巨乳な女探偵・夏海静花の管理ファイル 体験版

巨乳な女探偵・夏海静花の管理ファイル

 夏海静花は二十七歳の女探偵だ。身長百五十八センチ、バスト九十一、ヒップ九十二の体は夏になるほど、見えてくる。彼女は高校卒業後、すぐに探偵事務所に入社した。その頃でも、すでに巨乳になる兆候は出ていたのだ。成人になってからは、今の体型に到達した。探偵として、その体は不利になるかというと、それは違う。
世間的に巨乳の女性は頭が悪いと思われている。そこを使えば、捜査もやり易くなるのだ。
探偵社に入社してすぐ、夏海静花は浮気調査の助手をする事になった。男子所員、日名気弓雄(ひなげ・ゆみお)に同行する。日名気は三十歳、長身で痩せ型だが、顔は平凡でハンサムではない。眼は細く、鼻も低い。
夏海静花は丸顔で、目と唇が大きい。鼻は団子のようで、美人といえるかどうか微妙だ。クリクリと動く眼は知性的なので、知能の低いアイドルとは違った雰囲気だからだ。
それより男性なら彼女の胸と尻に視線が、いってしまうだろう。二十七歳の今の彼女の顔の雰囲気は女性検事の顔と同じだが、入社した当時はまだ、女子高生的雰囲気もあった。
日名気と同じ車でターゲットの男性を尾行する。この業界は女性からの依頼の方が多いのだ。夫の浮気を疑っている女性は、多い。しかし、探偵社に頼むとなると結構な費用がかかる。
福岡市のような百五十万人の都市では、月に数百の依頼はある。そこで静花の探偵社も毎日のように浮気調査をしている。
今回の依頼は福岡市会議員の妻からの依頼で、議員は四十五歳の男性で、一見、真面目そうだが、今回以前も疑わしい行動があったという。市会議員といえども、五時過ぎからの行動は自由だろう。とはいえ、その妻にはそうはいかない。

静花は車中でレポートを読み上げる。
「相手はキャバクラ嬢ですね。撮影されたものを見ると、美人に見えますか。」
日名気は冷静に、
「福岡のキャバクラ嬢は、大抵そうだよ。市会議員さんも、色好みだね。」
とハンドルを回しながら助手席の静花に答えた。
夜も十一時だ。福岡市には六十以上のラブホテルがある。東区の志賀島近くにあるラブホテルに市会議員の車は走っている。探偵社二人の尾行する車も、その後を追う。
静花のレポートに写っているキャバ嬢は色白で痩せた、笑顔の美しい女性だ。二十代前半だろう。全身が写っていて、前からだが尻の横に張っているのは、よくわかる。スカートはミニで、胸は上に向いた形のよい美乳だ。顔は真面目そうで、キャバ嬢とはいえ、乱れた感じはなかった。
二人がラブホテルに入るのを写真と動画で撮る。日名気と共に静花も撮った。静花は、
「成功ですね。帰りますか。」
と場を離れたいようだ。
「出てくるのを待つんだ。ぼくたちも入ろう。」
「えっ、まさか・・するんですか。」
「心配するなよ。彼らの隣の部屋が空いていれば、そこに入る。コンクリート・マイクで音も拾えるかもしれん。」
そのラブホテルは無人のフロントなので、気軽に静花たち二人も入れた。市会議員たちの入った部屋の隣の部屋は空いていた。日名気は、
「ラッキーだ。入ろう。」
無言でうなずく夏海静花だ。日名気が先にドアノブを回した。後からの静花がドアを閉める。コンクリートマイクといっても様々だが、探偵社の使うコンクリートマイクは九万円くらいはする高価なものだ。録音機能もある。日名気は、すぐにコンクリートマイクをセットした。耳にレシーバーを当てると、
ちゅっ、ちゅっという男女のキスをする音が聞こえた。それから女の声が、
「奥さんと別れるって、本当なの?」
「そのつもりだ。もう、子供は大学を出て社会人になった。新しい妻が必要なのかもしれない。」
「嬉しいわ。東区のはてまで来て、セックスする必要もなくなるのね。」
「そうだな。これが最後かもしれん。」
ばさばさ、と服を脱ぐ音がする。
「きれいだ。君の胸は白い美乳だよ。」
「恥ずかしい。」
聞いている日名気は、音から二人の場面を想像する。
 市会議員は全裸になったキャバ嬢の乳房を左から右に、それぞれ吸った。全裸の市会議員の股間のイチモツは巨大になっている。
「とても変わった体位で君としたいと考えていたんだ。」
二人は立っている。感じて身をくねらせたキャバ嬢は、
「どんなポーズで、するのかしら。」
「君は体が柔らかいだろう。ブリッジを、ベッドの上でしてくれ。」
「ええ、いいわよ。」
彼女はベッドに乗ると全裸で乳房を揺らせながら、両脚を開き、体を後ろにそらせて両手をベッドについた。豊かな陰毛の下の淫裂がピンクの口をパックリと開いた。
「これで、いいかしら?」
天井を見つめながら、彼女が聞く。議員は、
「上出来だ。すぐ、行く。」
議員は彼女の開いた白い足の間に膝をつくと、大きくなったモノをキャバ嬢の淫穴に挿入していった。
「ああん、こんな体勢だから、とても感じるわ、ああん。」
とブリッジの体勢のまま、彼女は声を上げた。二人は、その体勢のまま結合して三十分は過ぎた。
日名気は退屈そうに、
「長いな。」
と呟く。潮風が室内にも入り込んでくる。波の音がザバーン、ザバーンと窓の外からは小さく聞こえる。日名気は眼を静花に向けると、
「終わったよ。先に出るからな、おれたちは。」
と指示する。日名気の後から静花も部屋を出た。
後は二人がラブホテルから出てくるのを、写真撮影、ついでに動画撮影もすれば終了だ。日名気と車に潜んでいると、市会議員が出てきた。だが、彼ひとりだけだ。日名気は、
「そんなはずは・・・。もしかして、あのキャバ嬢を殺しているかもしれない。」
と口に出す。
「それは大変ですね。あとは警察の仕事でしょう。」
と静花も動揺する。
「とにかく君は、ここにいてくれ。おれは議員の後を追う。」
「はい、わかりました。」
日名気は市会議員の乗り込んだ車を追いかけて、車を発進させた。あとに残された静花は、近くの大木の陰からラブホテルの玄関口を見張った。しばらくすると、一人の尼僧が大きなバックを下げてラブホテルから出てきた。真っ黒な眼鏡をかけて、頭は剃られてツルツルだった。
その尼さんは、十メートルは歩くとタクシーが現われて、それに乗り込んだ。黄色いタクシーは海岸線の道路を福岡市に向って走っていった。
静花は、
「尼さんがラブホテルから出てくるなんて。」
と一人呟いた。
(そうだわ。あの尼さんは、キャバ嬢の変装に違いないわ。)そう思った静花は運よく近くに来たタクシーを停めて、
「あの黄色いタクシーを、追って頂戴。」
と指示する。急発進する静花の乗ったタクシーは、黄色いタクシーが山の中に入っていくのを追った。
キキーッ
と土の上に音を立てて黄色いタクシーは停まった。そこは山寺だったのだ。タクシーから降りた尼僧は寺の山門へ足を運ぶ。
発車した黄色いタクシーの跡に、静花の乗ったタクシーは停まった。降りた静花は石段を登っている尼僧の後を、静かに尾行する。石段の上に辿り着いた尼僧は振り返ると黒いサングラスを外して、
「珍しいわ。こんな夜中に、参詣してくれるなんてね。」
と静花に言葉を投げた。
顔を見るとキャバ嬢ではない。セクシーな尼僧で三十代前半か。静花は、ビクッとして階段を登る足を止めた。尾行は失敗だったのだ。くるりと尼僧に背を向けて降りようとする静花に、
「ちょっと。探偵さん。もう、あの女性はラブホテルを出ているわ。わたしの後ろの方を歩いているのを、振り返って見たから。男と同時にラブホテルを出ないようにしてたわね。あんた、証拠写真でも撮ろうとしてたのね。」
と尼僧は呼びかける。
静花は階段を降りる足を止め、尼僧に振り返ると、
「そうです。すみません。」
「まあ、もうあの女を追っても間に合わないから、今日はうちの山寺で泊まっていきなさいよ。」
「ええ。でも・・・。」
「わたし独りの寺だから、のんびりできるよ。」
静花は日名気に携帯電話する。
「失敗しました。」
「だろうな。今日は直帰で、いいから。」
「すみません。」
「議員は無事に、ご帰宅だ。奥さんは腹の虫がおさまらないだろうけど。」
「キャバ嬢は遅れて出たようですよ。」
「うん、それも考えてはみた。そうだったらしいな。明日になれば、又、やり方を考えるさ。」
ツー、と携帯電話は切れた。

 静花は先ほどの尼僧と同じ部屋にいる。寺の中だから和室の畳の部屋で、仏像が飾られている。その仏像の姿は座っていて、手が六本もあるのだ。顔は恐ろしげな表情である。静花は正座して、それを横目に見ると、
「変わった仏像ですね。」
と素直に感想を洩らした。尼僧は、
「愛染明王といってね。愛欲の仏さんなのよ。足は崩していいよ。この寺の住職は、わたしだから。」
静花は正座の足を崩すと、
「ラブホテルには、どうして・・・。」
と聞く。
「ああ、あれね。あれは檀家の若い男とやりまくるために行ったのよ。最近は、そこまでしないと護寺費を遅らせる檀家があるのね。一応、用心のためにサングラスをして、わたしが先にラブホテルを出ているけど。あんた、この辺の人じゃないみたいだから、教えてあげるけどね。」
「なるほど、分かりました。」
愛染明王の像の前には、赤い蝋燭が二本立てられて火が、ともされていた。ゆらゆらと動く蝋燭の炎が、薄暗い室内をほの明るくする。潮の打ち付けるザバー、という音も聞こえた。
目の大きな女住職は好色そうな顔で、
「AVも色んな分野の女性を出したけど、尼さんは一人も出てないみたいね。わたしが出てもいいけどさ。」
と話すと白い歯を見せた。

そういう過去のあった静花も、今は独立して事務所を構えている。女探偵が何故有利なのかと言うと、相談してくるのは大抵、女性だからだ。だが逆に男性が相談者として依頼もしてくる。それは調査相手が女性のため、男性の探偵より依頼しやすいという事になる。
おかげで夏海静花の事務所は仕事が舞い込んだ。
「忙しいわね。そうだ、助手も女性にしよう。」
静花は一人呟くと、インターネットに募集広告を出したのだ。それも何処かの広告代理店にではなく、自分のブログ、「女探偵の孤独なつぶやき」に
当探偵事務所では、助手を募集しています
とブログの右側面に書くだけでよかった。その日の内に事務所の電話が鳴った。
「はい。夏海探偵事務所です。」
「あの、わたし助手になりたいんです。ブログで見ましたよ。」
と若い女性の声がした。
「ありがとう。さっそくだけど、面接に来てくれないかしら。」
「ブログに載っている住所ですか。」
「そうよ、中央区の薬院ね。電車の駅を降りて、歩いて五分かな。」
「わかりました。今から、いいですか。」
夜の七時だ。外は暗くなっている。
「いいわよ。九時ごろから尾行だから、早く来てね。」
「ええ。風のように飛んできます。」
くす、と静花が笑うと電話は切れた。それから十分もすると、事務所のチャイムが鳴った。
「はい、どうぞ。」
と静花が大声で答えると、ドアが開いて清楚な若い女性が立っていた。髪は肩にかかる位、少し長身であるけど胸の膨らみもそれなりにある。スカートの横幅の広さは豊かな尻を想像させた。眼は、つぶっているように細いが、睫毛が長くて女らしい。茶色のスカートに白い上着で足はスニーカーを履いている。
「よく来てくれたわね。探偵助手って厳しいのよ。その代わり、給料はいいけど。そこに座ってよ。」
静花は応接テーブルのそばにある横長のソファを指差した。面接女性は、ふんわりと腰掛けた。静花も応接テーブルをはさんでソファに腰掛けると、
「履歴書を見せて。ありがとう。霞露子(かすみ・つゆこ)さんね。二十歳。若いわね。短大を出てアルバイト・・・今もしてるの?」
「ええ、深夜のコンビ二とかもしています。」
「それなら探偵の仕事には、入りやすいと思うわ。浮気調査は夜が多いのよ。今夜もわたし、行くけどね。」
「徹夜もできます。」
「それは、いいな。あと、女探偵は体を張る事もあるのよ。」
静花は立ち上がると霞露子の背後に回り、露子の上着の上に突き出した二つの乳房を両手で鷲摑みにした。露子は首をひねると、
「あはっ。感じますぅ。」
と悶えた。その露子の顔に自分の顔を静花は近づけてキスした。ヌル、と静花は自分の舌を露子の唇の間から差し込むと、露子の赤い舌と絡め合わせる。露子は眼を閉じて、じっとしている。静花は露子のスカートの中に手を入れて、ショーツの上から露子の割れているスジを指でなぞる。
「いゃぁん。」
露子は口で抵抗したが、両足は大きく広げた。ショーツの上からでも、露子の突起した淫核が静花の指には感じられる。それを捏ね回すと、
「ああん、ぁぁ、ぁぁーん。」
と露子は悶えて、唇を開いた。忘我の表情を静花は見ると、指を露子の淫核の突起にかふさったショーツから手を離して、

sf小説・体験版・未来の出来事57

美神は立ったまま、
「ソープランドの中とは思えないね。ん?あの細長い浴槽がソープランドらしいな。」
和室の部屋の中に洋式の浴槽があるのが目立っていた。
着物姿の撫子は立ち上がり、美神に最接近して、
「お召し物を、お脱がせ致します。」
と云うと、素早い手つきで美神の服を全て脱がせた。下着も脱がせた撫子は又も振袖を上げて口を隠すと、
「大きな男性自身ですわ、お客様の股間のモノ。それに上半身の筋肉美。ボディビルダーみたい。」
とロボットとは思えない知識を見せる。美神は頭に右手を当てると、
「照れるな。まだ勃起していないけど。」
「そうですわ。勃起したら凄いサイズに・・・。」
黒髪に、かんざしを差して顔には、おしろいを塗っている撫子の顔はロボットとは思えない顔だ。美神は、
「君も早く脱げよ。」
「あい。脱ぎまする。」
なでしこは着物の帯を解いた。それだけで彼女は全裸になったのだ。その裸もロボットとは思えない姿だった。
白い肌に乳房が大きく盛り上がり、濃いピンク色の乳首に下半身の股間は闇の深さのような黒い陰毛で覆われている。
美神は触れれば届く距離に居るので即、半勃起する。
女ロボットとの性交は初めての美神だ。
 なでしこの髪型は崩れていなくて、かんざしをハメたままだ。美神は前に進むと撫子の尻を抱いて自分の腰を落とすと又、上げて肉巨砲を彼女の女秘部に突入させた。
 並の人間の女よりも快感を与えてくれる女ロボットなでしこの女性器だ。ただ彼女は声も出さず、顔の表情も変わらない。美神は腰を振りながら、
「やはり君はロボットなので何も感じないんだな。」
と尋ねると、ふふ、撫子は笑い、
「わたし、反応が遅いんです。それに私の快感に、あえぐ顔を見たら、お客さんはスグにイってしまうんですもの。」
「なるほどね。で、そういう風に作られているんだなあ。」
「ええ。製造過程で実験されて数人の男とセックスしました。私の快楽の表情を見た男は即射精したんです。」
確かに撫子の膣は気持ちいい。美神も射精を耐えている。
「それは、そうだろうな。二度目の勃起までは時間が掛かるのが普通だ。体位変換しよう。後ろに君は体を倒して逆立ちしてくれ。」
「あい。やりまする。」
女ロボット撫子は後ろへ体を倒した。
美神は撫子の両方の太ももを両手で抱えて支えてやる。
美神の眼下には二人の結合した部分が丸見えだ。
 撫子は両手を畳の床に付いて逆立ちしている。美神は、
「君はロボットだから頭に血が昇る事は、ないだろ。」
「ええ、セックス中に逆立ちしたのは初めてですわ。そもそも私、オマンコが感じる事なんてないんです。女性器の感覚が脳内で感じられる事が、ないからね。」
「ああー、そうだねー。では僕もロボットのように、感じなくてヤリ続けたら、いいんだが・・・。君の膣内は動き続けていて、いや、もー出そうだ。
そもそも最初から君の膣内はゼリー状の液体が塗られているんだろ。」
逆立ちしたまま撫子は、
「ええ、そうです。一週間に一度はメインテナンス、保守のためメーカーでゼリー状の液体を補充して、もらうの。」
「それにも費用が、かかるな。機械って電気代だけで済むものでは、ないな。」
「わたしが快感の表情になるまでは三十分、男のモノが挿入されている事が必要です。そういう設定になっています。」
「あと少しで三十分だろう。お?」
 撫子の逆立ちした顔が快楽を感じている顔になる。三十分が経過したのだ。
美神は彼女の両脚の付け根にある衝門というツボを押してみたが撫子は、それには感じない。さすがはロボットだ。美神は、
「君はツボを押しても感じないね。」
「ツボですか?何の事でしょう。」
「それは学習させられていないんだな。」
「ええ、知りません。」
「説明が難しい。要するに神経が、つながっていて・・君の女性器が反応する場所。だが人間の女のみ、ツボがある。」
「そうなんですか。何の事やらサッパリ、アッパリ、ロンドンパリ。デモ気持ちいいワー。アアん。」
いくら高機能のロボットとは言え神経やツボは作られていないのだ。
そこで美神はツボを押すのを辞めた。膝頭下の足三里のツボを押しても意味がない訳だ。
 それから十分程経過しても逆立ちしている撫子の快感の表情には、それほど変化はないし人間なら顔が充血してくるはずだが撫子は、それはないのだ。
撫子の太ももも人間ソックリな感触なのだが美神は、
(あー俺はロボットと、やっているんだ)と思うと射精は抑えられる。
つまり冷静になると美神は、
「なでしこ。気持ちいいか。」
と聞いて見ると逆立ちしたまま彼女は、
「気持ちよすぎるー。こんなの初めてー、アッハン。」
と応対した。
実際には人工知能が反応しているだけだ。そう美神は思い、冷静さを保った。
冷静でいられても、やはり撫子の美壺の中は気持ちいい。美神は、
「その態勢から上半身を起こして、僕に抱きついてキスできるか。」
と誘ってみた。撫子は目を見開くと、
「出来ますわよーん。」
と答えて、逆立ちから上半身を起き上がらせて美神に抱きつくと熱湯のようなキスをした。
二人の唇は十五分は結ばれて口と性器の二か所は結合している。その二重の快感に遂に美神は美人機械に男の象徴液を解き放った。
撫子も疑似子宮に白精液を感じて、
「ううーん、いくっ。」
と美声を放ち、首をのけ反らせた。

その店を出た美神は機械と初めて性交した事を福岡市の時流太郎に人の少ない喫茶店でスマートフォンで報告した。
流太郎は、
「それは、いい経験だね。実はサイバーモーメントで美人ロボットを製作中なんだが、テストのために人材が必要なんだ。君、福岡市に戻って美人ロボットとセックスして見る気は、あるかい?」
と美神の耳にスマートフォンから問いかける。
「ええ、あります。自衛隊の方は、大丈夫ですか。」
人のいる喫茶店内なので陸上自衛隊情報第三部隊とは、言えない。
「ああ、七谷一尉は了承済みだよ。中国の女スパイも君は征服したらしいので、サイバーモーメントのモニターになる事は君の全身を前進させる、いい機会らしい。相手は機械だけど東京にあるロボットソープランドの女ロボット、君が今さっき遊んだ女ロボットより高性能らしいんだ。」
「そうなんですか!それでは福岡市に戻ります。」
「うん待っているよ。」
通話は途切れた。
 
 羽田空港から超音速旅客機に乗った美神は福岡の板付空港まで凄い速さで移動できた。
そこから地下に降りて地下鉄に乗ればフレッシュアイランドまで行ける。
流太郎の会社のドアを美神が開けると、中には流太郎一人で美神を見ると立ち上がり、
「やあ!待っていたよ。超音速旅客機で来ると思っていた。」
と話すとドアの中に立っている美神に近づいて行き、
「今からスグにサイバーさんに行こう。もう電話しているんだ。サイバーモーメントに。黒沢社長は待っている。」
と伝えた。
二人はビルの外に出るとタクシーで博多区東那珂のサイバーモーメント株式会社の自社ビルへと向かった。
広大な敷地のサイバーモーメント株式会社の実験棟とも呼ぶべき建物に入ると、そこの主任らしき人物が、
「時さんですね。社長に連絡します。」
と作業着姿で社内電話した。
「黒沢社長、時さんと、もう一人の方が来られています。・・・はい、分かりました。」
と電話を置くと、
「五分以内に黒沢は来ますので、そこの待合室に入って、お待ち下さい。」
白壁の簡素な待合室だった。二人が座ると、しばらくしてドアが開いた。
鼻髭顔の黒沢が背広姿で現れて、
「いよう、時君。それに貴方は美神さんですね?」
と時と美神を見渡して云う。
美神と流太郎は立ち上がり、美神は、
「はい。美神です。」
と答えた。
黒沢は微笑すると、
「実験室に行きましょう。美人ロボットは完成寸前で色々と試験をしていますよ。さあ、行こう。」

 実験室は小さな図書室位の広さだった。
手術台のような所に完成した女ロボットが仰向けに寝ていた。黒沢社長は、
「完成したのだが後一つ、やる事があってね。それが他社は全く、やらない事なんだよ。」
と説明した。
その時、ドアが開いて一人の僧侶らしき男が入って来た。
日本人では、ないらしい。黒沢は丁重な姿勢で、
「おまちしておりました。チェンチェン・パラポロ老師。」
と話すと頭を深く下げる。
老師という割には五十代の若さに見えるパラポロ師は濃い赤色の僧衣を身に着けているから日本の仏教僧では、ないらしい。
パラポロ師の傍らには助手らしき青年が同じ赤色の僧衣を身に着けて持ち運んできた密教法具を手術台に置く。
 パラポロ師は黒沢に頷くと、
「それでは始めます。」
と挨拶した。
それからパラポロ師は手に法具を持ち、読経を開始した。
それは長く続き、三十分は経過した。
読経が終わるとパラポロ師は法具で空中に何かの印を描くと、その法具を女性ロボットに向けた。
それで儀式は終了したらしく、
「これで入魂の儀は終わりました。この女性ロボットには魂が宿ったのです。」
それは何か感動的なものを実験室にいる人々に、もたらした。黒沢は深く頭を下げると、
「有難う御座いました。」
と謝意を述べる。
チェンチェン・パラポロ師は同じく頭を下げると、
「それでは失礼します。」
と助手と共に退室した。
黒沢社長は、
「今の入魂の儀で女ロボットに魂が宿ったんだ。只のロボットではなく人間の女と同じく魂が宿っている。そこで美神君。
この女ロボットとセックスしてもらいたい。」
と話す。
美神は驚いて、
「ええっ?この場でですか?」
黒沢は、
「ああ、この手術台を今、ベッドに変える。」
と云うと手術台に近づき、一つのボタンを押した。すると女ロボットの下からベッドが繰り上がってきてダブルベッドになってしまった。
 流太郎と美神は驚きの眼差しで、ダブルベッドを見つめる。
黒沢は、
「これでダブルベッドになった。美神君。靴を脱いでベッドに上がり、女ロボットの服を脱がせて、いい。」
「はい、それでは。」
と美神は応答すると靴を脱いでベッドに上がった。黒沢は同時に女ロボットのヘソにある電源ボタンを押した。
 途端に美人ロボットは明るい目を開いて、
「まあ、アナタは私の服を脱がせている。」
と美神を見て言う。
美神は手を止めると、
「やあ、こんにちわ。あなたはソープランドに出荷されるんですよ。テストとして僕と性交するんです。あなたを全裸にします。僕もスグ脱ぎますから。」
と中腰で答えた。
「そうなのね。でもワタシ、自分の名前も知らないわ。」
黒沢が、
「君の名前は四季美折(しき・みおり)と私が命名したよ、今。」
と通告した。
美人ロボットは、
「ありがとう。脱がせてくださいな・・あなたの名前は何ですか。」
脱がせる手を再開した美神は、
「美神美男と言います。お、見事な乳房だ。」
素早く服を脱がせたと言っても女ロボットは下着は、つけていない。それで下半身もスグに露わとなった四季美折の股間は黒く荒々しい陰毛で覆われている。
四季美折は、
「ロボットだから恥ずかしくないなー。でもワタシ、前は人間の女性だったような気がします。あ、美神さんって服を着ている時より逞しすぎます。それにパンツを脱いだら、もう半立ち、まるでバナナみたい。」
とベッドに寝そべったまま話した。
美神は本当の意味での自然体に、なっている。黒沢は、
「美折。君は、このロボットに魂を入れられた元はというと人間だった女性だ。だから前世は人間だったんだ。君の思いは正しいんだよ。」
と言ってくれる。
 美神は美折の美裸身に自分の裸体を重ねて、
「キスをするよ、美折。」
四季美折は両眼を、
「さあ、どうぞ。」
美神は深く唇を美折に重ねる。と同時に全勃起したモノを美折の美秘部に全挿入した。
「ああっ。わたしの魂は今、このロボットに宿っているんだわ。でも前世では人間・・・。」
美神美男は腰を振り始める。
黒沢は美神が滑らかに彼のバナナ棒を美折に入れたのを見て満足して、
「そうだ。人間にも魂がある。機械に宿った魂は君が初めてかもしれない。どうだね、美神君のチンコは。」
と問いかけると美折は、
「あああーん。気持ちよすぎます。イクいくチンコで・・びかチンコですぅ。」
と黒沢に答える。黒沢は、
「略してビカチンだな。君の出荷先は新中洲のソープランドになる予定だよ。」
「あがとうございます、ってロボットとしてのワタシが答えてしまいました。新中洲っていうのなら中洲って、あるんでしょう。」
黒沢は、
「そうだよ。フレッシュアイランドの一区画が売れ残っているので、そこを風俗業の許可地にする事が福岡市議会で可決された。そこに日本一、いや世界一のソープランドを作るのさ。資本は我がサイバーモーメント株式会社が出してオーナーとなる。
細かい所は、これから決めて行くけどね。なにしろ我が社は防衛産業で、かなりの儲けを出しているし、公社ではないにしても売れ行きは安定している。金おお余り会社だから。」
と解説してくれた。
美折は、それを聞くと、
「初体験が美神さんで今、チンコ入れてくれています。あっ、あっ。激しいチンコ摩擦だわ。あー、イキそうですっ。」
美神としても人間の美女とヤッテいるような感覚がしている。
美折は美神の背中に両手を回して、
「オマンコ破裂しそうに気持ちいいワっ。ああーん。」
とセックスに没入し始めたようだ。
 それを流太郎と黒沢は静観していたが五分後に美神は夢のように果ててしまった。
魂は人間の女でも体はロボットの四季美折はセックスは五分程度と学習したようだ。それに反して女性経験が豊富な美神美男は本業はAV男優ではなくボディビルのトレーナーなので知人とはいえ二人の男性にセックスを公開した事と五分でイッタ事への羞恥心は、ある。
美神は四季美折の体から離れると座って、
「黒沢社長。早や過ぎました。」
と詫びる。黒沢は右手を左右に振ると、
「いやいや。長く持った方だと思うよ。四季美折の膣内感覚は有名なアダルト女優の名器を徹底的に調べて複合的に、それを再現したモノなんだ。
普通の男なら一分は持たないと思う。」
と説明する。
美神は流太郎の意見を求めるように視線を向けたので、流太郎は、
「僕でも二分は持つかどうかだと思う。」
と意見を開陳した。
黒沢は流太郎に振り向いて、
「時君。君も美折とセックスしてみないか。」
と誘うと流太郎は、
「いえいえ。今、性的状態が不良なんです。」
「そうか。それなら今は、いい。美神君。テストは、これで終了だ。よく頑張ってくれたね。」
と大いに黒沢は美神に労を、ねぎらったのだった。

 フレッシュアイランドの自衛隊近くのマンションに帰った美神美男にスマートフォンが鳴り響いた。
「はい、もしもし。」
「美神さん。李豹豹です。」
「ああ、こんにちわ。」
「青砥のマンションは留守なんですね。」
「ああ、今、福岡にいる。」
「福岡って福岡市?」
「そうさ。」
「青砥には帰らないのですか。」
「いつになるか分からないね。」
「わたしをホッテ置く積もり?」
「そんな事、ないよ。」
「それなら、わたし福岡市に行きます。」
「え?今から?」
「ええ超音速旅客機で行くから迎えに来てください。」
「分かった。迎えに行くよ。」
「お仕事は大丈夫ですか。」
「今日の仕事は終わったから。」
「それでは一時間以内には福岡空港に着きますから。」
「ああ、そうだね。」
「それでは。では。」
李豹豹は美神と結婚するつもりなのだ。
通話を切ると美神は、
(空腹も超音速旅客機なみに来たな)と思い、台所でカップラーメンふたつに熱湯を注いだ。
一分で出来るカップラーメンが新発売なので、早速、ドラッグストアで買って置いていたのだ。
フレッシュアイランドにはドラッグストアとコンビニエンスストアがあるがスーパーマーケットは、ない。
福岡市内ではスーパーマーケットは消滅している。
映画館も随分昔に絶滅した。
 ボディビルダーらしく出来上がったカップラーメン二個を悠々と食べ終わると美神は立ち上がり外出した。
 地下鉄で福岡空港へ行く。国内線のゲートで待っていると目立たない服装の美人、李豹豹が現れた。待っている美神を見つけると李豹豹は駆け寄るように美神に近づき、
「お待たせしましたか、美神さん。」
美神は変装用の眼鏡を掛けている。眼鏡を外していたら李豹豹は美神に気づかなかったかもしれない。
美神は冷静沈着な顔で、
「全然、待たなかった。」
「それは、よかったわ。」
「この近くにラブホールがあるんだ。」
「ええ?行きたいな。そこ。」
「よし。タクシーで行く。」
美神はスカイタクシー乗り場に李豹豹を連れて行く。
福岡空港の近くにはヘリポートとスカイタクシー乗り場がある。
ヘリコプターに乗る人達は少ないがスカイタクシーに乗る人達は、そこそこの人数だ。
でも順番待ちは少ないので美神と李豹豹は、すぐにスカイタクシーに乗れた。
垂直離陸で飛び上がるタクシーの後部座席の美神美男と李豹豹は窓から下を見降ろして絶景を楽しんだ。
福岡空港が眼下に見えて離発着する旅客機も見える。
空港に出入りする人達が蟻のように見えるとヘリタクシーは北東方向に進んだ。
道観のような建物、つまり道教の寺院のような赤い建物が見えた。美神はヘリタクシーの運転手に、
「あの赤い建物の上に着陸してください。」
「あ、あれですね。新しいラブホテル、悦楽院。」
「そう、ヘリタクシーやヘリコプターが着陸できるとネットで紹介されていました。」
「はい、私も初めてですが広いヘリポートなので簡単に着陸出来ます。」
男性運転手は安全に赤い道教寺院の最上部のヘリポートに着陸した。
ヘリタクシーを降りた美神美男と李豹豹は屋根のある受付に行くと志那服というか赤い中国服を着ている中年女性が宝くじの売り場たいな窓口に居る。
そこが、そのラブホテルのフロントだ。
 美神は、
「二人で休憩します。クレジット決済で、いいですね。」
と申し込むと、
受付オバサンは明るい笑顔で、
「はい。今は最上階が空いていますので、お薦めです。下に行くほど安くなりますけど、最上階は窓からの眺めもステキですから。」
と勧めた。美神は、
「それでは、その最上階の部屋を。」
「はい、クレジット決済します。」
美神がクレジットカードを出すと、オバサンが受け取り、端末で決済した。そして、
「鍵はコレ。そこのドアを開けて下に降りるとスグの部屋です。」
二人はドアを開けると目の前のエレベーターで下の最上階へ降りた。
壁は白くて床の絨毯は赤い。目の前の部屋が二人の入る所だ。美神は鍵を入れてドアを開けた。二人が入ると広い窓から遠くに福岡空港が見える。
 壁に赤い道教の祭服が掛かっている。李豹豹は、
「あの赤い服を着ましょう。わたし道教の道士になろうかという夢もあったの。」
と云うと壁の赤い服を取り、身に着けた。その際、上着とスカートを脱いだので白い下着が美神の目に入り、美神は少し勃起して、
「僕も着るよ、赤い服。」
と云うと急いで身に着ける。
 二人の道士が誕生したようだ。
李豹豹は両手を美神を迎え入れるように広げると、
「この服を着たままアナタと交わりたい。」
美神は彼女に近づいて抱きしめると、
「下着も脱いで服を着れば良かったな。」
「あ、そうね。もう一度、やりなおしましょう。」
「そうだ。僕も下着を脱いで服を着る。」
二人は全裸になったが、そこで交わるのを我慢して赤い服を着た。
もう一度抱き合うと美神は李豹豹の赤い服を腰の辺りから捲り上げて彼女の股間を露出させる。
赤と黒の色の対比に美神は即全勃起した。李豹豹は両脚の間隔を広げて立ったのでズッポリと美神のバナナ砲を受け入れる。
サイドテーブルに何故かヘッドフォンが二つ並べてある。その後ろに説明書きが見えた。
このヘッドフォンを装着すると道教道士に脳内は変化します。
李豹豹は、それを目に留めて、
「ああん。あのヘッドフォンを付けて、しましょう。」
と極色っぽく誘った。
「ああ、あれか。脳内が変化する・・よし、このまま歩くよ。」
「いやーん。いきます。」
二人は立ったまま交わった姿勢でサイドテーブルまで移動するとヘッドフォンを頭に着けた。
途端に二人の脳内は変化していき、二人は道教道士の脳になった。
二人の目に見えるものはラブホテルの室内ではなくて自分達は道教寺院内にいると錯覚した。
美神は、
「李豹豹。寺院内でセックスするなんて思わなかったな。」
と云いつつ腰を振る。
「ああん、そうね。導師様に見つかったら、どうしよう。」
「導師様は今、外出中さ。」
「それなら思いっきり突いてっ。」
潤んだ瞳で李豹豹は美神を見つめる。
「ああ。行くぞー。」
猛烈に腰を前後に振る美神に李豹豹は激しく乱れ始める。
 美神脳内は道教の道士になった気分だ。
ここはラブホテルだが、もしかして道教寺院ではないかという気もしてくる。李豹豹も女道士の顔になっていて、それが快感を感じた顔なので美神は一層、興奮してくる。
壁からスピーカーでの音声が、
「動画撮影させてくれたら休憩料金は無料にします。」
と機械音が喋った。
立ちセックスのまま美神は、
「どうする?撮影を許可したら無料で休憩だよ。」
「あああ・・いい。と思うわ。目隠ししてくれたらね。」
美神は壁に向かって、
「動画撮影してもいいけど編集して目隠ししてくれるか。」
壁からは、
「はい、お二人の目隠しは編集時に、します。」
と機械音が答えた。
美神は、
「それなら撮影してもいいよ。」
と壁に話すと、天井から大型カメラが降りて来て二人の近くで静止した。撮影が始まったらしい。
 カメラの前でセックスするのは二人とも初めてだった。というより大部分の人間はカメラの前でセックスは、しないだろう。
赤い道士服を着た二人の立ちセックスは激しくなっていく。
李豹豹は、
「道士服を着たままなので撮影されても、やりやすいわね。ああっ、あん。撮影されながら、するのは初めてだけどかんじちゃうわん。」
と云う。美神は、
「そろそろ体位を変えよう。ダブルベッドに移動だ。」
「分かったわ。交わったまま移動しましょう。」
二人は交接したままベッドへ。
ダブルベッドに二人で登ると美神は、
「君は片足を高く上げて体を反転させてほしい。そうすると立ち後背位になる。」
「分かった。わたし中国で体操も、習ったから体は柔軟なの。やるわ。あん。」
と答えると右足を高く上げて美神の頭の上を超えさせた、都同時に体をひねって美神に背中を向ける。
これを交わったまま行ったので李豹豹は凄い快感を膣内に感じたらしく、
「ああっ。物凄い刺激で快感だったわ。今の体位変換。あ、いい。」
「オレにしても、そうだったな。服を着ているから性交も長持ちできるよ。君が裸なら、もう果てていると思う。」
「道士の服って便利なものね。セックスを長引かせられるのね。あっ、すっごーい快感。」
後ろからズンズコと貫かれる赤い道士服の李豹豹は息を激しく喘がせ始めた。
天井からのカメラは二人に接近したり離れたりしている。
恐らく、それは自動ではなくて他の部屋で操作している何者かが、いるはずだ。
 美神は写されていると思うとヤル気が出てくる。
立ち後背位から美神は李豹豹の耳元に、
「四つん這いになって尻を高く突き上げろ。」
と命じた。
李豹豹は、
「うん、あん、わかった。」
と答えると即座に四つん這いになり、めくれ上がった赤い道士服の尻を高く持ち上げた。
その態勢の李豹豹に、かぶさるように美神も四つん這いになり彼女の耳の穴に自分の舌を入れて舐め回す。
李豹豹は、
「ああーん、感じるーっ。」
と叫ぶと尻を落としそうなほど脱力した。
耳には聴宮というツボがあるのだ。
恋人同士というより二人は夫婦のように、なってきた。
 美神は李豹豹を横向きに寝かせて自分も横になる。彼女の耳を舐めながら尻の道士服を捲り上げて左手を李豹豹のクリトリスに当てて愛撫してやる。
「ああーっ、はあーっ、いやーん。」
と李豹豹は甘く泣くような声を上げた。
すかさず美神は李豹豹の顔を後ろに向けて深く口づけると彼女の唇の中に自分の舌を入れて李豹豹の上の歯茎の中心にある齦交(ぎんこう)というツボを舌で押した。
これで李豹豹は子宮まで感じて身悶えしたのだ。
 そのために美神は快楽の果てに果てたのだった。
 そうすると壁のスピーカーが男の機械音の声で、
「素晴らしかったですよ。今度は風呂で、やってください。もちろん道士服は脱いで。」
と指示してきた。
美神は、
「分かったよ。少しは休憩させてくれ。」
と云うと肉息子を李豹豹の肉娘から外した。
スピーカーは、
「分かりました。焦らないでください。休憩時間は延長していいですから。料金は無料です。」
と楽しそうに云う。
美神はホッとした。李豹豹の顔は快感の余韻がある。美神は、
「休憩したら浴室に行こう。」
李豹豹は目を閉じたまま、
「ええ。行きます。わたしイってしまったけど。うふふ。」
と答える。
美神の脳内に記憶が蘇って来る。
それは彼が中国の道士であったという記憶だ。
同じ寺院に李豹豹の顔の女道士が、いたのだ。
ある祭事で二人は出会う。女道士は男道士の補佐的な存在だ。女道士は美神に、
「わたし李風風(り・ふうふう)です。」
と名乗った、
美神は、
「美・顔顔(び・がんがん)です。」
李風風は美顔顔の鐘を鳴らす手伝いをした。
二人の手が触れ合う。

sf小説・体験版・未来の出来事56

 市民党の議員である官房長官はスイートルームの部屋に入って来た娘子を見ると、
「いい体じゃないか。高級デリバリーヘルス所属なだけの値打ちは、ある。」
と好色そうな視線を向けて話す。
少し距離を置いて立つ娘子。この時、中国人の彼女は日本人女性に変顔していた。
無言の彼女に官房長官は、
「こっちに、おいで。少し勃起している。君の右手で握ってくれたら、すぐに垂直勃起という整合性が取れるよ。」
六十代の男らしい話し声で娘子を呼ぶ。
 娘子は飛ぶように官房長官に近づくと、
「初めまして。それでは握ります。」
「ああ、握りずしは大好きなんだ。」
と涎を垂らしそうな顔になった。
娘子は服を着たまま、パンツの上から少し膨れ上がった股間のモノを右手で握った。
すると官房長官のソレは勢いよく垂直的にビンビンとなったのだ。
「うん、勃起した。遠慮は要らないよ。おれは毎日、数十万円から数百万円の官房機密費を使っているんだ。
君への謝礼も官房機密費から出す。
だから俺のパンツを脱がせてくれ。上の下着は自分で脱ぐ。」
言われた通り、娘子は官房長官のパンツを脱がせた。
ドポン、という感じで官房長官の勃起棒が出現した。
 マスコミにはニコヤカに応対する官房長官で少しは人気のある官房長官だ。その息子棒は逞しくて娘子の股間に射程を定めているようだ。
人気さえあれば選挙に勝てる。それが市民党の党是であり、この官房長官も、そう思っている。
 娘子は立ったまま官房長官の淫茎をシコシコし始めた。官房長官は、
「おいおい、おれは全裸なんだから君も全裸にならないと整合性が取れんじゃないか。」
と呼びかける。
娘子は右手を官房長官の勃起陰茎から手放して、服を脱いだ。ノーブラ、ノーショーツで彼女の白い全裸が現れる。
それを見た官房長官は立ち上がると娘子を抱きしめた。
官房長官の勃起棒は娘子の股間の陰毛に当たる。官房長官は、
「オプションで新車一台の金を出すと本番できるんだろう?」
娘子は黙って頷く。最初から大物を捕まえたのだ。スパイは国家のために自分の身体を投げ出さなければ、いけない。娘子はダブルベッドの上で官房長官に両脚を開いて処女を捧げた。
官房長官は二分で放出して、
「おおっ、すまんな。あまりにも気持ちよくてね。でも、これで今日は、いいよ。」
「ありがとうございます。わたしハンドバッグの中に精力剤の粉薬を持って来ています。それなら二回戦も取れて整合性が取れると思いますわ。」
「そうか。ぜひ飲んでみたいな。」
「ええ、持ってきます。」
全裸の娘子はベッドを離れると丸い尻を振りながらサイドテーブルの自分のハンドバッグの中から精力剤の子袋を取り出して冷蔵庫の近くにあるコップに入れると水道の蛇口をひねって水を、そそいだ。
それをベッドに腰かけている全裸の官房長官に手渡した。
「ありがと。うーん、上手い味だな・・・。」
と話すと官房長官はベッドに仰向けになった。
彼は睡眠薬を飲まされたのだ。
 娘子は自分のハンドバッグのある所へ行き、バッグからデジタルカメラを取り出した。
官房長官は大きなバッグをスイートルームに持って来ていた。それを娘子は開けると中に入っている重要書類を取り出して全てデジタルカメラに撮影した。
それはパソコンに接続すると中国外交部対日工作課長宛てにインターネットで送信できる。
官房長官位では大した秘密書類も持っていないが、とにかく首相の女房役とも言われる地位なので、それなりに面白い内容もあると思われる。
とにかく最初から娘子はスパイとして上々出来な仕事をしたのである。その代償としては処女を喪ったのであるが。
 官房長官が目を覚ました時には部屋の中に娘子は居なかった。デリバリーヘルスのオプション付き代金はスマートフォンのクレジットカード決済で前払いで済ませている。
「あー、よく寝たなあ。百分は過ぎている。あの女は帰っても仕方ないな。精力剤って眠くなるんだろう。」
と呑気なことを一人で呟いた官房長官である。

 娘子は都内にスパイ仲間と暮らしていて、その仲間も女スパイなのだ。彼女は娘子より二歳年上なので二十六歳、容姿端麗で都内を歩くとスカウトマンから声を掛けられるのでサングラスを掛けて帽子を目深に、かぶって歩かなければ、ならなかった。その彼女は李豹豹(り・ひょうひょう)と言う。
 李豹豹に娘子、本名は陳万子は、
「李姉さん。官房長官の重要書類はデジタルカメラに全部撮った。あと他のもあるの。」
「おめでとう。わたしも閣僚を狙っているけど、まだ成功していない。他のモノって?」
「今から手渡すわ。」
「ああ、これね。これで私も仕事できる。シェーシェー(謝謝)。」
翌日、官房長官にメールが届いた。

 拝啓 官房長官殿
昨日のスイートルームに於ける貴殿の性的活動に就きましては逐一、隠しカメラにて記録させていただきました。
つきましては官房機密書類を当方に提出して戴きます。
それに応じられない場合はインターネットにて貴殿のスイートルームでの性的活動を動画形式で公開いたします。
海外のサーバーなのでモザイクやボカシは入れておりません。又、その無修正の状態にて一般的に閲覧できる海外動画共有サイトで公開します。
公開されると後悔しますよ。それを不可とするならば、速やかに当方に内閣官房機密書類を当方に電子メールで圧縮添付して送信しなさい。
返信メールに添付するだけで送信できます。

かしこ

という内容だ。それを見た官房長官は震えあがった。
(昨日のデリヘルとのものだな。まさか盗撮されているとは思わなかった・・・。)
 官房長官は返信メールで
件名 お断りします
 内閣官房機密書類を送信する事は断じて、ありません。

と記載して返信した。

それをスグに受け取った中国外交部の李豹豹は、
「陳さん、官房長官とのセックス動画を公開するわよ。」
「ええ、いいですわ。日本人の今の顔は取りかえれば、いいんですもの。」
と気軽に答えた。
陳万子がホテルのスイートルームのテーブルの上に置いたハンドバッグには隠しカメラが装備されていた。ハンドバッグから盗撮していたのである。
 李豹豹は海外の動画共有サイトに陳万子と官房長官のセックス動画をアップロードした。
 日本の官房長官とホテルのスイートルームでセックス
と題された短い動画が公開された。
反響は物凄くてスグに数千万回は再生された。
ネットニュースにも取り上げられて国会でも官房長官は追及されたのである。
市民党の議員である官房長官は辞任した。

それを知った中国外交部対日工作課の李豹豹と陳万子は快哉を叫ぶ。
官房長官の機密資料は大したものでは、なかったのだ。陳万子の顔は別人の顔に変わっていた。
 そんな彼女も今は日本のスパイとなり、日本紅党の桜見世子を諜報活動する事に、なっている。
 美神美男との交合を満喫するのも諜報活動への促進剤となった。
日本紅党は国会議員は桜見世子だけで衆議院議員である。
 三十路の彼女は男なしの生活を送っていた。紅党本部に男性職員は居たのだが、女子職員が増えるに従って男性職員は退職していったのだ。遂に紅党本部には男性職員は皆無となった。
ひとつの理由は給与の安さに、ある。新共産主義に関心を無くしていったのも男性職員の退職の理由だ。
現在はシングルマザーや高学歴の故に仕事のない女性が紅党本部で働いている。
 陳万子は偽名の谷下澄子を名乗り、ネット雑誌記者だという触れ込みで日本紅党の桜見世子を取材した。
 党首室で桜見世子は、
「ようこそ、谷下さん。」
「初めまして。わたし日本に帰化した中国女性です。中国共産党の国を離れました。もう共産主義は時代遅れだと思いますが桜党首は、その点は、どうなのでしょう?」
桜見は少し顔を、こわばらせると、
「確かに日本には共産主義は根付きませんでした。それは海外の共産主義が日本に合わなかったからなのです。
しかしシングルマザーが日本に増えました。彼女達は今の政治に絶望しています。
我が党の職員も男子職員はゼロとなりましたが、女性党員は増大しています。収入の5パーセントを党費に払っていただくのですが、滞納する党員は一人も、いません。
もう一つは風俗産業に従事する女性党員が増加しました。
 我が党では売春防止法の廃絶を公約の一つにしています。ソープで働く女性も党員の中に大勢いますよ。」
「なるほど、そうなのですか。中国にはソープランドは、ありません。その代り、床屋が風俗を兼ねている場合が、あります。」
桜見世子は目を光らせると、
「それね。それ日本でも、やったらいいのになと思うわ。うちの党員で美容師さんも、いるから提案してみるわよ。うん、ありがとう。」
「美容師の人って高収入なんですよね?」
「そうね、大体、そうみたいよ。」
「それで今の政治に不満でも、あるんですか。」
「市民党の時は誰でも不満だったんじゃないのかしら。今は民民党だから紅党への入党者は減りました。
それでも女性のための社会づくりというスローガンだから今の入党者は女性だけです。」
「わたしも入党したくなりました。」
「乳頭が気になるのは女性だけね。」
「え?」
「いえいえ冗談です。入党はネットからでも出来ますよ。スマートフォンから、いつでも、どうぞ。」
「はい検討します。そういえば日本は人口減少しましたね。アロナワクチンで。」
「そうなんですよ、ウチの党員も、それで減りました。その代り、高収入の女性が多く入党したので党費の歳入は増えたんです。
風俗産業の人達は例外なく高収入ですからね。」
「女性のための政党ですね、日本紅党は。」
「その通りです。谷下澄子さん、入党を待っていますわ。」

 桜見世子は谷下澄子が帰るとスグに党員の美容師に電話する。
「あ、穴野さん、桜見です。穴野さんの美容院は男性も歓迎でしたね。」
三十路女性らしい穴野美容院の店主は、
「ええ、他店との競合が厳しいので格安のカットで男性も来店して、いただいています。」
「それなのよ、穴野さん。美容院の奥に部屋は、ある?」
「ええ、ありますよ。うちは母の自宅と美容室が続いていますから、空き部屋は三つも、ありますね。結構広い家なんですが母は老人ホームに入りまして、父とは離婚しましたので、元々母の相続した母の実家ですから。」
という話だ。
経済評論家にして経済コンサルタントもしている桜見世子は、
「その空き部屋を活用するのよ。従業員の女性は美人でしょ?」
「ええ、二人いますけど美人ですね。」
「その人たち、お金に困っていないかしら?」
「ええ、美容師だけの給与では不満らしいですね?」
「それなら、その人たちにスペシャル・サービスを提供させれば、いいわ。」
「スペシャル・サービスですかあ?」
「そう、性的サービスをさせてあげるのよ。」
「ああ、そういう事ですね。でも大丈夫かしら、党首。」
「スペシャル・サービスA、マッサージ、スペシャル・サービスB、ファッションヘルス、スペシャル・サービスC、本番。
というようにサービスを分ける、ただしファッションヘルスとか本番という用語は使っては駄目ね。それだと風俗営業の届け出が必要になるから。」
「分かりました。上手くやりますよ、桜党首。収入の5パーセントは党費に献金ですもの。」
と美人美容師の店主は全満面の笑顔になった。

 美容室「美へア」では、その日の営業が終わると美人美容師二人を呼んで店主は、
「素晴らしい、お知らせがあります。あなた達は金銭的困難な状態に、なっていますね?」
二人は異唇同語で、
「はい、困っています。」
と答えた。
「それを解決する方法が見つかりました。それは男性客にスペシャル・サービスを提供すれば、いいんです!」
又しても彼女二人は異唇同時に、
「スペシャル・サービスですか?」
と双子の姉妹のように答えた。
二人とも胸と尻が大きくて日本人女性の平均身長よりも少し背が高い。美人店主は微笑むと、
「この店は奥の方で、わたしの家に繋がっています。そこに空き部屋があるので男性客が望むのならスペシャル・サービスを提供してください。
A,B,Cのコースを準備します。性的サービスです。」
ここで美人美容師二人は顔色を変えなかった。一人は、
「それなら副業で、やっています。」
もう一人も、
「わたしも、です。」
と答えた。
美人美容師店主は、
「そうなの。それならコース料金は、わたしが決めるからサービス内容は任意で、お任せします。」
と提案したのだった。

 次の日から美容室「美へア」では男性客は格安カットの他にスペシャル・サービスが、あるのを知った。
金がないので、その店に来ていた男は椅子に座ったまま、
「スペシャル・サービスって何ですか?」
と聞くと美人美容師は、
「性的にサービスさせていただきます。ここではなくて、奥の方にありますよ。」
チョキチョキと男の髪を切りながら答える。
男の目は輝き、
「クレジットカード決済は出来るんでしょ、お姉さん。」
「出来ますよー。今、お金が無くても大丈夫です。」
「それならスペシャル・サービスを、お願いします。」
「ありがとう。カットが終わったら奥に行きましょう。」
という事で三十路程度の男のカットが終わった。
 二人の内の一人の美人美容師は男客を案内する。奥のドアを開けると長い廊下が続いている。その廊下の右側に洋室のドアが見えた。
美人美容師がドアを開けると中はベッドルームだったのだ。  
 白いシーツのダブルベッドが二人を待っていたかのように姿を見せている。美人美容師は、
「コースはA,B,Cと別れています。Cは私と本番できますわ。」
「それって高額なんでしょうね、美容室は格安カットなのに。」
と部屋に入った男は立ったまま聞く。
「普通のソープランドの倍額で構いません。わたし、体に自信あるし。」
部屋の中には何と大浴槽まで設置されていた。ただ、まだ湯水は浴槽に入っていない。
金のなさそうな男は、
「Aは格安ですか?」
と聞いた。
「Aはマッサージだけなのでファミリーレストランのランチ代で出来ます。」
「それなら、それを今日は頼みますよ。美人の貴女が素手でマッサージしてくれるんですね。」
「ええ、やりますわ。ベッドに仰向けになって寝てください。」
「はいはい、すぐに。」
男は服のまま、ダブルベッドに横たわる。男の肩から揉み始めた美人美容師だったが、男の股間に素手を持ってくると丹念に執拗にズボンの上から男の棒を揉み続けたので、遂に三十路男は勃起した。
美人美容師は、
「あら、硬く太く長くなりましたね。」
とズボンの上から男の勃起棒を握ったまま聞いた。
「うん、勃起しましたよ。貴女の素手が柔らかくて気持ちいいから。」
「ふふふ。地球人の硬直したモノを握ったのは初めてヨ。」
「え?なんですか?地球人と聞こえましたけど。」
「あら御免なさい。日本人の間違いでしたね。」
「ははーん、やはり貴女は海外の人なんだ。美貌が日本人離れしていますものね。」
「ありがとう。ヨーロッパから来たんです。国名は日本では、あまり知られていない国ですよ。」
男は焦ったように、
「このまま僕の勃起したモノを握り続けるだけですか?」
「一番重要なモノなんでしょう?地球・・・いえ、日本人男性の。」
「世界中の男性にとって、みんな同じように重要でしょうね。」
「そろそろマッサージは終わりにしようかな。」
「えっ、もう終わりなんですか?」
「Aコースは、こんなものですよ。次に進むためにはBコースの料金が必要です。」
「幾らくらいですか?」
「普通のファッションヘルスの料金の二倍ですねえ。」
「分かりました、払います。クレジット払いで、いいですか。」
「もちろんよ。」
男は股間棒を美人美容師に握られたまま、ズボンのポケットからスマートフォンを取り出して、
「払います、バーコードは何処に、ありますか。」
「わたしの左の胸に貼ってあるでしょ?」
確かに彼女の上着の左胸の上に店のバーコードが貼ってあった。それを決済サイトのカメラで読みとり、金額を美人美容師に聞いて入力、そして見せる。
「はい、それでいいです。決済してください。」
GOODGOODというスマホ決済サイトだ。
 性風俗の決済に良く使われている。
決済手数料の安さは業界一だ。
これでBコースに進む。
まず美人美容師は全裸に、なってくれた。白い裸身は白人女性より白く、形の良い乳房、クビレた腰の下には大きな幅の臀部、股間は黒い恥毛が豊穣として広がっている。
それに彼女の若い女性のフェロモンが寝そべった男の股間棒を限界まで立身させたのだ。
男は、
「素晴らしすぎる、貴女の裸。これほどまでに美しい裸は見た事がない。僕も脱ぎたいです。」
美人美容師は右手の平を男に押し出して、
「同時に裸になると、あなたはCコースに進みますよ。」
「そうですね。それではBコースで、お願いします。」
美人美容師は男の直立棒をズボンから出すと口に含んであげた。
それから彼女の舌で男の鬼頭を舐め回したので、あえなく男は放出して即、萎えた。
彼女は男の液体を口から出してティッシュペーパーで拭くと、
「回復は、どの位で?しますか?」
「最低でも数時間、かかりますよ。」
「Bコースは十分です。でも満足したでしょ。あと五分で終了よ。」
「え?もう、そんなに時間が・・・。美人と居たら時間が経つのが早いな。」
「そうみたいですね。キスして上げるわ。」
全裸美人美容師は尻を、かがめて寝ている男に接吻した。
五分も彼女の唇と舌の絡め合いで男は半勃起する。
 全裸美人美容師は壁の時計を見て唇を外した。
それでBコースは終わりだった。
 半勃起している男は、
「もっと続けたいけど、さすがにクレジットでも、お金は払えません。派遣の仕事だと来月は未定のようなものですから。」
「そうなの。いや実はね、わたし・・・服を着ます。」
美人美容師は手早く下着と上着とスカートを身に着けた。
そして再び口を開いて、
「実は、わたし地球外生命体なの。」
「ええーっ、やっぱり。地球人、とかいう言葉を聞きましたから。」
「つい口が転倒したのよ。ヨーロッパに葉巻型宇宙船で行って、そこでヨーロッパの女性に成りすましたわ。その国は小さな国で公用語は英語だった。そして日本に来て美容師の資格を取ったのですの。」
「素晴らしいですね。貴女の星に行ってみたい。」
「お金がないと地球では不自由するでしょ。」
「ええ、とても不自由です。」
「わたしたちの宇宙船内でも地球の国の紙幣は模造できます。日本の現行紙幣も。」
「それじゃ偽札ですよー。」
「いえ。本物と同じものを作れますから贋札では、ないのよ。本物の日本の紙幣と同じものが作れるから。」
「なるほどー。そういう見方もありますね。」
「だからワタシタチは地球で、お金に不自由しません。ヨーロッパの小さな国の紙幣を葉巻型宇宙船内で発行してね、大量に。
それで、その国の富豪より紙幣を作ったから、富裕な暮らしだったし、ドルに換えて日本に来たんです。葉巻型宇宙船で来たのでは、ないです。」
「わー、いいなー。大富豪なんでしょ、それなら。」
「でも大半は株と仮想通貨に変えたから、現金は普通の生活が出来る程度ヨ。それで美容師になって働いているんだけど、店主の穴野阿袈子(あなの・あけこ)さんが特別サービスを提案した時はスグに賛成したの。
体を張って金稼ぐのも、いいものね。」
「ふーん、そうですか。」
「そうなのよ。地球人じゃなくても体は動かさないと退化するのは同じなの。オマンコも使わないと、いけない。」
「ははー、納得しました。それでCコースも、できる訳ですね。」
「そういう事ね。貴方も稼げば、わたしとCコース出来るから、ね?」
「ソープランドの倍額ですね、Cコースは。」
「あ、言い間違えていたわ。高級ソープの倍額の間違いよ。」「倍額!僕は高級ソープにも行った事が無いんです。」
「それなら、とにかく働こうよ、君。わたし、メテローヌっていう名なの。君は?寝てないで立ち上がって。」
男はベッドから降りて立って、
「僕、灰谷本意太(はいや・ほいた)と言います。」
「よろしい。ここから出て中庭に行くと、珍しいものが待っているから。」
とメテローヌは話した。
廊下の左はガラス戸で、それをメテローヌが開けて降りると、灰谷も続く。
おおーっ!!!そこには葉巻型宇宙船が着陸していたのだ!
メテローヌの服は、いつのまにか宇宙服に変わっていた。
彼女は振り返ると、
「灰谷君、私達の宇宙船に乗って。銀河系を旅して別の太陽系へ行くわ、さあ。」
と呼びかけた。
灰谷本意太は遅れじと葉巻型UFOに乗りこんだ。
メテローヌは、
「運転は船長さんが、してくれます。椅子に座りましょう。」
無重力の状態で椅子が浮かんでいる。
二人は向かい合って宙に浮いた椅子に座った。
メテローヌは、
「私達の星は地球と、よく似ています。KEPLER-1649Cという地球によく似た星と、よく似ています。でも、その星とは別の方角にありますが、地球上では、まだ発見されていません。
だけども私達の星から地球は見えるんです。それで日本が人口が三分の一になった事も分かりました。」
「それは凄い。無重力状態を僕は初めて体験しました。人口的に作り出しているんですね、これは。」
「いいえ違うのよ。もう地球の大気圏外に出ているから無重力状態なんです。」
灰谷は驚きまくった。
「動いたように見えませんでしたけど。」
メテローヌは右手の人差し指を立てて前に出すと、
「この指には指輪がハメてあるけど、そこからアナタにパワーが行きます。眠くなるわよー。」
と宣告した。
光りのモヤのようなものが指輪から出て来て灰谷は眠ってしまった。
灰谷が意識を取り戻した時に見たのは病室に自分がいると思える光景だった。
そこへ自分の目の前に立ったメテローヌの顔が見えると彼女は、
「おはよう。私達の星へ、ようこそ。実は私達の星では男が少なくなってしまったの。それは女が強いから、というのもあるけどね。女の子ばかり生まれて来ても、そうなるわよね。」
「ハイ、そう思います。」
「だから、自然と一夫多妻制になりました。私達の星は地球と違い、一つの大陸しかなくて他は海なんです。」
「それなら一つの国しか・・・。」
「そうなんです。それで建国以来、戦争なんてないんです。だって戦う相手国が、ないんですから。」
「それは平和ですね。」
「そう。だから、この星には軍隊もないし、兵器もない。その分、宇宙船の開発に総力を傾けました。
それで葉巻型宇宙船や円盤型宇宙船も作りました。地球の太陽に立ち寄ってエネルギー補給をしてから地球に行きます。」
「なにか凄いです。」
「それとね、女が多いだけに男の性器を強靭にする医学的手術も可能です。
今、アナタは男性器手術を受けています。自分の股間のモノを見てくださいな。」
「えっ、そんな・・・。」
と絶句しつつ灰谷本意太は自分の股間を見た。
すんごく大きくなっている、まだ平常時なのに。
「本当ですね。これで勃起したら・・・。」
「三十センチだと思うわ。わたしは小柄な方ですから。この星の女性の平均身長は二メートルですので。」
看護師が入って来た。
やはり二メートルある身長だ。灰谷は自分がヘッドフォンを装着していることに気づく。
看護師は灰谷に、
「気分は、どうですか?」
と聞いた。その声はヘッドフォンから聞こえる。
看護師もヘッドフォンたいなものを頭に装着している。
灰谷は、
「え、全くいいです。」
「それは、よかった。手術は十時間も必要でした。灰谷さんも十時間寝ていたんですけど点滴で栄養と男性器増大液を送っていたので、さっき取り外したんです。」
と説明してくれた。
それからメテローヌの方を見ると、
「メテローヌ様。これで灰谷さんには仕事が舞い込みますわ。」
と話すとニッコリとした。看護師の肌は白い。メテローヌは、
「立派な性器は高収入をもたらす、これは地球でも同じなのに気づいている人は少ないみたいね、地球では。」
「そうなんですか。わたしも地球に行ってみたい気がします。」
「地球の女性は身長が低いので、貴女なら目立ちすぎると思う。」
「そうなんですね。地球外生命体だとバレそうです。」
「地球にワタシが行けるのも低身長のためよ。だけど地球の日本では私は高身長なんだけどさ。」
「ええ、分かりました。地球人が来たのは、この灰谷さんが初めてですね。」
「そうなのよ。おかげで地球探査省の大臣から誉められました。おかげで一か月の休暇を貰ったけど、灰谷君を連れて回るとか仕事をさせるとか色々あるし。遊んでいる時間は、ないのよね。」
「この灰谷さんの件は地球探査省が内密にしているし、ワタシも口外を禁じられています。でも時が来れば地球探査省も公開するらしいので、それまでの秘密らしいです。」
「前々から地球の男性に対する需要というものは起こっていましたしね。第十夫人なんて夫とのセックスは年に一度位らしいです。」
看護師は口に手を当てて笑った。
「オホホ。結婚するなら第二夫人までが、いいという話ですね。これは昔かららしいですけど。」
「そうね。わたし、まだ独身よ。看護師さんは?」
「わたしも独身です。ここの院長の第十夫人にならないか、と言われているんですけど、わたしも、まだ若いし。院長は富裕ですけど、それだけでは、と思いますし。」
「そうね。金だけが全てでないのは地球も同じなんだけど。中東以外は地球では重婚を認めていないの。」
「それは・・・あ、お喋りし過ぎました。次の患者を見に行きます。」

sf小説・体験版・未来の出来事55

 フレッシュアイランドの自衛隊情報第三部隊から地上に出て、警衛門を出た流太郎はタクシーが近づいてくるのを見た。さっき乗ったタクシーだ。窓を開けた運転手は、
「さっきのタクシーです。乗りませんか?」
「いや、歩いて帰るよ。」
「そんな事、言わずに乗って下さい。運賃はタダでいいので。」
流太郎が歩行を停止したのでタクシーは彼の横に停車した。流太郎は、
「タダでいいって、本当ですか?」
「ええ、ええ。タダです。その代り北九州に行きます。帰りもタダで送りますから。」
後部ドアが開いた。流太郎は、
「これから人をスカウトするんです。」
「どんな人をですか?」
「なんというか、女たらしの達人の男。」
「さすがはネットニュースの運営者ですね。北九州にいますよ、女たらしの達人が。」
「え、そうなんですか。」
「私が知っていますから、その男にも引き合わせますし、その前に驚く場所に連れて行きます。」
それを聞いた流太郎は後部座席に乗りこんだ。ドアが閉まり、タクシーは発車した。流太郎は、
「北九州も人口は減ったでしょう。」
「日本全国、同じですよ。老人が、かなり減りましたね。それで儲かる職業がありますから。」
「葬儀屋ですか。」
「その通り。葬儀屋の上場企業の株価は空前絶後、という奴でさ。あたしゃ葬儀屋の株に全財産、突っ込んでいます。悲惨の影に繁栄あり、ですね。三十倍には、なっていますよ、葬儀屋の株は。」
「そうでしたねー。誰かの不幸は誰かの儲け、という事ですか。」
「私の仕事は、ずっとタクシーじゃないんですよ。」
窓の外は福岡市の東区の風景となった。
流太郎は、
「それでは前職は?」
「ええ。おいおい話します。とある北九州の大学講師でした、私は。それが、ある事で大学を追われましたんですよ。私を追放した人たちはアロナ・ワクチン接種のために全員死にました。」
「それは、どうも。聞かなかった方が良かったみたいですね。」
「いいえ、気にしないで下さい。アロナ・ワクチン接種のために日本人の三分の二が死んだから、私の夢は実現するといってもいいんですから。」
なんとも奇怪至極な話である。一体、どういう事なのだろうか。
「そうですか。夢は実現できると言いますよ。」
と流太郎は適当に合いの手を打つ。
「ははは。そうかもしれませんね。株で儲けたから、僕は牧場を買いました。そこに行きましょう。驚きますよ。」
「ええ。それは魅力的ですね。株で儲けても、それだけでは只の紙幣ですからね。」
「そう思います。」
「牧場の経営が夢だったんですか?」
「うん、そう云えるかどうか・・・。人口が減ると土地の価格はガクン、と下がります。僕なんかは、それで格安の土地を手に入れました。北九州も南に行くほど人が、いなくなります。福岡市に移り住んだ人たちも多いんです。
タクシー稼業も福岡市で、やる方が客も多いですから。」
「それで北九州市の人口は今、どれくらいですか?」
「三十万人位ですね。」
「驚きました。福岡市は七十万人位で、そこそこの人口は保っていますね。確かに福岡市も老人は消えましたよ。三分の二の人口は要らない人口だったのかもしれませんね。」
「それは北九州市では減り過ぎですから、当てはまらないかもしれないんですけど、私としては牧場が買えたので満足です。自宅を、もう一つとかは考えていませんね。」
福岡市東区を抜けた。
海に近い国道を個人タクシーは走っている。流太郎の昔の恋人の城川康美は北九州市の出身だったが連絡が取れなくなって久しい。そういえば時流太郎は恋人のいない期間が長すぎる気がしたが、安定した職業に就いていないから結婚も難しい。それに若者も若干はアロナ・ワクチン接種によって死んでいる。
福岡市を出ると別の県に来たような雰囲気となる。そういえば車も多くなかった。流太郎は、
「牧場というと牛を多数、飼っているんでしょう?」
「ええ、飼っています。人を雇っても儲かりますよ。牛乳市場に参入出来て、福岡市にも出荷しています。大手牛乳メーカーは人手不足で混乱していますから。」
「それでタクシーの運転手を継続しているんですね?」
「ええ。牛の飼育などは専門家に頼んでいますし。経営は一日、十分もあれば充分ですから。人件費は必要で出費も多いけど自分一人で、やったら朝から晩まで仕事になりますし、酪農を一から勉強しないと、いけませんからね。」

 タクシーは東南に走っている。やがて広い牧場が見えてきた。流太郎は窓の外を見て、
「あの広大な牧場ですか?」
「ええ、あれです。すぐに入れますよ、牧場に。」
タクシーは牧場の正面玄関の近くの入り口から中に入った。
建物の近くにタクシーを停めると運転手は、
「降りてください。」
と云い、後部ドアを開ける。
二人はタクシーを出た。運転手は流太郎の前に来て、
「申し遅れました。私、牛野放一(うしの・ほういち)と申します。」
「時流太郎です。よろしく、頼みます。」
二人は同時に軽く頭を下げた。
牛野は、
「それでは牧場を案内しますよ。ついて来て下さいネ。」
と気さくに話すと歩き始めた。
北海道にあるような広い牧場だ。
数十頭は放牧されている。飼育係の人達が乳牛の周辺に数人は立っていた。
牧草地を踏みしめながら流太郎は、
「本格的に酪農事業が出来ますね。」
と横で歩いている牛野放一に話すと牛野は、
「ええ、今は小さなスーパーに出せるくらいです。まあ、株の収入が、いいものですから・・・そうだ、上場企業に・・・でも投資して貰っても事業拡大の自身が無いんです。もともと僕は大学の講師で専門は考古学だった。祖父が相場師だったので幼少の頃から株を教えてくれたんです。それで中学生から株投資していたから大学を出た時には、ひと財産持っていました。それでもケチが趣味なくらいだから恋人も出来ず、結婚もせずに現在に至っています。
こんなになった日本のためにも結婚は、ともかく、子供ぐらい作らないと日本の為にならないんでは、と思いますね。」
草の匂いがしている中を歩き続ける二人、流太郎は、
「それでは・・・女と縁のない暮らしで、どうして女たらしの男を知っているんですか!?」
牛野放一はニヤリとすると、
「結婚していないだけで、女と縁のない暮らしはしている訳では、ないですよ。それで小倉の夜の街は誰よりもよく知っている程です。その時に知り合いになった男はソープ嬢千人斬りを達成しています。数千万円はソープ嬢に消えたわけです。」
「すんごい金を使っていますね。金持ちだなあ。」
「うん、ですが彼はヒモでした。女に貢がせた金を使ってソープに行っていたんです。セックステクニックを磨くのに一番いい場所はソープランドですよ。」
「それなら牛野さんも、ソープへ?」
「ああ、行きましたよ。小倉の船頭町にはソープランドが多いんです。最低月に一度。多くても毎週一度、だから、やはりケチですね。(笑)。」
「ふーむ。僕は数年に一度、ですかね。」
「そんなに。行かないんですか、時さん。あなただって、まだ三十代でしょう?」
「ええ、そうです。恋人と生き別れになって性欲が消えたようです。」
「いかんなー、それは、いかん。僕は四十代に、なりました。約束したように、その女たらしの達人に会わせますから。あの建物の中に見せたいものが、います。」
平屋建ての鉄筋のビルが間近に迫っていた。牛野は建物のドアにカギをかざした。それでドアは開いた。牛野は、
「時さん、ここは私しか入れない建物でしてね。さあ、入って下さい。」
流太郎は牛野に続いて建物に入る。自動空調設備なのか残暑も感じさせない室温だ。室温28度位だろう。
廊下は広かった。
牛野は、
「地下室に驚くべきものが、います。」
と振り向いて流太郎に話す。
廊下の突き当りは階段があり、それを降りると地下室になった。
あるドアの前に立った牛野は又しても鍵をドアに、かざした。
ドアが開いて見えたのは体育館のような広さの部屋で、中には恐竜が、いたのだ!
ステゴザウルス、に似ているが専門的な事は流太郎には分からない。腰が抜けそうになるのを、こらえるしかない流太郎。気を取り直して流太郎は牛野に、
「あれは作り物ですか、本物の恐竜に見えますけど。」
「本物です。まだ子供なんですよ。だから小さいんです。あれはステゴザウルスですから成長すると体長9メートルになります。今は3メートルです。草食ですから凶暴ではなく、飼い主の私には、なついています。」
と牛野は体育館のような部屋の中央にいるステゴザウルスに近づいて行った。
ステゴザウルスは牛野を見ると子供が親に対する様子で牛野に顔を近づけていく。牛野はステゴザウルスの頭を撫でてやった。
流太郎は部屋のドアの近くで動かないで立っている。遠くにいる牛野は流太郎の位置に気づくと、
「おおーい。時サン、安全だから、こっちに来なさいよ。」
と話して手招きした。
流太郎は恐る恐る歩き始めた。やがて牛野の近くに行ってもステゴザウルスは動かなかった。牛野は、
「もともと牛みたいに、おとなしいんです。あなたは私の知り合いだと思っているから、安心してください。」
背中に縦に並んでいるステゴサウルスの突起は敵と戦うためのモノらしい。
流太郎は、
「恐竜は絶滅したはずですけど・・・。」
と疑念を口にした。
牛野は笑顔になると、
「僕は考古学者でした。地層を深く掘って何かないかと探していたんです。ジュラ紀の地層で僕は卵を見つけました。
それが、このステゴサウルスの卵だったんです。気温の低い場所で乾燥していました。それでステゴサウルスの卵は孵化しなかった。孵化しても氷河期だったので死んでしまっていたでしょう。それが、どういう偶然かは知りませんが地層の中に完全保存されていたんです。
ぼくは、それを持ち帰り、一連の設備を購入して卵を孵化させました。そして目出度くステゴサウルスは、ここ日本の北九州市で誕生しました。
外敵も存在しないのでスクスクと育ってくれましたよ。」
「ステゴサウルスの寿命は?どの位ですか。」
「うん、長ければ70才くらいまで生きます。恐竜というと恐怖のイメージを持つ人が多いですけど、恐竜と人類は共存していた、という話もある位で。蜂を怖がる人と同じですね。蜂程、人になつく虫は、いません。
恐竜も実は蜂と同じなんです。」
流太郎は安心して、
「そうだったんですか。でも肉食の恐竜は恐ろしいのでは?」
「今のところ私には分かりません。肉食の恐竜が人間を食べたか、どうか。なんとも言えないですね。私が発見した恐竜の卵はステゴサウルスだったので。」
と牛野は話した。
ステゴザウルスはチラチラと流太郎を見たが、動こうとは、しなかった。流太郎は、
「これは世界初、なのでは、ないのでしょうか。現代に恐竜が蘇ったのは。」
「そうなると思います。この部屋の隅に小さなプールに満杯の水と、その横に牧場の草を山のように積んでいます。トイレも作ってやったんです。そこで排泄するように教えたら、ステゴサウルスは前脚でドアを開いて中に入り、そこで排泄するようになりました。
便や尿が残らないような便器を設置しています。巨大な便器を特別注文しました。
メーカーでは、
「どうして、そんなに大きなモノが必要なんですか。」
と聞いたので、
「象を飼育するんです。」
と答えてやりましたよ。」
と痛快そうに話す牛野放一だった。彼はスマートフォンを取り出すと、
「ラーメンでも取り寄せましょう。時サンは何ラーメンが、いいですか。」
「北九州のラーメンで、いいものは、ありますか。」
「そうですね、玄海ラーメンが有名です。」
「それでは、それを、お願いします。」
「ええ、私も玄海ラーメンに、しよう。」
彼はスマホアプリで玄海ラーメンを注文した、そして、
「ここでラーメンは食べられません。一階に食堂が、あります。エレベーターで昇れますから。」
と壁の方にあるエレベーターに向かい、歩くと紅色のエレベーターが、あった。二人は、それで一階に着くと、そこが食堂だった。十人は座れそうな食卓に牛野は座ると、
「時サン、何処でもイイから座ってね。」
と促したので流太郎は牛野の斜め前に座った。
牛野は、
「あのステゴサウルスについてはニュースサイトで噂の形で報道してもらいたいんですよ。あなたは実物を見ましたけどね。」
「ああ、そうします。そのまま流したら・・・まず信じてもらえないでしょう。」
「そんなもんです、世の中は。私も大学を追われたのは恐竜の卵を発見した、という主張からです。無難に生きて居たいんですよ、学者という奴らは。」
「そうらしいですね。」
ピンピロリン♬玄関チャイムが鳴った。牛野放一は立ち上がると、
「玄海ラーメンが来たようです。取りに行ってきます。」
台所を出た牛野はラーメン丼を二つ抱えて戻ると、テーブルに置いた、そして、
「割りばしはテーブルの、そこにあります。それでは食べましょう。」
ラーメンの上に大海老、いか、たこ、わかめ、メンマ、キクラゲなどが載っていた。
麺は二玉、入っていた。二人とも食べ終わり、牛野は自分の腹を手で擦り、
「満腹になりましたね。さて、女たらしの達人に会いに行きましょう。スマートフォンで連絡取ります。・・・・あ、僕だ。牛野。今から人を連れて会いに行くからね。・・・それでは。」
連絡が完了したらしい。

流太郎が乗りこんだのでタクシーは発車した。北へ向かうらしい。牛野は自動運転に切り替えてハンドルから両手を離すと、
「彼は小倉北区に住んでいます。それというのも・・・行けば分かりますよ。」
と笑顔で語った。
その牧場があるのは北九州市小倉南区らしい。タクシーが北上し始めたのを流太郎は携帯方位磁石で確かめた。後部座席は、ゆったりとした座り心地のいいシートだ。流太郎は、
「牛野さん、改めていい座席シートですね。」
と誉めると、
「うん、特注品なんですよ。最初から車に装備されていたものではないものに変えたんです。座り心地の良さを、お客さんに味わって欲しくて。」
「牧場で成功してからですか?」
「そうですね、先行投資という奴ですよ。」
道行く人は、ほとんどいない。
熱中症アラートが出ている日であるからなのか。小倉北区で熱波が発生し、かなりの人が死んだ。平空内閣に要求されているのは温暖化対策である。
タクシーの中はエアコンで涼しいが午後の小倉南区は陽炎が立つような暑さなのだ。
日本中で熱波が発生するようになったのは八月の話で今は九月だが、時々熱波が発生している。
 小倉でも北区は熱中症で倒れる人も多い。八幡駅近くになると工場の煤煙は止まることを知らないように発生を続け、この辺りで突如、熱波が発生するので八幡駅前に噴水広場を作ったほどだ。
 それでも焼け石に水なのかもしれない。人口が減っても製鉄所は稼働しているのだ。平空内閣としては化石燃料の使用停止を検討しているところである。
まだ流太郎の乗っているタクシーは小倉南区を走っている。 流太郎は窓の外を見て、
「結構、田舎なんですね。この辺は。」
「そうなんです。それに、なお人口が減りました。小倉北区よりも発展していない場所なんですよ。もうすぐ小倉北区です。」
確かに小倉北区に入ると賑やかな街となる。とはいえ人口は三分の一なのだ。
更に進むと潮風を感じた流太郎は、
「女たらしの達人には早めに会った方が、いいんですか。」
「午後五時過ぎが、いいな。同棲している風俗嬢が帰ってくるのは深夜の十二時過ぎらしい。それまでなら会えるね。もう彼には連絡を取っている。午後五時過ぎに来る、とね。」
「有難うございます。福岡市にもヒモの人は、いると思うんですが調べるより募集してみないといけないし、牛野さんが知り合いに居るというので助かりました。」
「あー、それは良かったですね。僕も小倉北区の船頭町のソープランドで彼と知り合いになったので、五時まで少し時間があるから船頭町でも、このタクシーで通ってみましょう。」

昼過ぎなので人も見かけない船頭町のソープランドが並んでいる場所に牛野のタクシーは入った。三階建てのビルが多い中に、日本の寺院風の建物やキリスト教の修道会の建物が見えた。流太郎は、
「こんな場所に寺院とか修道院があるとは!」
「いえいえ、あれもソープランドなんです。」
「やはり、そうなんですね。変わったソープランドだなあ。」
「それぞれ入った事があるけどさ。寺院ソープランドでは尼さんの頭の女性が泡まみれにしてくれてプレイできるし、修道院では女子修道女の衣服を着た若い女性がマットプレイしてくれるし、服を着たまま四つん這いになってくれるから修道女とセックスしている気分になるんだ。」
「詳しいですね、牛野さん。」
「ああ。独身生活しかしていないとソープ通いは増えるばかりなんだ。福岡市の中洲にも時々、遠征しているよ。」

タクシーは船頭町のソープ地帯の一角を通り過ぎる。
 海岸は砂浜でなくて船着き場のように多くの漁船が並んでいる。漁師の人達が通いやすいのが船頭町のソープランドなのだろう。
長い船の時間は女なしの時間でもある漁業だ。独身の漁師は港に着くと、まずソープへ向かいたくなるだろう。
結婚している漁師も時にはソープランドへ行きたくなる。
港に着き二人の漁師が陸に上がった。既婚者らしい若い男は、相棒に、
「おれのカアチャン妊娠五か月だから、ちょっくらソープに今から行くよ。君も行くか、独身なんだろ、まだ。」
「うん、行こう。大漁だったし特別に金を貰えるっちゃ。」
と同意した。
それを窓の外に見た流太郎は二人の会話までは聞き取れなかったようだ。
牛野は近くの有料駐車場にタクシーを停めると、
「その男が住んでいるマンションは、この近くだけど駐車場が、ないからね。彼の女は職場まで歩いて一分さ。」
午後五時を少し過ぎていた。
 その男の部屋の玄関に二人は立っていた。牛野はチャイムを押す代わりにスマートフォンで連絡する。
ドアが開くと端正な顔の美男が出てきた。牛野は、
「こんにちわ。君を必要としている人を連れてきたヨ。」
と話す。
美男は牛野と、その後ろにいる流太郎を見て、
「どうぞ。上がって下さい。」
と答えた。
九月だけど残暑は続いているから美男の服も上は半袖、下は短パンだった。筋肉質の男、しかし背は高くない。
優雅にも3LDKの部屋で、リビングは30畳の部屋だった。これがヒモ男の部屋か、と流太郎は思いながら観察するとリビングには巨大なディスプレイがあり、それはパソコンかられるものだった。
十人は座れる円形のソファに、それぞれ座る。牛野は、
「紹介します。女たらしの達人を必要とする時流太郎さん。」
と横に座った流太郎を右手で示すと、
「女たらしの達人の美神美男(みかみ・よしお)君です。」
流太郎は頭を下げて、
「初めまして。よろしく願います。」
美神美男は、
「こちらこそ、よろしくですね。」
と明るく答える。
筋肉質な美神美男の体だ。女でなくても惚れ惚れとする肉体の持ち主。流太郎は、
「筋肉がありますね。ボディビルダーですか。」
美神美男は上半身を反らせて、
「ええ。ミスター九州のタイトルを貰いました。上半身や胸の筋肉を随意に動かせるだけでなく、実は股間の肉棒も随意に勃起させられます。」
流太郎は驚き、
「そうなんですか。それは重宝ですね。」
「ええ、今、お見せしますよ。」
と云うと美神美男は短パンの股間を広げた。
それから力を入れたのか彼の股間の部分は明らかに盛り上がった。中に巨大なキノコが突き出したかのように。
流太郎は激驚して、
「ほんと、ですねー。男性器を随意筋にしてしまった・・・。」
「そういう事です。女に見せると自分の体を見て勃起したと思いますからね。それでは元に戻します。」
と美神美男は宣言するかのように云うと、彼の股間は平たくなった。牛野放一は、
「素晴らしい特技だね。ボディビルを、やったからといって誰しも出来る技では、ないし。」
と感心する。北九州市小倉北区に、こんな男がいると流太郎は驚く。流太郎は、
「これこそ我々に必要な人物の特技です。ぜひ僕らの仕事を手伝って欲しい。」
美神美男は片方の眉毛を上げて、
「仕事?ですか。僕は金に困っていません。ヒモみたく牛野さんは思っているらしいけど、ボディビルのトレーナーをしているんで収入は、あります。女は貢いでくれますけど貯金していますしね。」
と反論した。流太郎は、
「ボディビルのトレーナーの仕事は休止してもらえませんか。その何倍もの報酬は出しますから。」
と提案すると、
「え?僕に出来る仕事って何か、ありますか?」
「ここでは話せませんけど福岡市に来て下さい。」
「福岡市?にですか。家賃も北九州市より高いでしょう。」
「家賃補助は出ますよ。」
「不定期な仕事ですか。」
「そうなりますけど、ボディビルのトレーナーに戻れるでしょう?」
「うん、それは出来ると思うけど、女に会いにココまで戻れそうもないようですね。」
「女には不自由しない仕事ですよ。」
「そんな仕事・・・ああ、ホストとか。」
「いいえ。違います。詳しくは福岡市で話します。牛野さんに聞かれるとマズい話です。」
「それなら行きます。でも今は夕方の五時過ぎだし、明日がいいのでは。」
「そうしましょう。車で福岡市まで二時間くらいかな。」
牛野は、それを聞いて、
「明日、ぼくが君達二人を福岡市に送ってあげるよ。運賃タダでね。」
と申し出る。流太郎は、
「そうしましょう。牛野さん、ありがとう。」
「どういたしまして、です。」
「美神さんは、これから、どうしますか?」
と流太郎は聞いて、見る。
美神美男は筋肉質の両肩を上げ下げして、
「これからボディビルのトレーナーの仕事に出ますから、帰るのは三時間後ですね。夜の十二時に女が帰って来るんで、それから翌日の午後五時までは女とセックスして寝て、朝は十時か十一時に起きて朝飯を食べて又、女とセックスします。昼飯は午後二時ごろですけど、それから又、女とセックスして、だから午後三時ごろから五時まで女とセックスして、午後五時に女が出勤します。
明日も僕が空くのは午後五時からなんですよ。」
と、これからの予定を話した。
牛野放一は感心した顔だ。流太郎も驚きつつ、
「それではセックス三昧ですね。」
美神美男は、さり気なく、
「使う器官は強大になります。坊主とかセックスは弱いんですよ。ボディビルでは男性器を鍛えられませんからね。」
と話すと笑った。
壁の時計は午後六時だ。美神美男は、それを見ると、
「ボディビルのジムは、歩いて二分だけど、今から出ますから。」
と云うと立ち上がったので牛野と流太郎も立ち上がった。

 牛野のタクシーに戻った流太郎と牛野はタクシー車内で、のんびりとした。流太郎は後部座席から、
「成果ありありでしたよ。九時に美神君は戻って来るらしいですけど。」
運転席で牛野は、
「ああ、九時に又、行ってみよう。それまで何か食べに行きますか。」
「それが、いいですね。いい店、ありますか?」
「行ってみようと思う。小倉北区も、そんなに来なかった。美神と会ったのも半年ぶりだしね。」
タクシーは発車している。
 小倉名店街という商店街の近くにタクシーを有料駐車場に停めて牛野と流太郎は名店街に歩いて入ったが。
なんと三分の一の店しか残っていなかった。
飲食店なども三分の一、になったみたいだ。その中の大衆レストランに入って格安料理を食べた二人は店を出る。
レジでは割り勘という事でクレジット決済した二人だった。流太郎は、
「結構、満腹になりましたよ、牛野さん。」
「うん、小倉は物価が安いんだ。人口が三分の一になると物価も三分の一に向かうからね。北九州市は福岡市より活気が無くて人は金を使わないから、なおの事、物価は下がるんだ。
その点は生活が楽になるね。」
と解説してくれた牛野。
「福岡市は、それほど物価が下がっていないんです。若者は食費に金を掛けますし、部屋も新しい部屋とかを選びますからね。」
「うん、若者の都市、福岡市だな。北九州市は年寄りが多かったからだろう。人口減少が著しい。」
タクシーはドライブしている。
若戸大橋の近くまで牛野のタクシーは進んだ。その大橋の下の海に恐竜らしき姿が発見され「ワカトー」と呼ばれている。
 秘密裡に恐竜を飼育している牛野放一にとっては訪問を辞められない場所だ。牛野は自動運転を停めてハンドルを握っている。海が見えた。牛野は、
「ここはワカトーの出現場所なんだ。あの海はね。」
と楽しそうに流太郎に話した。
「ああ、そうでしたね。観光客が増えたらしいですね。」
「福岡市には前から愛高島なんていう空に浮かんだ島が、あるけど北九州市は新名所としてワカトーが目撃された、この付近が全国的に有名になった。」
「もともと若戸大橋は東洋一の吊り橋として知る人には有名でしたけど・・・。」
「それだけじゃ観光に来ない。有料だった時期も長かったしね。北九州市は福岡市に比べて人を呼び込む力がない。最初は工業都市として福岡市より栄えて人口も多かったのに、二十一世紀には福岡市に倍以上の人口の差を付けられた。

sf小説・体験版・未来の出来事54

 課長の陰茎はキュウリのように太くなっている。それは美人部下の秘洞窟の中に没入した。上司と美人部下は性器により合体した。二人は激しい波に浮いているように裸体を動かす。アモーリンは次第に自分もセックスへの情熱が沸き起こって来るのを感じた。すぐ隣には玉金硬一郎がツナギの服を着て座っている。アモーリンは右手で玉金の股間を触ると少し大きくなった玉金の淫棒に触れてしまったのだ。
アモーリンは欲情に溢れた瞳で、
「玉金サン、ワタシを抱いてください。」
と懇願した。
「え?ここで、いいの?」
「ええ。わたしにキスして。」
と白い顔を近づけて両目を閉じたアモーリンを玉金は両手で抱くと唇を重ねた。
それだけで全勃起した玉金は唇を外すと、
「服を脱ごうよ。」
とアモーリンに声を掛けて自分のツナギ服を簡単に脱ぐ。玉金の陰茎はバナナのようだった。アモーリンはトロンとした瞳で玉金の陰茎を見ると、自分の上着とスカートを脱ぐ。彼女は下着を着ていなかったので白い裸身を玉金はスグに見てしまった。二人は全裸で立ったまま抱き合い、アモーリンがスクリーンの上司と美人部下の痴態が見れる位置で玉金は勃起棒をアモーリンの秘部に挿入した。
「あーん、いい。」
と涎を流しそうな声でアモーリンは気持ちよさそうな媚声を出した。その声を聴いた玉金は全力で腰を連続的に前後させ続ける。白人と同じ肌を持つアモーリンとの性交に玉金は我を忘れていった。
 アモーリンは赤い唇を開けて赤い舌を出しながら恍惚とした表情に、なりつつ玉金の背中の上で両手を組んで何かを祈っている表情になった。すると玉金の脳内にインドの古い時代の光景が浮かんできた。
玉金もバラモン階級で小さな王国の国王だった。妻は数人いる。王宮に帰ると三人の妻が玉金を出迎えてくれた。第二夫人がアモーリンの顔と同じ顔の妻、恐らくは前世のアモーリン、玉金も前世は国王だったのだ。
どうやら出張から帰って来たらしい玉金に第一夫人が、
「お帰りなさい、あなた。」
とインドの言葉で話した。
「只今、帰ったよ。」
と玉金もインドの言葉で答える。
二人はスグに第一夫人の寝室に行き、二人とも全裸となって抱き合い、キスをした後で第一夫人はベッドの上で四つん這いになり大きく白い尻を高く上げた。彼女の股間から女性器が丸見えとなり、玉金は第一妻の尻を抱えて雄々しく反り返った、おのれの男性器を妻の女性器に、ぶち込んだ。二週間ほど没交渉だった二人は二時間は交わり続けた。
それが終わると玉金は第一夫人の寝室を出た。
従者が外でバナナを持って立っていて、王の玉金にバナナを一房、差し出した。玉金は一人で数本食べるとバナナの皮を床に捨てる。それを若い男の従者が拾い上げた。
玉金は第二夫人の寝室に行く。第一夫人の寝室の隣の部屋が第二夫人の寝室だ。そこに入るとアモーリンの顔の第二夫人が既に白い全裸姿で両手を広げて玉金を待っていた。
玉金はアモーリンを横抱きに抱くとベッドに横たえて正常位から騎乗位、そして後背位と体位を変えて三時間は性交に励んだ。第二夫人のアモーリンの中に三発は男の白液を放出した玉金だった。
それが終わっても玉金は、そこを出て行こうとせずにアモーリンの全身を舐め回していく。アモーリンは快楽の喜悦の表情を浮かべた。
その一連の光景がアモーリンと立ったまま交わっている玉金の脳内に浮かんだのだ。(おれは前世ではインドの小国の王様だったのか・・・)と思ったとたんにアモーリンの膣内に解き放って放出した。
アモーリンとビデオルームのソファに腰かけた玉金は、
「今、頭の中で不思議な光景が見えた。古い時代のインドの小国の王様の俺は第二夫人の君と第一夫人より長い性交をしていた・・・。」
アモーリンは嬉しそうに、
「今さっきヴィシュヌ神に祈ったの。あなたとの関係が上手く行きますように、って。」
「そうだったのか。それなら幻想って事かな。本当の前世が見えるはずもないし。」
「それは分からないわ。ヴィシュヌ神が玉金サンに見せてくれたのかもしれない。」
「うーむ。そうかな?」
「そうなのよ。前世で私たちは夫婦。今世でも、そうありたいわ。」
と夢見る瞳のアモーリンは云う。玉金は照れて、
「ぼくたち結婚した方が、いいのかなー。」
「した方が、いいわ。」
「考えさせてくれ、よ。」
「ええ。でも即断が、おすすめです。」
と話すとウフフ、とアモーリンは笑った。
 そこへキャスレーヌが入って来ると二人の全裸を見て、
「まあ!あなたたちは交わったのね。」
と尋ねたのでアモーリンは悪びれずに、
「ええ。わたしたち前世で夫婦だったのです。」
「そうなの?そんな事が、どうして分かるのよ。」
「玉金サンが前世の記憶を取り戻したんです。わたし、ヴィシュヌ神に祈ったんです。だから間違いないと思います。」
キャスレーヌは両眼を最大限に開くと、
「そうなのね。そしたら、その話、有り得る事だわ。あんた達、結婚した方が、いいわよ。」
という事になった。
上司と女の美人部下はホテルの部屋を出ていた。玉金としては二度目の結婚。それだけに慎重にならざるを・・得なくていいと玉金は思った。アモーリンと玉金は、まだ全裸だ。玉金はキャスレーヌに、
「アモーリンと結婚します。僕も一応は国会議員です。秘書も欲しかった。アモーリンには僕の第一秘書に、なってもらいたい。」
と宣言した。キャスレーヌは喜んで、
「それなら結婚式を、しなければ。日本の結婚式しましょう。」
玉金も喜んで、
「東京に朝霧神社が、あります。党本部も朝霧町にありますから、手配してみます。」
そういうとスマートフォンを取り出して通話した。
「え・・そうですか・・。それでは、もう一度検討してみます・・・。」
と言うと通話を切った。キャスレーヌは、
「どうしました、のですか。」
「いえね、朝霧神社では結婚式の予約が三か月も続いて埋まっていると言うんですよ。そこで結婚式をするのなら三か月後になるから・・・。」
キャスレーヌは、
「それは大変ですね。他の方法を・・アモーリンの実家は大富豪ですよ。そうだ、ヒンズー教の結婚式をすればいいんです。アモーリン、実家と連絡とりなさい。」
全裸のアモーリンは服を急いで着ると、
「いくら実家と話をすると言っても裸じゃ、まずいんです。では、」
と話をするとスマートフォンを取り出すと、インドの言葉で会話を始めたので玉金には全く分からなかった。
しばらく話したアモーリンは通話を切ると、
「母は賛成しました。それなら父も賛成です。結婚式は日本のモノでは三か月後になるというと、ヒンズー教の導師を呼ぶと言うんです。インドに来ても今はインドも夏。この季節に結婚式を挙げる人達は、あまりいないんです。
それで母と父、それにヒンズー教のグルだけで日本で結婚式を挙げようかという話でした。
詳しい事は、これから決めて又、連絡すると母は言っていましたよ。」
と話した。玉金硬一郎は、
「東京では結婚式費用も高くなるから福岡市で結婚した方が、いいと思うんだ。式場なども安いと思うし・・。」
と話すとアモーリンは、
「そうね。式場は、ここでも、いいですよね、キャスレーヌ様。」
とキャスレーヌに聞くと鷹揚な顔でキャスレーヌは、
「ああ、いいよ。式場の費用なんて取らないから、ここを使ったらいい。ここは録画が見れる部屋だけど、空いている広い部屋もあるからね。そこが式場として使えるから。」
と答えるとアモーリンは、
「よかった。助かります。ここには空き部屋が幾つもあるとキャスレーヌ様が話していたから。」
と安堵の顔になる。
玉金は顎を自分の指で、なぞると、
「インドの結婚式って日本のものとは違うんでしょう。」
キャスレーヌは立ったまま、
「違いますよ。全然、違う。第一にインドの結婚式は最低でも一週間は続きます。
それに結婚式に掛ける費用は年収の四倍で、これは男性が出すんですよ。」
と告げる。玉金は、
「年収の四倍ですか!なんとか貯金は、ありますから・・・。」
キャスレーヌはニコリとして、
「後はアモーリンの家族が日本に来た時に、話し合いましょう。インドの家柄によっては、これだけで決められないのです。本人同士が会って、お互いにいいと思う事など問題外なんですよ。インドは、お見合いの国で日本と違って本人たちが会って決めるのでは、ありません。
九割は、会う間前に決まります。あなたたちは、もう性的にも結ばれていますが、本来、そういう事は決め手にならないインドの家もあるので・・・。ワタシだってアモーリンの実家の人達を詳しくは知りません。
場合によっては破談になる事も覚悟して置いてください、玉金サン。」
と話したので玉金はビックリした。玉金は口を開くと、
「そんな場合も、あるんですね。なにを基準にして、そんな破談とかに・・・。」
キャスレーヌは穏やかな表情で、
「それはアモーリンの実家の人が日本に来てから分かります。又、連絡しますよ。ツナギの服は差し上げますから。ここにいると玉金サンはアモーリンと又、セックスするし、そうなると私も止められない。だけど次は結婚式の後で毎日、できますよ。少しの辛抱かな。それとも破談?どちらにしても今は、これ以上のアモーリンとの性交は許されません。
ですので、お帰り下さい。
タクシーはスマホアプリで呼んであげますから。」
という事に、なった。
 志賀島のキャスレーヌが所有するラブホテルからフレッシュアイランドの新進民主党の福岡本部まで玉金硬一郎はタクシーで移動した。タクシーは自動運転で運転手は若い男のロボット。運賃は目的地に到着後、キャッシュレス決済が出来る。
ロボット運転手と会話する事もなく、フレッシュアイランドの党本部がある雑居ビルの前で停車したので玉金がスマホアプリで決済するとロボット運転手は機械音で、
「アリガトウゴザイマシタ。」
と礼を言った。
 玉金が福岡本部に入ると男子職員が、
「党首。連絡なしに、しかもツナギの服なんて、どうされました?」
「誘拐されたんだ。」
と笑みを浮かべて玉金が答えると男子職員は、
「それは大変ですね。警察に・・・。」
「いや冗談だよ。とんでもないハプニングの連続だった。自分の意志で決められないね、人生なんて。」
「そうですか。今後、なにか起こるのでは?党首。」
「それは僕個人として結婚の可能性が、ある。」
ノートパソコンに向かっていた女子職員も顔を玉金に向けた。男子職員は、
「それは、おめでとう、ございます!僕らも出席させて、いただきますよ。」
「ああ、そうだな。まだ日取りも決まっていないし、結婚しない可能性もあるんだ。」
女子職員が、
「そんな話って珍しいですね。お相手の方は、そうとう変わっています。」
玉金は、
「いや、その相手の実家が変わっているんだ。それで正式に決まったら話そうと思う。」
男子職員は、
「そういう場合もありますね。党首、これからは?」
「ああ、外に出て来るよ。回ってみようか、と思う所もあるし。」
「それでは、行ってらっしゃい玉金党首。」
玉金は右手を挙げると福岡本部を出た。
 タクシーを拾うと、
「中洲まで。」
と伝える。中年の女性運転手だった。
フレッシュアイランドから天神に南下すれば東に左折で中洲へ。タクシーを降りると玉金は、ソープの店が集中する通りへ向かった。
激安ソープも少なくない。その中にはインド人女性が多数在籍する激安ソープのニューカマーという店がある。玉金は気楽に店に入ると、
「新進民主党の党首、玉金硬一郎です。社会視察のために来店しました。新進民主党は風俗業界を応援します。政治献金も受け付けております。フレッシュアイランドに福岡県本部があります。スマートフォンなどで我が党の福岡県本部を御覧ください。」
と挨拶した。
店の支配人は肌の黒いインド人男性で黒い服を着ているが、その服の色と同じ黒さの首から上の頭部を持っていて玉金に笑顔で、
「あー政治家の方ですね。ウチは全部、インド人の女です。留学生とか日本に働きに来た階級的にはヴァイシャの女ばかりですけど、オマンコの締りとかが良くてリピートしてくれる、お客さん多いです。
ソープも商売だからチョット安くすれば、お客さん増えます。ウチのソープ嬢は肌の色は黒くて、インド人女性らしいですよ。特に留学生は時間ありなので店に多く出ています。
今、国立大学の留学生の女の子、出勤していますよ。午前割で三割引き、各種カード使用可能ですね。
知的美人、オマンコも自信のある若い子です。どーですか、えっとー党首さん?」
玉金は即断した、
「ええ、その娘に頼みます。」
「ありがとう。一号室に、お入りください。」
部屋の中もインド風の作りになっていた。
全裸の若いインド人女性が正座して、
「ようこそ、お越しになりました。ハランと申します。」
と玉金に挨拶する。
玉金はツナギの服を脱いで全裸になると、
「正座はキツイだろ。一緒に風呂に入ろう。」
と誘うとハランは立ち上がり、
「空中遊泳、というプレイがあります。どうですか、お客さん。」
「いいね。やってみたい。」
と玉金が同意すると天井から四つの輪が降りてきて玉金の両手首と両脚をガッチリと、はさんだ。
玉金がオヤ?と思うまもなく玉金は上に引き上げられた四つの輪によって空中に釣りあげられたのである。
 腹ばいの姿勢になって部屋の中に浮いている玉金は、
「男子体操みたいだな。一メートルは浮いている。」
半立ちとなった玉金の肉茎も宙に浮いている。
その肉茎にハランはシャワーを当てた。それに玉金の陰嚢にも熱湯を浴びせる。
その後で彼女はシャワーを玉金の肛門に噴出させた。アナル攻めだ。玉金は思わず、
「あああ。尻の穴に・・でも、気持ちいい。」
と呟いてしまう。
ハランは備え付けの棚からリモコンを手にすると玉金を吊り下げている四つの輪を移動させた。
二人は入れる巨大な浴槽の真上に全裸の玉金は移動する。
 ハランは心地よい香りのボディソープを玉金の全裸身に塗った。特に丁寧に半立ちの肉茎に彼女がボディソープを塗ると遂に玉金の性欲の象徴は金剛棒のように全勃起する。
ハランは、それを見て、
「お客さんのモノってバナナみたいに見える。食べたくなってきたわ。」
「口に入れてみてね。」
「うん、そうします。」
「君は留学生なのかい?」
「ええ国立大学に留学していますよ。今は夏休み。」
ハランの口の中に入れられた玉金の肉息子は彼女の柔らかな舌で舐められていく。玉金は
「うーん、気持ちいい。」
口の中からハランは玉金の全勃起棒を外すと、
「お客さん、足の輪から外しますよ、それっ。」
と話し、リモコンを操作した。
玉金の両足は湯舟の中へバシャン!と音を立てて墜落する。玉金の両手は体操選手のように上に挙げている状態だ。玉金は、
「脚だけ楽になった。全勃起は維持しているよ。維持の神はヴィシュヌ・・・か。」
ハランは驚いて、
「ヴィシュヌ神を知っているなんて・・・。お客さん、すごいです。特別サービスしますよ。」
「いや、なに・・。インド人の婚約者がヴィシュヌ神派らしくてね。」
「そうなんですか、じゃあ結婚する前に、わたしとタップリと楽しみましょう。」
と、より大胆になるハランである。
 腕輪を付けられて体操の選手みたいに立っている玉金の股間は元気横溢していた。その状態でハランに立ちセックスされた玉金である。
それからハランはリモコンを操作して玉金の腕輪も外した。ハランから外れた玉金は浴槽に腰を付く。ハランは玉金に騎乗位となり自由自在に尻を振った。
遂に玉金は大放出した。
ハランは喜悦の表情で玉金を見下ろした。

その店を出る時に玉金は新進民主党の応援を取り付けたのである。支配人は、
「支持する政党は、ありませんでしたけど、次は新進民主党に入れますヨ。」
と言ってくれたのだ。もちろんソープ嬢ハランも、
「わたしは新進民主党に投票出来ませんけど日本人の友達に言ってます。」
と言ってくれた。支配人は今月、日本に帰化した。
 ソープの梯子をする予定だった玉金もハランに二発、抜かれたので元気を無くした。
 アモーリンとの結婚は破談になる可能性もあるとキャスレーヌは言っていた。どういう理由で破談になるのだろうか。
それも玉金には思いつかなかった。
 夏の酷暑のために玉金は戸外を長く歩けなかった。中洲地下街に降りて成人のみの区画に入る。そこには成人向けの本屋があった。
その中には本だけでなく映像、つまりDVDも売っていた。玉金は映像が好きだ。父親はアダルトビデオの会社を経営している。政治がダメになった時は親父の会社で働けば、いい。
そういう打開策があるから玉金硬一郎は気楽なのだ。落選した事はなくても、もしも落選した時は・・・と考える必要は、ない。
午後からの人妻
というDVDを見つけた玉金は手に取ってみる。なんと!別れた妻が出演しているではないか!
それをレジに持って行って玉金硬一郎は購入した。今日はホテルで一泊する予定だったが、このDVDを見るために新進民主党の福岡県本部で泊まる事にした。
党首室に簡易ベッドがあり、そこにDVDを見れる設備がある。夏の福岡の日没は遅いが、今は五時過ぎで職員たちも帰宅しているはずだ。玉金は地下鉄でフレッシュアイランドに向かった。
思惑通り新進民主党の福岡本部は閉じられていたので玉金は鍵を出してドアを開けて中に入る。誰も居ない室内を歩き、党首室に入った。
DVDプレイヤーもある装置に妻が出演しているアダルトDVDを挿入すると椅子に座った。
玉金硬一郎の元妻が洋服姿で椅子に座っている。目隠しもない。そこへ男優が現れて元妻の唇を奪う。二人は十分もキスを続けて男優が元妻のスカートを、めくりあげて股間が映されると白のショーツは丸く濡れている。その濡れた部分に男優が指で触れると玉金の元妻は、
「ああんっ、いやっ。」
と声を上げたが立ち上がり、今度は自分から男優を抱きしめてキスしていく。そして元妻が右手で男優の股間を触ると巨大に膨らんでいるものを確認した。元妻は男優のズボンを降ろして、せっかちにパンツも降ろした。その男優の股間には巨大なバナナが、反り返って立ち上がっている。
元妻は服を自分で脱ぎ、下着姿になると自分の尻を踵に着けて、しゃがみこむと男優のバナナ肉を口に頬張って、おいしそうにフェラチオした。そのうちにブラジャーの上かに自分の豊満乳を揉み抜くと、立ち上がり男優の首に両手を回して、
「早く入れてーっ。」
と甘えるように云う。男優は玉金の元妻のブラジャーとショーツを脱がせると自分も上着を脱いで二人とも全裸となった。男優は元妻を抱きかかえるとスイートルームの三人は寝れるトリプルベッドに寝かせると正常位で深く挿入した。
玉金の元妻は頭を、のけ反らせて、
「ああーんっ。別れた夫のモノより太くて気持ちいいーっ。もっと奥に入れてええっ。」
と大きな声を上げる。それを映像として見ている元夫の玉金硬一郎は、(おれとシテいた時よりも気持ちよさそうだ・・・さすがはプロの男優だ。おれもセミプロ男優だけど。もっと経験を積むか・・・)と敗北を認めた新進民主党の党首。画面の元妻は、
男優と交わりつつ舌を絡めてのキス、その後に両乳房の乳首を執拗に舐め回されて赤色の乳首を全硬直させた。
政治家の妻らしく清楚にしていた頃とは、うって変わって乱れた積極的な淫乱な姿を余すところなく撮影されている。
その姿にカメラマンも全勃起していたという。
次に体位転換して豪華なベッドの上に四つん這いになった玉金硬一郎の元妻は桃色尻を高く上げた。
男優は元妻の尻の方に回ると彼女の両膝を抱えて更に高く尻を突き出させるとズブリと深く挿入する。三深九浅の肉茎の挿入技法により元妻の感覚を惑乱させていった・・・。
パタ、と玉金硬一郎は映像を停止させた。夫として連続的に、これ以上妻の性の快楽裸身を続けて居られなかったのだ。東京・本郷での学生時代のデート。そして夜の公園での初キス。その時、元妻は下を、ちょっとだけ絡めさせてくれた。
今の映像では惜しげもなく赤い舌を出して男優の男舌と絡め合っている。玉金は、あの男優のように妻の両乳房を吸った事は、ない。だから、あのように妻の乳首が硬直する事は一度も、なかった。妻を満足させられなかった自分を恥ずかしくも思った。学生時代は東大を卒業する事に力を傾けていた。
それで財務官僚になり、一応満足していたが・・・。
でも買ったdvdだから全部見よう。
妻のエッチな裸身の動きに小勃起している自分に気づく。別れたとはいえ、まだ三十代の妻だ。再開したら抱けるはずだ。しかし、今はインド人の白い美女、アモーリンとの結婚へと進んでいる。
それでも破談の可能性は、あるという。その時は自分の元妻とヤリたい、と玉金硬一郎は思った。
 いつの間にか簡易ベッドで眠っていた玉金硬一郎はスマートフォンの呼び出し音で目を覚ました。時刻は午前八時。
「もしもし、玉金です。」
「おはよ、ございます。アモーリンです。今日の午後に私の家族が福岡に来ます。インドから日本まで飛行機で八時間です。福岡空港に直行便が一時、着陸しますから成田まで行かなくていいです。午後三時頃、福岡空港着陸です。」
「それは、よかった。それで志賀島の、あのラブホテルに行くんですね。」
「行きますよー。キャスレーヌ様には、もう連絡していますから。玉金サンも福岡空港に来て下さい。午後三時に。」
「はい、そうしますよ。では。」
午後三時までは、まだ間があるというものだ。ともかくも現時点で破談には、なっていない。
アモーリンには自分の生年月日時を聞かれた。幸いにも玉金は誕生時間も覚えていたので話しておいた。
 それも参考にされるはずだ。そうなんだろうか。まだ四十代には、ならない自分とアモーリンは二十代らしいので年齢差は、それほどない。
職員が出勤するまでに外へ出よう。遂にフレッシュアイランドにも地下街が出来た。それでも小規模なものであるし、天神地下街までの通路は完成しても、その両側に店舗は、まだないのだ。
 洗面所で自動歯ブラシを使い玉金は歯を磨いた。それから顔を洗い、冷蔵庫からペットボトルの午前の紅茶を飲んだ後でフレッシュアイランド地下街へと降りて行った。
 独創的な店舗が出店を始めている。ビッグ・タコ焼きは一個の大きさが蜜柑ほどある。それを焼き売りして、お持ち帰りも店内で食べる事もできる店が開店していた。
玉金は、その店の中でビッグタコ焼き五個とレモンライム紅茶セットを注文して店の片隅で食べる。
大きなタコが美味だ。
東京には、まだない店だ。それで元気になった玉金は地下街を歩き始める。外は酷暑の夏。地上に出るより地下鉄で福岡空港まで移動できる。
地下鉄の駅も近くなった。人の流れも加速する。出勤してくる会社員ばかりが見える。フレッシュアイランドの地上への出口は何か所もある。フレッシュアイランドの面積の半分は企業ビルが占めている。
 玉金は福岡空港までの地下鉄の切符を電子なもので買った。つまり電子切符だ。スマートフォンを使って買える。
切符売り場で買えるが切符売り場に行かなくても買える。管理上、有効期限がある。
福岡地下鉄のウェブサイトでもスマートフォンから買える。後は自動改札機にスマートフォンを、かざせばよい。
 玉金は紙の切符なしにスマートフォンを自動改札口で、かざして地下鉄駅構内に入った。
地下鉄の福岡空港駅の出口でも玉金はスマートフォンをかざして出る。それで、その電子切符の役割は終わった。あとは削除するだけだ。二回は使えないからだ。
 便利な電子切符はクレジットカードで電子決済すれば、いい。
始まったばかりの電子切符だが急速に普及し始めた。
 福岡空港までは順調に地下鉄は進んだ。それで到着しても時間を持て余すことになった玉金硬一郎だ。
空港地下街も新しく出来ていた。その中にはホテルもある。福岡空港からホテルのある地帯まではバスか地下鉄を利用して移動しなければ、ならなかった。
その不便さを解消するべく福岡空港地下街が建設されている。
その地下街に降りた玉金硬一郎は飲食店の多さに気づく。しかし空腹を感じない玉金は時間つぶしには喫茶店がいいと思い、喫茶店を探し始める。
そうするとネット喫茶が見つかった。玉金は、そこに入ると個室に入った。テーブルの上にはノートパソコンが置いてある。個室のドアには一時間当たりの個室使用料が加算されることが表示されている。それを見てドアの中に入った玉金硬一郎なのでタブレットパネルにある喫茶店のメニューの中から早く注文しないといけない。
パイナップル紅茶というものが目に付いたので、それを注文する。五分以内に運ばれてきたパイナップル紅茶は若い女性ロボット・ウェイトレスによって玉金の前にあるテーブルに置かれた。女性ロボットは、
「ごゆっくりと、どうぞ。」
と機械音で話すと個室を出る。

sf小説・体験版・未来の出来事53

 軍田は三日月瑠璃代の顔のラブドールを抱きかかえると体重も、それなりに感じられる重さだった。襖を開けると隣の部屋にはベッドや机、本棚もある。
ベッドは何故かダブルベッドだった。その上にラブドールを優しく横たえると軍田は急いで自分の服を脱ぐ。ラブドール瑠璃代は大きな瞳を開いて軍田の丸裸を見つめると、
「軍田さん。もう大きくなってるね。でも半立ち。」
と声援を送った。軍田は少し照れた顔で、
「軍田大元帥、三日月瑠璃代さんを全裸にします。」
と宣言すると、ベッドに上がり膝を着いてラブドールの上着を脱がせる。
白のブラジャーでも分かるラブドール瑠璃代の弓なりの乳房は大きい。brassiereを外すと白の形の良い乳房が現れる。軍田は抑えきれない気持ちでラブドール瑠璃代の乳房に吸い付いていった。瑠璃代は、
「あっ、はああん、気持ちいい。」
と切なそうな媚声を出して髪を振り乱した。正に夢に見たいような彼女の乱れに軍田は全勃起したのである。
 ラブドール瑠璃代のショーツも脱がせて全裸にすると彼女の股間の黒毛陰毛も露わになった。全裸の二人は合一したのだ。それから二時間も軍田は健闘したのである。

湖水一佐はパソコンにインストールされたソフトウェアを起動する。既に勤務外の時間だが部屋に残っている。ノートパソコンの画面には軍田大元帥のラブトール瑠璃代との性行為が映し出されている。瑠璃代の視点は天井に届き、そこから下を映し出す設定に湖水一佐は調整していた。
(もう始まっていたのか。まあ、いい。録画の設定は午後五時からにしている。巻き戻して後から見よう。)
と湖水一佐は思うと、激しく動く軍田大元帥の尻を見ている。
(ふむ。ぎこちなさを感じる腰の動きだ。長らく独身だから、それも止むを得ない。でもオレも独身だし女と縁は無いから軍田のセックステクニックを批判できるものでもないし。ラブドール瑠璃代とはいえ最新の科学技術が込められていて人間の女に殆ど似ていて、ある意味では人間の女以上のラブドールを手に入れている軍田の方がオレより女運があるのかな。オレもラブドールを手に入れたいけど高すぎるものだ。ソープランドに行く方がズット安い。レンタルラブドールなら安いけど他の男が使った後のラブドールだから頼みにくい。宅急便で送られてきて宅急便で送り返せば、いいんだけど。軍人たるもの女に縁がないのは当たり前だと達観すれば・・・お、軍田が体位を変えた。騎乗位に、したな。おっ、という間だ。)湖水一佐は軍田大元帥とラブドール瑠璃代との性行為を終わりまで見ていた。

 楓山は新進民主党の福岡支部に行ってみた。ダリヤは最近は来ていないと男子職員は云う。
「風俗の店も店長に任せているらしく行方不明みたいですよ。」
そこで男子職員は小声になり楓山にだけ聞こえる声で、
「その店で一発、抜いて貰いました。福岡県南部から上福してきたという女の子だったけど、新進民主党に入らないかと誘うと入ります、と答えてくれましたよ。ネットから党員にスグなれますからね。クレジットカードで年間党費を納めれば、いいから。名前も聞いておいたし、翌日には、その娘が福岡支部に入党していたのがパソコンから分かりました。」
と話すと笑顔をみセル。
楓山は納得顔で、
「党勢拡大の一つの手ですね。ぼくも、やってみようかなー。」
男子職員は普通の声に戻り、
「ぜひ、どうぞ。党員を獲得しても報奨金は出ませんよ。ただ紹介者名を記入する箇所があるので、それで記録されると思います。」
と話した。
思い立ったが吉日、でも、まだ午前中だ。それでも中洲に行って見たい楓山はフレッシュアイランドの地下鉄駅から中洲地下街駅まで地下鉄で移動した。
中洲地下街駅で降りると未成年者立ち入り禁止地区に行き、ロボット警備員の近くを通り過ぎる。
まだ閉店の店が多かった。そんな中、開いていた店はファイブファイブという二十四時間営業の店でコンビニエンスストアと同じ店の中だが店の奥は未成年者立ち入り禁止の場所がある。その通路を楓山が進むと風俗店舗となっていた。三階建てで最上階はラブホテルになっている。
こちら側からコンビニエンスのファイブファイブへは気楽に行けるためにラブホテルに宿泊しても便利である。
 一階はファッションヘルス、二階はソープランドで、それぞれ複数の店が入店している。
楓山は一階に入ってみた。客は、あまり多くはないが年金生活者の男の老人がファッションヘルスの店から出てきたりしていた。箱ヘルとも呼ばれるファッションヘルスの店が数軒、並んでいる。
平日の午前中割引の店が多いので、楓山はその内の一つ「未羅久瑠」に入った。あ、と楓山は口に出しそうになった。その店の中に立っていたのは日焼けした顔のダリヤだったのだ。ダリヤはニコヤカに、
「楓山さん、ようこそ。新しい店を開いたので、しばらく私が受付をします。どのようなプレイを、望みますか?」
「女王様プレイなんかを望みます。」
「それでは1番のドアを開けて入って下さい。」
言われた通りに楓山は1の表示されたドアを開ける。そこには鞭を持った背の高い金髪の上半身裸の若い女性が立っていた。彼女は楓山を見るとニッコリとして、
「待ってたよ。アンタみたいな人をね。」
楓山は、
「女王様プレイを頼みます。」
「Eよ。あんたもパンツだけになる。」
と命令口調で指示されたので楓山は急いでパンツ一枚だけの姿になった。
女王の次の指示は、
「跪くのよ、わたしの前に。わたしは女王なんだから。」
楓山はパンツ一枚の姿で女王の前に跪いた。
女王はニヤリとするとブーツを履いた右足を楓山の目の前に持って来て、
「ブーツを舐めろなんて言わないわ。チョット外すから。それからは面白くなる。姿勢は崩さないでね。」
女王はブーツを取ると楓山の背中に落とした。
ブーツは楓山の背中に当たる。それだけでなくブーツは一メートルは上に跳ね上がると再び、楓山の背中に落ちる。どすっ、という重い感触が楓山に感じられると又、ブーツは一メートルは飛び上がり、落下する。女王は、
「面白いでしょ。サイバーモーメントの新製品よ。さあ靴下を履いている私の足を舐めなさい。」
楓山は背中に苦痛を感じつつ女王の靴下を履いた右足を舐めた。少し感じたらしい女王は右手で楓山の背中に落下してくるブーツを右手で取ると、スイッチを切った。それを床に投げ捨ててもブーツは跳ね返らなかった。
女王は、
「ベッドでプレイしましょ。あそこにダブルベッドがあるから。」
二人はパンツ姿でダブルベッドへ移動した。女王はベッドに登ると、
「パンツを脱いで全裸になり、ベッドに横たわりなさい。」
言われた通りに楓山はパンツを脱ぎ、ベッドに仰向けで横たわる。女王はブーツを脱いで座ると両脚を楓山の股間に伸ばすと楓山の少し膨らんだミサイルを両足先で挟んだ。
うお!と楓山は感じた。
女王の足の裏に肉ロケットが挟まれると、前後、左右にしごかれる。柔らかな女王の足の裏の感触に楓山は一発、放出してしまった。女王は、
「もう出してしまったのね。まだ時間があるから少し話でも、しましょうか。」
「ええ、お願いします。女王様。」
だらんと横たわった自分のムスコ棒を見つつ楓山は答えた。女王は両足を開脚させて、
「なにか質問あるかしら。」
「はい、女王様の出身は何処ですか?」
女王の股間の薄いショーツは縦のスジを浮き出させている。
「ああ、それね。実はワタシ、地球人ではないのよ。」
「えっ、えええっ。そうですか。」
「ここのオーナーが地球人では、ないようにね。オーナーの星とは違う星だけど連合してるのよ。それで地球に来たの。」
「驚き杉の木です。地球より遥かに進んだ星なんでしょうね。」
「そうね。三光年は離れている所から50分程で飛んでこられる乗り物を持っている星だから。」
「おおおお、そんなにも速く。」
「日本語を勉強するのも日本の学校に入らなくてもいい。私の星まで日本語学校の講師を連れてきましたよ。彼は若い男性で私の星に永住したいらしいけど、どうなるか分からないわ。私達の星では地球の大学みたいな学校で太陽系学部地球学科というのが、あります。太陽系の惑星には皆、人が住んでいる。そのうちで一番野蛮な星が地球です。未だに核兵器を保有して日本もスグに核爆弾を量産できる事は調査済です。」
「そうなんですか、すごいな。tube抜けですね。スパイより凄いな。」
「わたし一人では、ないですから。日本が世界一、核兵器を保有できる可能性のある国だという調査報告書が私の星には届いています。」
「凄い、誰もが知らない事実なんですね。どうやって調べるんですか。」
「それは秘密だけど一つの方法としては賄賂を送ればいいという事です。そもそも日本の政治家は大抵が金で動かせますからね。Loto8の一等当選額の金を渡せば何でも話しますし、防衛大臣に渡せば何でも話します。」
楓山は心底から驚いた。
これでは国防機密なんて、あっても、ないようだ。それで楓山は、
「驚き杉の木、大麻の実ですね。アメリカとかにも貴女の星の人達は行っているのですか?」
「ええ。アメリカはインド人と中国人の国ですよ。人口が増大したら国外に人は流れ始めます。アメリカの人口の三分の二はインド人と中国人ですから。大統領だけでなくアメリカの国家の職員も人口の比率と同じでインド人と中国人ですよ。自由の女神が持っている国旗もインドと中国の国旗です。これは反対なく実行されました。」
「それでは日本は?」
「市民党の愚脳政治に着目しています。野党対策で新進民主党は市民党から政治献金を受けていますよ。その献金は、どうも貴方に回るらしい。時間になりました。すぐに新進民主党の福岡支部に行ってみると、いいですね。」
「はい、そうします。」
楓山は下着、服を着て部屋を出る。ダリヤは、
「ありがとう、ございました。お代は、いいので、お帰り下さい。」
「え、クレジット払いしなくて、いい?」
「いいですよー、気にしないで。」
宇宙人につままれた気がした楓山は店を出た。取り敢えず店の女王に言われた通りにフレッシュアイランドの新進民主党・福岡支部に地下鉄で行く。フレッシュアイランドの地下鉄駅から、それほど遠くない場所に新進民主党の福岡支部は、ある。
そういえば、あの女王に新進民主党に入党する事を勧めるのを忘れてしまっていた。
新進民主党・福岡支部に入ると若い男の男性職員が立ち上がり、
「楓山さん、会議室に行きましょう。」
と言われたので、ついていく。

それほど広くない会議室で二人は腰かけると男性職員は、
「秘密資金が入りました。BMWが新車で買えますよ。何に使っても構いません。後から政治活動に使った事に出来ますからね。この用紙に楓山さんの銀行口座を記入してください。」
と言われて用紙とボールペンを渡されたので楓山はテーブルで書こうとしたが、
「銀行の口座番号まで覚えていません。」
と話すと職員は、
「もちろんです。自宅に戻ってからメール送信でも、いいですよ。用紙は、その後で持って来て下さい。」
「あ。スマートフォンで新福岡銀行の口座番号を見れますよ。」
と答えた楓山はスマートフォンを取り出して口座番号を見つつ用紙に記入した。
男性職員は用紙を受け取ると、
「それではスグに楓山さんの銀行口座に送金します。街に出て党員獲得活動でもしてもらうと有難いですね。」
「そうしましょう。自分なりに活動して見ますよ。それでは。」
と席を立ち上がり、福岡支部を出た。
 地下鉄・フレッシュアイランド駅まで歩いて行き、駅へ降りる階段の近くで立ったままスマートフォンで銀行口座を確認すると何と、もうBMWを現金で買える金額が入金されていた。これは是非とも政治活動をしなければ、ならないと楓山は想うと地下鉄の駅へエスカレーターで降りて行った。中洲より人の多い天神へ向かった楓山は地下鉄・天神駅を出ると近くにあるATMで数十万円は引き出すと自分の財布に入れる。これは政治活動に使うのだ。
 リクルートするには、どうしたらいいかを考えつつ天神地下街を楓山は歩いて行く。
忙しそうな人より暇そうな人を見つければ、いいのだ。最近ではあるが天神地下街の更に地下、地下二階が出来ていて、そこに巨大なゲームセンターが、ある。もうすぐ昼だが、まだ午前中だ。平日の昼前からゲームセンターにいるのなら相当に暇な人に違いない。
 楓山は地下二階へのエスカレーターに乗って、地下二階へ下降していった。市民党の野党対策への官房機密費からの出費で楓山の他にはダリヤにも当てられた。
その割り当ては新進民主党党首の玉金硬一郎からの指示だ。
玉金硬一郎は父親のAVプロダクション社長の玉金玉男にスマートフォンで電話すると、
「親父、市民党から多額の献金が、あった。どうしようか。」
「ああ、それは官房機密費から出ていると思うな。新しく入った将来に見込みのない党員に渡しておけ。福岡支部の党員がいい。」
「分かった、そうするさ。こんなの初めてだったから。」
「与党の市民党の常套手段だよ。金を握らせて言う事を聞かせるためだ。次回以降も、そうするといい。」
「そうしようと思う。AVの方は順調ですか?」
「ああ、一応な。困った時は硬一郎の助けを借りたい。」
「いつでも連絡下さいな。党員も増えてきているし。(ニヤリ)。」
という会話が、あったのだ。
それを知らない楓山はゲームセンターに入った。
アダルトコーナーがある。出入り口にはロボット警備員が立っている。ロボットの知能はコンピューターであり、そのコンピューターには成人か未成人かを見分ける技能がインストールされている。
楓山はロボット警備員に何も問われる事なく出入り口を通過した。
アダルトコーナーには矢張り青年が多い。平日なのに来ている青年は休日なのだろう。ソファに座ってボンヤリしている若い男に楓山は、
「今日は休みなんですか?」
と聞いてみた。
若い男は、
「今日は派遣のシフトで休みなんですよ。」
と答えてくれた。
「それは良かった。どんな仕事を、しているんですか。」
「ラブホテルで働いていますよ。時給が、いいんです。あなたはホストじゃないんですか。」
立ったまま楓山は、
「よく分かりますね。昔、ホストをしていました。今は新進民主党に入党しています。」
「そうですか、で、党員への勧誘をしている?」
「まあ、そうなんですけど。どうですか、年間党費も安いしオンラインでクレジットカード決済で党員になれますよ。」
「うーん。どうしようかなー。」
「政治なんて関係ないと思っているでしょ?ところが大いにありますよ。ラブホテル業界を優遇する事も出来るんだから。」
青年の目は輝いた。それで、
「そうなんですか。それは、いいなー。入りますよ、新進民主党に。」
「よかった。スマートフォンでネットから入れます。。」
「スマホでネットを良く見ますよ。」
と青年は答えるとズボンのポケットから白のスマートフォンを取り出してネットを見て新進民主党を検索し、タップしてホームページを見る。
「おお、これだな・・・・ようし、と。・・・入党しました!!」
若者はクレジット決済を済ませたらしい。楓山は、
「おめでとう。僕は楓山と云います。」
「ぼく箱山です。よろしく、お願いします。」
「うん、よろしくね。」
「入党したら何をすれば、いいんでしょうか。」
と聞きつつ箱山も立ち上がった。
楓山は、
「特に何もないけど僕みたいに党員獲得も、いいだろうね。入党祝いに大人のゲームをプレゼントしよう。何か、したいゲームが、あるかな?」
箱山は店内を見渡して、
「av女優キャッチャーが、やってみたいです。でもプレイ料金が高くて・・・。」
「その料金は僕が払うから、やったらいい。さあ、行こうか。」
丸い大きなプラスチックの中にAV女優のパッケージデザインの箱に入ったラブドールが並んでいる。それをマジックハンドで掴んで引き上げると、それがプレイヤーのモノになるのだ。
 楓山は箱山の左肩に左手を当てると、数メートル先のav女優キャッチャーまで飛んで移動した。着地して箱山は驚きの顔で、
「なんというジャンプ力でしょう。楓山さんは超人ですね。」
「ああ、そうかもな。さあプレイしてみよう。」
楓山はav女優キャッチャーの料金をクレジット決済する。
箱山は喜んで、
「ありがとうございます。宇宙人子のラブドールが欲しくって。」
と言うとマジックハンドを動かした。
うまい具合に宇宙人子のラブドール・ボックスは釣りあげられて景品が出る落とし口に運ばれた。
箱山は出てきたラブドールの箱を取り上げると、
「大きいので宅急便で配達してもらいます。」
と話して、宅急便配達の受付窓口で若い女性に手渡すと住所と名前を申込用紙に記入した。
それから楓山の方に戻ると、
「明日の配達にしました。まだまだプレイできます。」
と自信満月な顔をする。
楓山は、
「それでは次は、なんにする?」
「ロボット・ファッションヘルス・プレイをしてみたいです。」
「うん、それは人間の女でも高額だね。料金は又、僕が払うさ。あの小屋だろう。行こう。」
今度は二人は歩いて、そこへ行った。
店舗はファッションヘルスの背と同じ外観だった。楓山と箱山が入ると、髭を生やした長髪の中年の男性が白のカッターシャツに黒ズボン姿で現れると両手を胸の前で握りしめて、
「いらっしゃいませ。お待ちしておりましたわーン。お客様が中々、ご来店しないのも、ちょっと高額すぎる料金設定だと思うんです。でもロボット・ヘルス女性の方がテクニシャンに設定されていますし、汗をかかないとか持続力があって疲れないとか、その他、沢山の優れた点があります。まあね、すんごい富豪の男性が徐々に御来店戴いていますので、もう一般の方は諦めようかと思っていました。
失礼ながら富豪には見えないですね、お客さん。」
それを聞いた箱山は、ムッとして
「ああ、その通りだ。富豪とは正反対だよ。出ようか、楓山さん。」
「そうするか・・・。」
支配人風の男は慌てて、
「いえ、これは大変、失礼いたしました。半額で結構で御座います。なにせロボットには電気代だけ払えば、よいのですから。私自身、貧困生活を長く続けておりました。コンピューター技術者でサイバーモーメントに勤めておりましたが、嫁さんが子沢山なのと、将来独立のための技術開発のために借金を背追い込みましたのです。最近ようやく借金も返済しましたので、どうにか暮らせるのと子供が社会人になったので養育費が要らなくなったとか、あります。
 ですので、お客様は半額で結構ですよ。お二人様ですか?」
楓山は、
「うん、二人だけど料金は二人分、僕が払う。クレジット決済出来るんでしょ?」
支配人は揉み手をして、
「ええ、どんなクレジットカードでも出来ます。」
「それじゃ先払いで・・・。」
と楓山が申し出ると、支配人は右手で差し止めるようにして、
「いえ、後払いで結構です。一号と二号室に、お入りください。三十分で十分、満足いただけます。」
楓山が一号室、箱山が二号室に入った。
楓山が見たのは和服美人、しかしロボットだ。その部屋は靴を脱ぐ場所があり、上がると床は畳だつた。彼女は正座して両手とも三つ指を付くと頭を深く下げた。
それから顔を上げると、
「ようこそ、おいでくださいました。お布団の上でプレイいたします。」
と言う。
高級そうな布団が二つ並んでいた。楓山は、
「ああ、お願いしようかな。」
と云いつつ、ズボンを降ろして上着も脱いでパンツ一枚になる。和服美人ロボットは立ち上がると、スラスラスラと着物を脱ぐと全裸になる。なんと着物姿からは想像も出来ない爆弾乳房に爆発尻だった。
彼女は、
「しずの、と申します。お客様のパンツを取らせてください。」
いつの間にか楓山と接触するほど近くに来た、和服美人ロボットの、しずのは素早い手つきで楓山のパンツを剥ぎ取った。すかさず、しずのは柔らかな右手で楓山の股間棒を握る。とスグに、それは半立ちとなる。しずのは
「わたしの乳房を揉んでください。」
と誘う。

sf小説・体験版・未来の出来事52

「あ、そうなんですか。初めて知りました。インドが統一された言語でない状態なんて。」
流太郎としても驚きだったのだ。マディラは、
「インド人女性を口説くのも英語が、いいわ。」
と助言してくれた。
「そうですか。僕は、お試しレッスンという事で来たので、ヒンディー語は辞めようと思います。」
「そうですね。英語が、いいですよ。日本語を学んで日本に行こうというインド人もいますから。日本語講師の需要もある位です。もう少し時間、ありますけど?」
「マディラさん、日本の政治に興味がありますか。」
「ありますよ。日本人より興味があります。(笑)。だって日本の人、自分の国の政治に興味ないみたいですもの。」
「新進民主党という党は、どうですか。」
「あ、知っています。まだ小さいけど希望が持てるのかなー、と思いますわ。」
「フレッシュアイランドに新進民主党の福岡支部がありますよ。」
「そうですか、一度行ってみたいな。と思うのね。」
「それではマディラさん、ご機嫌よう。」
流太郎は立ち上がり、部屋を出た。
授業を受けるために待っている人達の中に丸内円太もソファに座っていた。丸内円太は(あ、ビルの一階だった、待合場所は)と思い出して立ち上がりバラリッツを出るとエレベーターの前に一人の青年が立っていた。時流太郎だ。しかし丸内円太は時を知らない。エレベーターに二人で乗りこんで流太郎は丸内円太に気づき、エレベーターを降りてビルの外に出ても丸内は一階に立ち止まっているのを確認した。
流太郎はフロックコートの中からサングラスと帽子を取り出して身に着けると付け髭も鼻の下につける。
前にも見かけた新入社員風の男、ますますインドの雰囲気を身に着けている。マディラにヒンディー語を習っているに違いない、と流太郎は観察したのだ。
思惑通りにビルからマディラと新卒男が並んで出てきた。体の関係がある男女の雰囲気が流太郎には感じられた。二人はヘリタクシーの乗り合い場所に歩いて行く。博多駅周辺には幾つかのヘリタクシーの乗降場所がある。観光目的で乗る人達が殆どだが、料金も安くはないので利用者は少ない。マディラと丸内はヘリタクシーに乗った。クレジット決済が出来るヘリタクシーに流太郎も乗りこむと、
「今、飛び立ったヘリタクシーを追ってくれ。」
と運転手に告げる。運転手は中年の男で、
「だんな、探偵さんか何かですか?」
「うん、そんなものだ。少し間をおいて追跡した方が、いいな。」
「合点満点です。私も私立探偵は少し、した事がありますよ。元々は航空会社のパイロットだったんですが、CAと勤務中にトイレでセックスしたのを別のCAに密告されてクビになり、この仕事に就くまでには色々な職を経験しましたけどね。あ、飛び立ちます。」
流太郎の乗ったヘリタクシーは上昇した。そして可能な限り運転手はマディラと丸内の乗ったヘリタクシーに近づく。それを運転手は観察すると、
「お客さん、あれは豪華ヘリタクシーですぜ。マジックミラーの車体で外から中は見えないものです。車体が大きいのは後部座席が広いので、後部座席はシートを倒すとダブルベッドになります。運転席とは厚いガラスで仕切られて完全防音。バックラーは車体の後部に付いていますから、後部座席は運転手には見えないんです。だから空中セックスし放題ですね、これは。」
と話す。
こちら後部座席に乗っているマディラと丸内である。後部座席の前面は壁となっていて、そこに運転手と話せるマイクが設置されている。マディラは、そのマイクに、
「運転手さん一時間程、博多湾上空を周回してください。」
と要望した。
すると中年男の声が、
「はい、承知しました。ゆっくりと、お楽しみください。」
と答えた。
後部座席の左右と背後はマジックミラーに、なっている。三方から外の景色が見えるので気分爽快となったマディラと丸内だ。マディラは左に座っている丸内に、
「いい景色だわ。博多湾の上空でセックス出来るのなら運航料金も安いものだわ。丸内君、空の上でセックスした事は、ないでしょ?」
「ありません。もちろんですとも。」
「では、今から経験できますよ。誰も見ていないから安心ね。」
マディラは丸内円太のズボンのベルトを外すと一期に降ろした。そこには、もう半勃起を顕わすパンツの形がある。
 丸内としてはマジックミラーから外の風景、といっても見下ろさなければ見えない海や島々を眺めつつ、いつの間にかマディラと自分は全裸になり坐位により彼女を突きまくっていた。アへアへ顔のマディラは、
「あなたの会社、インドに輸出しているの?」
と問いかける。
「ええ、そのために僕が出張するんです。外の景色、いいですよ。マディラさん体位を変えて外を見ますか。」
「いいえ、いいの。あなたがインドに出張する時に私もついて行けると思うわ。ニューデリーに行くんでしょ。」
「そうみたいです。あ、愛高島が見えました。」
「ああ、あの謎の博多湾に浮かぶ島ね。インドでも有名ヨ、愛高島は。そのために日本に来るインド人も多いわ。」
「愛高島にもホテルは、あるしラブホテルもあります。今から行きませんか。金は僕が出しますよ。サイバーモーメントから貰う給料がいいから。」
「それなら、そうして。運転手に言うのよ。」
「わかりました。そしたら一旦、離れます。」
丸内円太はマディラから離れると前面のマイクに、
「運転手さん、愛高島に寄って下さい。」
「はい、コース変えます。」
ヘリタクシーは空に浮かぶ島、愛高島に向かった。数分でヘリタクシーは愛高島に到着した。それを追っていた流太郎を乗せたヘリタクシーも愛高島に着陸した。
 マディラと丸内はラブホテルに向かって歩いている。流太郎も後を追う。ラブホテルの近くには森林地帯がある。そこへ行き流太郎は二人を待った。
十分、二十分、数時間後には出て来るさ、と流太郎は気長に待つつもりでいると、十五分後にラブホテルの屋上に巨大なUFOが現れたのだ。
そのUFOの基底部から黄色の光が真下に放射されて一組の男女が光に包まれて上昇しUFO内へ消えた。それを見上げた流太郎は、(マディラと新入社員だ!)
それに至るまでのマディラと丸内の行動に戻ろう。そのラブホテルの経営者は地球人では、なかった。パリノ・ユーワクという火星人によって持ってこられた巨大なUFOが愛高島なので、ラブホテルの経営者は火星人が多い。彼らのラブホテルは地上よりも格安な宿泊料金だ。
それで、どうして儲かるのかと言えば彼らのラブホテルには各部屋に隠し撮りカメラが設置されている。そこで各部屋のカップルの行為は逐一、撮影されている。経営者は火星からアダルト動画の有名な監督を呼び寄せたり、又は火星に撮影された動画をUFOで持ち帰らせたりしている。それらは編集されて火星で販売される。地球人の実写セックス物は人気が高い。それでラブホテルの宿泊料金は格安にしても経営者は隠し撮り動画で高額な報酬を得ているのだ。
 無目的で火星から飛来するのは太古の時代に終わっている。空に浮かぶ島の愛高島は宇宙人にとってのビジネスチャンスである。
実はマディラは、そのラブホテルの経営者と知り合いであった。そして、その経営者の正体も知っていたのだ。経営者は、「マディラさんの宿泊の場合は半額に致しますよ。マディラさんの本当の姿のセックスでは宿泊料金は無料にします。」
とドラム判を押したのだ。
 その話を今、室内にいるマディラは思い出した。スイートルーム並みの部屋の寝室でマディラは丸内に、
「丸内さん。わたしは本当はインド人では、ありません。それを実際に見せますから、見ていてください。」
と話す。
それから、ゆっくりとマディラは服を脱いでいく。下着姿になったマディラ。薄茶色の肌にコンモリと高い丘のようなブラジャーの盛り上がり、くびれたウエストから下に向かうと横幅の広い尻の前面の逆三角形のショーツは透けていて黒い茂みが見えている。丸内は涎を垂らしそうな顔をして、それを食いつきそうな顔で見ていると、マディラは、
「浴室に行くから付いてきて。」
と誘い、ふたりで大浴室に行った。普通の浴室の五倍の広さ、脱衣室まである。マディラは下着も取ると尻と乳房も薄茶色の肌だが美形にして大きく柔らかそうだ。丸内は殆ど勃起している。マディラは丸内の股間を見て、
「丸内さんも脱いで。」
と促すので丸内は急いで全裸になる。完全勃起に近い丸内の肉棍棒をマディラは確認すると大浴室に入る。
そこでシャワーヘッドを手に取り、お湯を浴びたマディラの肌は薄茶色が抜け落ちて積雪のような純白の肌が現れる。顔にもシャワーを浴びせるとマディラの顔は白人女性よりも白い顔になった。丸内は驚きすぎて、その場に尻スイカを付きそうになった。
シャワーを停めるとマディラは丸内に全裸を見せて、
「どうですか?この体は。」
「ああ、素晴らしいです。マディラさんはインド人では、なかったのですね。」
「そう、その通りです。実は私は地球人ではないのです。」
「そうなんですか。では宇宙の何処から、いらっしゃったんですか?」
「それは説明が難しいですね。何故なら私の星は、まだ地球で発見されていないんです。それだから地球の言葉では私の星の名前はないんです。インドは潜り込みやすい国でした。そこで英語を学び、ヒンディー語を学び、日本語も学びました。宇宙人と交信が難しいのは言語の問題です。
日本人としても英語を知らなければアメリカから、やってきた人の言語は分かりません。ましてや宇宙人の言葉など聴きとるのも難しいです。それで我々の方で地球の言語を学び、接触しなければ、なりません。
丸内さん、あなたがインドに行くとか、あなたが勤めている会社の製品を輸出するとか、そういう事は私には、どうでもいいのです。あなたは今の仕事を、辞めたくなると思いますよ。服を着て屋上に行きましょう。インド人の女の体で貴方の体を楽しみましたが、今は時間がない。というのはですね、このラブホテルの屋上の上に来ている、と通信が今、あったのです。それはテレパシー会話のような非科学的なものではなくて私の頭の中に埋め込まれたマイクロチップに無線で届いたものです。さあ行きましょう。」
マディラは大浴室を出ると脱衣室で手早く服を身に着けた。丸内も遅れまいと慌てて服を着る。スイートルームを出てエレベーターで屋上に行くと確かに二人の頭上には巨大なUFOが空中に停止していた。
二人はUFO下部から放出された光によって上昇し、宇宙船内に誘導されていた。待合室のような場所に移動した二人は開いていた部分が閉じるのを眼下に見た後で床面に静かに着地した。
その部屋の壁が左右に開くと隣の部屋は広くて数人の白い肌の宇宙人がいた。その内の一人である船長ともみられる人物が、
「ようこそ。日本人さん。私達は地球より数万年は進化した星から来ました。この宇宙船は宇宙空間にあるフリーエネルギーで動いています。それで光より早く移動できる。光より早く移動するエネルギーをまだ地球人は見付けていません。地球人は何かを燃やす事でエネルギーを得るという考え方から脱却していないのは旧石器時代から変わっていないのです。それで地球の神話にも火の神などが存在しています。
ですが宇宙空間は真空ではなくエネルギーに満ちています。そこから際限なくエネルギーを取り出して宇宙船の動力源にするのです。
マディラの他にも地球の主要な国家に潜入させて言語を学ばせています。私は立っていますがマディラと日本人さんは座ってくださいね。そこの円形のソファに。」
船長は右手でコの字型のソファを示したので二人は腰かける。船長や他の宇宙人は白い服を着ていた。船長は、
「私の名はエホバエリです。日本人さん、あなたの名前は丸内さんですね。」
丸内はビク、として、
「はい、そうです。」
「あなたは日本の会社員らしいが・・・我々と遭遇した事は・・・記念すべき事ですよ。何故なら・・・それは、これから分かります。地球なんて我々の星に比べたら貧弱なものなんです。女性も単一的なものですし、地球人はね。これから我々の星に来ていただければ、それは分かります。行きますね、私達の星に。」
とエホバエリは同意を確認する発言をした。丸内は喜んで、
「行きます、ぜひ連れて行ってください、お願いします。」
と懇願した。
エホバエリは大きく胸を張ると運転士らしい若い男性に、その星の言語で何か指示した。多分、運転開始の指示だろう。移動を始めても船内は微動だにしない。エホバエリは、
「今、光速の何百倍もの速度で宇宙空間を移動しています。それでも少しも揺れないでしょう?」
と丸内に賛意を求めた。丸内は大驚嘆の眼差しで、
「そんな速度で。揺れませんねー。」
エホバエリは落ち着いた様子で、
「もうすぐ到着です。私達の星は球体では、ありません。太陽系の惑星などは全てが球体ですが正円ではないものです。だけど星が球体である必要が、あるのでしょうか。私達の星は地球のドーナツのような形をしています。つまり中央の部分が空間だという事です。そして、この宇宙船も中央の部分が空洞であるのです。我々の星に似せた形に作られています。その方が移動の際も球体よりも早く移動できます。」
という驚くべき話をした。
丸内は、
「ドーナツが空を飛んでいる訳ですね、要するに。」
エホバエリは楽しそうに、
「そうです、その通り。それで私達の星は中心が空洞ですけど、そこに小さな太陽があるんですよ。我々の星は巨大ですから重力の法則では我々の星が小さな太陽を引っ張っているのです。もちろん我々の星は惑星なので恒星、太陽系の太陽のような星を回っているのですが、空洞の内部にも小さな太陽があるので我々の星の内部に面した地帯は夜がない一日中が昼の状態です。
考えてみて下さい。夜のない世界を。闇のない世界を。食物の野菜は地球の三倍の大きさ。樹木も三倍です。そして、その地帯には五メートルに近い人間がいます。その巨人族とも我々は仲良くしています。彼らの知性は三倍かというと、そうではなく、二メートルに満たない我々より知性は発展していません。地球に於いてもクジラは最大の哺乳動物ですが知能は、どうですか、という事と同じですね。
なんと彼らは原始的生活を好み、読書も大してしない。我々の指導により彼らは文盲ではないですけど、巨人の女性は美人だし、夜のない世界で交合している彼らです。その場所などは自治区みたいに我々の法律も無視していい事にしているので、観光に行くと楽しいですよ。
彼らは決して凶暴ではないので観光客に乱暴などしないんです。御菓子など渡してやると喜びます。
丸内さんも観光で連れて行ってあげますよ。五メートル近い巨人を見る事など地球では、あり得ませんからね。おお、もう到着しましたよ。私より日本語が上手いマディラと行動してください。」
と話した。
そのUFO自体もドーナツ形だが、丸内は上からUFOを見られないので確認できない。
その星の太陽光線は眩しすぎる程だ。宇宙船を降りてからはマディラに付いて行く丸内円太。地球に居るよりも幸福感を感じるのは心地よい春の気温のせいばかりではなく、目に映るものが地球とは違い、建物はビルなどは百階建てと思われる程の高層ビルが立ち並んでいたり、マイカーならぬマイUFOで道路を走っている光景が見えたりするからかもしれない。マディラと街を歩いても丸内は背広を着た人を見なかった。皆、肌が白いので黄土色の丸内は、その星の人の注意を惹いた。一人の山高帽を頭にしている中年男が丸内に近づいてきて、その星の言葉で何か話してきた。マディラは、
「うちのサーカスに入りませんか、と話しているのよ。どうする?丸内さん。」
「お断りします。と伝えてください。」
「あら、サーカスと言っても地球のモノと違って楽なものなのよ、この星のサーカスの出演者は人気者で収入も高いの。多くても月一度の出演程度だし、週休四日は確実。なりたくても、中々なれないんだけどなあ、サーカスの団員には。」
丸内は困惑気味に、
「言語の違いや、その他の違いもあるでしょう。」
「そうね。一応、断わっておくわ。」
マディラがサーカスの関係者に丸内の断りを伝えていた。
 レストランに入ってマディラが注文し、運ばれてきた料理は地球の一般的なレストランのモノの二倍は、あった。それで普通だとマディラは云う。
食後のデザートに地球の葡萄に似たものが出されたが、それは地球のモノの三倍の大きさだった。五メートルに近い巨人族がいるというのも、うなずける。食後に丸内は、
「五メートルに近い巨人の人達は見られるのですか?」
「ええ。これから見に行きましょう。観光地になっています。入場料は払うのです。それは巨人達の収入になりますし、彼らは入場料だけで生活も出来ます。」
コーヒーと紅茶が混ざったような味の飲み物を二人は飲んだ。マディラは、
「外で小型UFOタクシーを拾うわ。さあ、出ましょう。」
道路面から浮いて走っているタクシーはマディラが右手を挙げて停めた。二人は車内に乗り込み、マディラは丸内には分からない言語で指示した。それから丸内に、
「巨人村まで、と言ったのよ。」
小型UFOは浮上した。
丸内が窓の下を見ていると、繁華街から緑の多い地帯へと移動して小さな山のある牧場のような場所に降下していく。
 牛らしき動物が数頭、見えたが牛の体長は地球の牛の三倍は、ある。それでも、おとなしそうに巨牛は草を食べていた。地球の緑地の草の三倍の高さなので牛の餌には困らないはずだ。地球の農家風の建物も地球の農家の三倍の高さである。
 UFOタクシーはタクシー専用乗り場に着地して二人は外に降りる。巨大な農村という風景に丸内には思える。
 それでも歩道には観光客の姿も見えたので、やはり巨人村観光地らしい。遠くに巨人の男の姿が見えた。地球の原始人のような姿で、ゆっくりと歩き回っている。その近くには巨大な邸宅がある。マディラは丸内に、
「見世物にするために、わざとあの格好をしています。彼らは彼らの学校がありますが日本だと中学までの学校しか、ありません。巨人村の収入は凄いので彼らは働く必要が、ないのです。近くで見るためには入場料が必要です。あそこが入り口、入場料の二人分は私が払います。」
マディラと丸内は延々と続いている高い柵の一か所にある入り口から入る。マディラがスマートフォンのようなものでクレジットカード決済を二人分、したらしい。
フェンスのようなものは十メートルの高さだ。広大な敷地でもあるし巨人たちはフェンスの外に出る気もないらしい。
地球の三倍の大きさの馬が巨人の近くに現れた。巨人は、その巨馬に乗ると手綱を引いて巨馬を走らせる。圧巻過ぎる光景だ。巨馬の目も地球の馬の三倍なのも丸内からすれば驚きの一言、地球規格外の世界だ。
巨馬と同じく巨人は観客に突入する事は、ない。平日の時間帯らしいが観客は多い。マディラは向こうを指さすと、
「あの大邸宅の中に入れます。あの中では、もっと驚く事が見られますよ。」
 その大邸宅の中に移動した二人。見るものは何もかもが大きなモノばかり。食堂は広いだけでなく五メートルに近い巨人が座れるような椅子に食卓が地球の食卓の三倍は、ある。
 居間も同じく巨人が寛げる空間であるし、普通の身長の人間が見学できる広さは充分にある。もちろん見物人はフェンス越しに食堂でも居間でも見学するので巨人が食卓や居間の巨大ソファに座っていても行動に妨げは、ない。
驚くべき事に、彼らの寝室でさえ見学できた。
昼間でも時々彼らは寝室でセックスする。それで巨人の寝室が一番多く人だかりがしていた。
特別観覧席は屋根裏にあり、そこは入場料の百倍はするもので、富豪達が利用する事が多い。今、男女の巨人が寝室に入って来た。二人は若くて男は筋肉質、女は豊満巨大な乳房と尻を持っている。元々二人とも軽装なので、すぐに全裸になった。二人は立ったまま正面から抱き合い、キスをした。巨人男の股間は野球のバットかと思われるような長大なモノが即座に完全勃起した。六十センチはあるだろう正に肉筒、それが足を開いた巨人女の秘洞窟に潜入した。これで巨人男女は一つとなり男は連綿と自分の腰を振り続ける。巨人女は長い黒髪を乱しながら雷のような快楽の声を発した。
満杯の観客からは、どよめきの声が上がる。
これを見たいために来る人達も、いるほどだ。
地球ではストリップショー程度で男女の交わりを金を取って見せてくれるところは、ない。この星では巨人の性行為は、このように解放されて一般公開されている。もちろん巨人村には未成年者は入場できない。
年中無休の巨人村である。巨人男女の立ちセックスを唖然として見ている丸内円太である。しかし巨人たちの性交は三十分で終わった。地球のクジラの性交時間は、もっと短い。それに比べれば、この星の巨人の性交時間は長いと言える。
次は、いつになるか分からない巨人の性交だ。巨人の二人は巨大なベッドに寝て休憩している。
確かに六十センチの勃起陰茎を持続するのには大量の血液が必要だ。マディラは丸内円太に、
「巨人の寿命は三十歳です。彼らは、それで文化を持ちません。識字率は十パーセント以下で、義務教育ではない中学には行く必要が無いんですよ。小学校三年までが巨人の義務教育です。それは長い間、我々が巨人を管理してきて適切な教育期間を割り出しました。」
「そうなんですね。」
と丸内。
巨人男の勃起陰茎が巨人女の膣内に入るのは圧倒的迫力だった。巨人女の膣の長さは二十一センチで伸縮性があり、出産時には数倍は広がる。マディラは、
「彼らは長い事、休憩します。それを見ていても仕方ありません。出ましょうか。」
巨人の館を出るとマディラに連れられて丸内はUFOタクシー乗り場へ行き、再び空へ舞い上がり、今度は官庁街のような場所のビルの屋上に着地したUFOタクシーから降りるとマディラは、
「実は私は公務員のような職業なんです。このビルは外惑星省と日本語で訳すと、そういう機関のもので私は、ここの地球対策室で働いています。さっきの船長は私の上司で地球対策室長のエホバエリです。今から地球対策室に行けばエホバエリは、いると思います。」
と説明した。それからエレベーターで下に降りると地球対策室は遠くなかった。中に入ると数人の宇宙人が勤務している部屋の中に、あのエホバエリが座っていたが入って来た二人をると立ち上がり、
「ようこそ、丸内さん。お待ちしていました。応接室へ案内します。」
その部屋の中にあるドアを開いてエホバエリは丸内を応接室に入れた。
星の違いこそあれ、役所的な雰囲気のある部屋だ。マディラは入らずにエホバエリと丸内円太だけになった。エホバエリは、
「どうでした、丸内さん。我が星の世界は。」
「驚きましたよ。巨人の世界に。」
「うん、そうでしょう。でもね、地球にも太古は巨人がいたのです。でも滅亡してしまった。我が星では巨人が亡びるのを防いでいます。でも、あれは一部の世界です。この星では地球よりも遥かに楽しく生きられますよ。」
丸内は目をダイナマイトの爆発のように光らせると、
「おわう。そうなんですか。労働は免れないのでは。」
「いいえ。労働のない世界が我が星です。私もマディラも好きで、この仕事をやっています。私は小さい頃から我が星以外の惑星に興味を持っていました。それで公用で地球などにも行けるのですからね。貴方も自分の望む仕事が出来ますよ、丸内さん。」
と言われると丸内も考え込む。エホバエリは、
「どんな事をしてみたいですか。」
「働かずに遊んで暮らすとか。」
「ああ、出来ますよ。そういう地球人を求めていたんです、我々は。」
丸内は外惑星省の若い男の役人に連れられて、その星の豪華なマンションに住む事になった。
 5LDKのマンションでベランダからは、その星の郊外の風景が見渡せる。五人の美女と生活している丸内円太、各部屋に一人の美女がいるのだ。いずれも日本語の出来る女性だが、その星の言語の訛りは感じられて、それが神秘的に聞こえるのだ。その五人の美女が日常生活を支えていて、炊事、洗濯、掃除をしてくれる。
週の内、二日は休んでいいが残りの五日は毎日、五人のうちの一人とセックスする事が義務付けられている。
義務付けられなくても丸内円太は実行しただろう。
それは夢にさえ見た事のない世界だった。ただし、その丸内の生活は室内に仕掛けられた隠しカメラで二十四時間、生放送されている。
その星の全地方にインターネット配信されていて、「地球人の男の生活と性活」として有料で見ることが出来る。その収入源の八割が丸内と女たちに振り込まれた。日替わりでセックスしているので女性には均等に収入を割り当てられる。
丸内は地球に帰ることを忘れてしまい、その星の言語を学び始めた・・・。

sf小説・体験版・未来の出来事51

同級生のアダルトビデオを見ている不倫課長の妻、百合江は自分と同じような名前の同級生百合乃の温水プール・セックスには心を激震するほどの影響を受けた。(ああ、わたしも、やりたい。夫とのセックスは二か月に一度になっている。日本人の三十代の主婦としては、それが平均的なのかしら。誰にも聞いたことが無いから分からないけど、百合乃は、あんなに温水プールの中で激しくやって、快楽の極みを感じているのに自分は、ここで虚しく夫の帰りを待っている。深夜の十二時頃に帰って来るんだもの。「あなた、ご飯は?」「いいよ、外で食べてきたから。」「毎日の残業は大変ね。」「まあね。でも家族のためさ。」という遣り取りが多くて、最近は私も何も聞かないし、夫も何も言わない。)同級生の百合乃が温水プールの中でのカタシとのセックスを終え、次に超スイートルームのダブルベッドの上で温水プールの温水が裸身に残ったままカタシと正常位で性結合をしたところで不倫課長の妻、百合江はビデオを停めた。(百合乃。ありがとう。続きは又、楽しみに見るわ。わたしも行動しなくっちゃ。)百合江は自分のスマートフォンを手に取ると出会い系アプリで相手探しを始める・・・とアフリカ人形は時流太郎の心に語ると、(ちょっと長いかな?)と訊いてきた。流太郎は、(いいや、面白いな。続けてもらおう。)アフリカ人形(よし、続けるぞ。そこでオレは不倫課長の妻の出会い系アプリを操作して、ある人物に登場してもらった。ニックネームはT、初老の男性。
撮影希望の女性を募集しています 希望であれば目隠しやボカシを入れられます。主婦の応募も歓迎します。
という呼びかけが表示された。不倫をまだ、した事のない不倫課長の妻の百合江は(まあ、私にピッタリンコじゃないの。もしかして、AV?それでも、いいわ、不倫できるなら)と瞬思してメールで応募してみた。十分後には返信メールが届く。
ご応募、ありがとうございます。わたし共の会社は東京にありますが、どちらに、お住まいですか?
百合江はメールを返信して、
福岡県福岡市です。遠いですか。
すると、すぐにTからの返信が、あった。
福岡市ならフレッシュアイランドに私共の支社があります。明日にでも飛行機で飛びますから、明日の撮影では、どうでしょうか。
百合江は乳房を高鳴らせて、
明日で構いません。初めてです。撮影されるのは。
Tからはスグに返信が
初めては大歓迎です。ういういしい、ですもんね、初撮影は。ギャラも、はずみますよ。明日、又、連絡させて、いただききます。今日は、おやすみなさい。
百合江の乳房の中を期待と不安が錯綜した。その夜、夫は十二時を過ぎても帰らなかったので百合江は寝てしまった。
朝起きても夫は、いなかった。帰って来た様子もない。朝は子供を送り出すと、居間に座る。テーブルの上のバナナの一房から一本を取り出すと自分の赤い唇の中に入れる。まるで、それを男の果実棒のように咥えて口に出入りさせる。すると百合江の体は熱く、火照って来た。バナナを食べてしまうと寝室に行き、夫には分からない場所に隠したバイブレーターを取り出す。ある人気AV男優のペニスと全く同じ形、長さをしていて、おまけに自分の股間に挿入すると、そのAV男優の息遣いまで再現される。百合江は下着を履いていないので両脚をソファに座ったまま、大きく広げるとバイブレーターを赤い陰唇に挿入した。AV男優の荒々しい性行為の息遣いが百合江の耳に聞こえてきた。まるで、そのAV男優に犯されている気分になり、百合江はソファに寝そべった。その時、スマートフォンからメールの着信音が鳴り響く。百合江はバイブレーターを股間に挿入したまま、テーブルの上のスマートフォンを手に取るとメールを確認する。やはりTからの送信だった。
T おはようございます。私は今、フレッシュアイランドの福岡支社に来ていますよ。奥さん、こちらは撮影いつでもスタンバイです。今から、どうですか。
百合江は股間のバイブレーターを外さずに返信する。
今から行けます。よろしく、お願いします。
すると、すぐに返信が、
T 弊社の所在地の地図と住所を添付していますから、お待ちしています。
百合江の股間のバイブレーターが激しく動き、AV男優の声が、「おわああ、いくっ!」と叫んだ。百合江も同時にイってしまった。
しばらくして百合江はバイブレーターを外して起き上がると、身づくろいをして外出した。サングラスは一応、かける百合江、帽子も、かぶってマスクも付けた外見でロボットタクシーはスマートフォンで呼ぶと三分くらいで到着した。「アイランドシティのココに行ってください。」と百合江はロボット運転手にスマートフォンを見せた。そこにはTから添付されて送信された地図と住所が載っている。ロボットは、それをカーナビに差し込んで記録すると百合江にスマートフォンを返した。タクシーの窓の外は流れるように動き始めて二十分程でフレッシュアイランドのTが待つ会社のビルに到着した。自社ビルらしく受付には赤い帽子を被ったサイボーグの若い女性が座っている。百合江は受付に近づいて「撮影希望の者です。」
と話すとサイボーグの女性は微笑みを湖上のように浮かべて、
「13階が社長室です。あちらのエレベーターで、どうぞ。」
と右手で近くのエレベーターを指し示した。百合江はエレベーターで社長室へ行く。ドアが開くと地中高年の男性が私服で立っていた。Tらしい。男は嬉しそうに、
「やあ、どうも。私がTですよ。撮影スタジオは社長室の隣です。社長室からも行けます。まずは社長室に入りましょう。」
と話すとドアの所へTは行くと、ドアを開いた。二人は中に入る。社長の机の後ろには書棚に似たスチール製の置き場所にビデオテープやらCDROMがギッシリと並べられている。それはアダルトなものばかりだ。Tは応接ソファに百合江を座らせて、自分も百合江の真向かいに座らせる。それから、
「ようこそ、お越しくださいました。ウチはAV制作会社なんですよ。今では制作数が日本一で、売れ行きも日本一です。それで女優さん探しに苦労しています。お金は一杯ありますから、奥さんにもヨソより倍は出演料を出します。政治じゃないけど金が決め手のアダルトです。気持ちよくなってもらって、お金も沢山貰える。こんな副業は他には、ないですからね。」

百合江は微苦笑した。帽子とマスクとサングラスが百合江の表情を、かなり隠している。Tは勇みよく、
「奥さん、隣のスタジオでは男優がスタンバイしていますよ。行きましょう。」
確かにスタジオでは男がパンツ一枚で椅子に座っていた。広いスタジオでは様々な状況設定がされている。ラブホテルの部屋、医療現場、飛行機の中など、壁にはドアが並んでいて、その内部は更なる場面が設定されているのだろう。Tは、
「奥さん、サングラスと帽子とマスクを外してください。そこのテーブルに置けば、いいですよ。」
言われた通りに百合江がすると、Tの目は夜空の星のように瞬き、
「いやあ、奥さん美人ですね。胸の膨らみも凄い。旦那とは毎日、セックスしているんでしょう。」
「いいえ、二か月に一度ほどです。」
「信じられないな。おいハメ一郎。奥さんの胸を触らせてもらえ、いいですね?奥さん。」
「ええ、いいです。触って下さい、男優さん。」
ハメ一郎は既に股間の肉道具を半分ほど立てていたが立ち上がり百合江に近づくと彼女の胸をス~っと右手で触った。百合江は軽く悶えると、
「あっはん、乳首に触れました。立ってきてます、乳首が。」
と気持ちよさそうだ。」
Tは、
「もうカメラは回っていますよ。カメラマンは、いませんけどね。奥さん、男優のリードに任せてください。いけ、ハメ一郎。」
ハメ一郎は百合江を抱くと抱え上げてラブホテルの場所へ移動する。百合江は自分を抱きかかえているハメ一郎の顔を真直に見て、(この人、政治家の玉金硬一郎に、よく似ている!)と気づいたのだ。(そんな事ないわよね。他人の空似なのかしら。)ベッドに横たえられた百合江はハメ一郎に長いキスから舌を入れられ、首筋を舐め回され、乳房を吸われ、太ももを大開脚されて、クンニリングスをされる。その技巧の素晴らしさは夫を遥か彼方に凌ぐものだった。百合江の股間からは甘い蜜液が滲み出し始める。ハメ一郎の股間のモノはバナナかと思わせるほどに巨大化していた。頃よしと見たハメ一郎は百合江の股間にバナナもどきを入れようとしたので百合江は「玉金硬一郎さん!気持ちいいっ!」
と叫んでみた。すると、どうだろう、ハメ一郎のバナナのような大男根は見る見るうちに委縮していったのだ。百合江はハメ一郎の顔が、しまったと言っているのを見て、大開脚したまま、
「やっぱり玉金硬一郎さんですね。新進民主党を支持していますよ。誰にも言いません。」
「いえ。玉金硬一郎は僕の兄です。双子なんですよ。似ているのは仕方ないです。でも兄は、それほど有名でもないから今まで気づかれなかったんですけど。」
とハメ一郎は説明した。百合江は納得して、
「分かりました。早く来て!」
と更に開脚した。彼女の陰唇は大きく開いている。ハメ一郎は百合江の蕩けそうに柔らかな尻を抱えると再勃起した。ハメ一郎の肉凶器は百合江の久しく何も咥えていなかった淫裂に突き刺さっていく。百合江は顔を、のけ反らせて
「すっごーい。夫のより、いいわっ。あん、ああーっ。」
と大いに淫らな嬌声をあげた。
ハメ一郎と百合江の収録は二時間にも及んだ。AV監督らしいTは、
「お疲れ様でした。タクシーを呼びますから。」
と百合江に声を掛けた。
スタジオを出て行った百合江の後ろ姿が消えたのをみてハメ一郎は、
「見抜かれましたね、お父さん。玉金硬一郎の弟という事で誤魔化しましたけど。」
「ああ、おまえは俺の子だ。政界なんて向かないよ。政治では金も儲からないし。俺の跡を継いでくれれば、いい。」
パンツ姿の硬一郎は、
「それでも、せっかく党首になったんだし、AVが日本の社会に本当に確立するように法改正も、していきます。」
「ああ、頑張ってくれ。早めに政界は引退して俺の跡を継ぐんだぞ。」
無言の玉金硬一郎、これから天神で政権演説をする予定だ。

という事でだ。)とアフリカ人形は流太郎の心の耳の中で語った。(まず第一歩は成功した。辛い思いの不倫子の恨みを晴らさなければ、ならない。玉金玉男に出会い系サイトに入らせて、不倫価値用の妻の百合江に会わせたのも俺の力なのだ。後は百合江と玉金硬一郎のアダルトビデオが出回るのを待つだけ。意外と早く一週間後に発売された。これは新進民主党が主張するアダルトビデオ新法が国会を通ったのだ。玉金硬一郎は街頭演説では話さないが密室での集まりではアダルトビデオが早急に発売される新法を制定する事を有権者に主張した。彼の支持者は、ほとんど男性だったので皆、支持者は賛同したものである。次に玉金硬一郎が狙うのは無修正、つまり女性器、男性器の公開である。これは玉金は隠密な集会では発表している。
さて。この不倫課長の妻の百合江のアダルトビデオを不倫課長に購入させるか閲覧させるか、しなければならない。オレは今、奴が不倫中の新入美人社員にエリートの別の会社の独身男に出会わせたのだ。当然の事ながら彼女は不倫課長に会うのを拒否した。性欲の捌け口を失った奴はビデオ鑑賞個室に会社帰りに出かけた。奴は個室で新着アダルトビデオを探すと「課長の妻」というタイトルのビデオを見つける。(面白そうだな、これは)と思った奴は早速、それを見始める。なんと自分の妻の百合江が出ているではないか。(おお。気持ちよさそうにセックスしているな、百合江。なに・・あんなに乱れた裸身はオレにも見せたことが無いのに・・・。騎乗位に後背位、駅弁売り体位、モザイクも薄い・・・男優の目にはボカシが入っているが何処かで見たような気もする。それにしても数十回はイッた百合江だ。)
帰宅した奴は妻の百合江を問い詰める。
「おい、おまえアダルトビデオに出たな。」
「ええ。あなただって浮気してるんでしょ。だから、わたしも・・・。」
「・・・・・。」
絶句する不倫課長。数日後に奴の部下の男性は
「課長の妻というアダルトビデオを見たけど凄いな。うちの課長の奥さんだよ、あれは、きっと。」
と仲間に話す。仲間は、
「本当か、それ。それならオレも見てみるよ。インターネットでも見れるんだろ?」
「ああ、見れるよ。おれさ、課長の分譲マンションに行って、奥さんを見た事があるんだ。」
「そいつは凄い、今日、会社が終わったら是非、見る。」
翌日、奴は部長に呼び出される。別室に行くと部長から、
「アダルトビデオに君の奥さんが出ているじゃないか。」
「・・・そのようです。申し訳ありません。」
「もう一度、出演するようなら君の進退問題にもなるからな。」
「はい、決して、そのような事には、ならないように妻に言い含めます。」
「そうしてくれ。それにしても君の奥さんの裸と乱れ方は凄いな。人気AV女優並だよ。男優がテクニシャンなんだろう。」
と好色な表情で部長は云った。翌日、又、奴は部長に呼ばれた。
「君は社長によって解雇された。理由は分かるかな。」
「分かりません。妻のアダルトビデオの件ですか。」
「違う。君は部下の新人社員と不適切な関係を持っていた。昨日、それを新人社員が社長に話したんだ。」
言い訳の仕様もなく奴はクビに、なった。
再就職を探したが見つからない。新就職先では前職場の退職理由を本人ではなく、前職場に連絡して尋ねるからだ。失望した奴の遺体は睡眠薬を多量に服用した死因で発見された。それはネットニュースでも報じられて不倫子も、それを読み溜飲を下げた。
どうだい?この話。)流太郎は心の中で、
(それは凄いね。で、あんたはアフリカの精霊なのか。)
(いや、いや。アフリカの精霊に、それほどの力があるのかどうかは私は分からない。ただ私はシリウスに近い星の高度に発展した星から来た人工的に作られた精霊なのだ。私の御主人に地球で活動するように命ぜられたのでね。光よりも速く飛べるし、霊体なので食べ物や飲み物も要らない。地球での活動は御主人様に報告する。シリウスに近い星に帰還したら。私の御主人様は霊能者なんだ。)それに対して流太郎は、
(それで。僕の役に立ってくれるのか。あんたが。)
(ああ、役に立つとも。出世するよ。あんたは。自衛隊の地下組織、情報第三部隊に委託的に関わっているだろ、あんた。)
(なんで、そんな事を知っている?)
(まあまあ。理由は知らなくても、いい。そして最近、参謀本部の軍田大元帥を暗殺益する話を聞いたね?)
流太郎は腰の関節が外れるような程、驚き、
(どうして、そんな事まで・・・)
(まあ、理由は知らなくていいよ。だからこそ、その軍田大元帥暗殺益に私が貢献できると言いたいのさ。いいね?)
流太郎の顔に喜びが溢れて、
(いや、ありがとう。)
(では、私を自衛隊情報第三部隊に連れていくように。)
(そうしますよ。よろしく頼みます。)
時流太郎はアフリカ人形を手に取ると背広の上着のポケットに入れた。それから専務の釣次郎の方を向くと、
「自衛隊に行ってくるからな。留守番を頼んだよ。」
「はい、いってらっしゃい。」
自分が持ってきたアフリカ人形が自衛隊の根幹を変える事に活躍するとは、その時の釣次郎は想像さえしなかったのであった。
フレッシュアイランドの陸上自衛隊情報第三部隊に歩きつくと流太郎は七谷教官にアフリカ人形を見せた。机の椅子を立ち上がると教官は興味を示して、
「珍しいな。変わったものだね。」
流太郎は、
「実は、このアフリカ人形は只の人形では、ないんです。自分に思念で話しかけてきました。」
七谷の目は鋭く光り、
「ほーお、そうかね。それで何を話したのか。」
「軍田大元帥の暗殺に貢献できる、と話しました。」
七谷は、
「すごいな。それに、その計画を知っているとは・・・。君の妄想じゃないのか、と疑うのが常識だ。だが私は、そうは疑わない。何でも、やってみないとな。結果は分からないものだ。計画の責任者は湖水一佐だが、作戦そのものは私に任されている。うん、アフリカ人形で軍田大元帥を葬(ほうむ)られるのなら試してみたい。」
その時、七谷一尉の心の耳にアフリカ人形の声が聞こえた。
(よう。私がアフリカ人形のモガベだよ。初めましてだな)
七谷一尉は奇異な顔をして心の中で
(初めまして。私の声は聞こえますか。)
(ああ、よく聞こえるよ。)
(我々の計画である軍田大元帥暗殺について協力して下さるのですね。)
(もちんさ。それには、まず第一に私を軍田大元帥に会わせてくれないとな。)
(分かりました。私が直接、軍田大元帥の所に行くのは難しいので少々、お待ち下さい。)七谷一尉は机の前の椅子に座ると固定電話で連絡する。
「湖水一佐、七谷です。急な話ですが今から参ります。はい、ただちに。」
七谷一尉は立ち上がると時流太郎に近づいて、
「アフリカ人形を借りるよ。」
と右手を差し出した。
アフリカ人形・モガベは七谷一尉の手に渡る。七谷は「君も出てくれ。講義室で待っていなさい。」
と指示すると足音も高く七谷一尉は湖水一佐の待つ部屋へと向かった。その部屋は、そんなに遠くではなく二分もすると七谷一尉は到着した。湖水一佐の部屋は七谷一尉の部屋の八倍は広い。ゆったりと椅子に腰かけた湖水一佐は四十代前半の顔を三十代の七谷一尉に向けると、
「急な話とは、もしかしたら軍田大元帥の件か。」
と鋭く指摘した。七谷は上着のポケットからアフリカ人形を取り出すと、
「はい、軍田の件です。このアフリカ人形は何と軍田消滅計画を知っています。」
湖水一佐の目が輝いた、そして、
「そうか、普通なら馬鹿馬鹿しいと否定される事だな。だが私はオカルト好きというよりもオカルトマニアな程だ。そのためとも言えないけど通常の指揮過程を外されて情報第三部隊長を任命された。いわゆる呪いのアフリカ人形なのだね。」
その時、湖水一佐の脳内にアフリカ人形の声がした。
(そうだ、湖水さん。私はモガベ。実はシリウスに近い星で作られた人工精霊なのだ。)
湖水一佐が、それほど驚かなかったのも、彼は降霊会のようなものに参加していたりしたからだ。湖水一佐は頭の中で(ようこそ、モガベさん。いやモガベ様。私は情報第三部隊長の湖水一佐です。軍田大元帥暗殺計画を御存知のようですね、モガベ様。)
(ああ、知っている。でも、この時点では私は何も出来ない。そこで軍田大元帥に会わせてくれ、という事だ。それに暗殺というより殺益と呼ぶべきだな。)
(なるほど、そうでございますね。殺益。全くで御座います。分かりました、軍田大元帥に今から会う予定です。モガベ様。わたくしの制服の上着のポケットの中にご滞在ください。軍田の部屋に入ったらモガベ様を取り出して軍田に見せてやります。)
(うん、そうしてくれ。)湖水一佐は七谷一尉に、
「そのアフリカ人形を私に渡してくれ。軍田大元帥に見せるためだ。」
と指示、七谷一尉は無言でモガベを湖水一佐に手渡す。湖水一佐は立ち上がると、
「今から軍田大元帥に会いに行く。君も、この部屋を出るんだ。」
と命令した。軍田大元帥の部屋は、そもそもフレッシュアイランドの基地内には、ない。福岡市中央区の福岡城の地下にある。それなので湖水一佐はスマートフォンで軍田大元帥に連絡をして面談の約束を取り付けた。フレッシュアイランドの地下から湖水一佐専用ジープで福岡城の地下まで通じている道路を走っていく。トンネルの内部より明るく照明された広い地下道路を走っているのは湖水一佐の専用ジープだけだった。時折、逆方向から専用ジープが走り過ぎたが、極めて少ない車両だった。福岡城まで時速100キロメートルで走る専用ジープは太陽光と電池を両方使える自動運転も出来る最新型のジープだ。自衛隊の車両そのものも電動式に切り替わっている。地下道路の照明も自衛隊独自で給電している太陽光発電システムに、よるものだ。
そして何と運転手はロボット運転手である。運転自体は自動運転で行なわれている。福岡城の地下にある参謀本部までの道のりは、そんなに遠くはない。到着して湖水一佐は顔を見せるだけで警衛は門を通してくれた。兵舎は廊下も地下なのに昼間のように明るかった。軍田大元帥の部屋までは少し歩く必要がある。その部屋の扉の前に立ち、モニターカメラに湖水一佐の顔が映されると中からインターフォンで軍田大元帥の声が、
「湖水君、入り給え。」
と声を掛けた。ドアノブを捻って湖水一佐は部屋の中に入る。なんと広い部屋である事か、そこは百坪は、あろうかという広さだった。天井も高い。壁面に映画館のスクリーンと思われるようなパネルが設置されている。パソコンは横並びに十台は設置され、背後にはスーパーコンピューターと思われる巨大な機器が聳え立つ。部屋のドアのすぐ近くには応接用の長椅子とテーブルが客人を迎えるかのように並べられている。何処からともなく現れた軍田大元帥は快活な態度で湖水一佐に、
「よく来たね。湖水君、そのソファに座りなさい。」
と話す。言われた通りに長椅子に座った湖水一佐の前に軍田大元帥は腰かけると、
「話とは、何かな。」
「実は大元帥。珍しい人形を手に入れたのです。これです。」
と湖水一佐は発言すると制服の上着のポケットからアフリカ人形のモガベを取り出して軍田大元帥に見せる。軍田は興味深い顔で、
「なにやらアフリカの人形だね。不思議な雰囲気を持っているなー。これが自衛隊と何か関係があるかな、湖水君。」
その時、軍田大元帥の耳の中でモガベの声がした。
(こんにちは、軍田大元帥。私はアフリカ人形のモガベだ。)
軍田大元帥は奇異な顔をすると湖水一佐に、
「空耳かな。私には、この人形が話しかけたように聞こえたけど。」
(空耳ではない。私の声だ。軍田大元帥、あなたは日本紅党の桜見・世子と関係を持っているだろう。)
(なぜ、それを・・しまった!聞こえたかなモガベ殿。)
(よく聞こえたよ。もっとも君が私とテレパシー的に話せるのも私が君を霊的に活性化しているためだよ軍田君。)
テーブルの上に置かれたアフリカ人形のモガベは淡々と指摘した。軍田は、
(そうだったのですか、モガベ殿。私には霊的能力など、ないと思っておりました。)
(ないようだね、軍田君。私の霊的な援助で君は私と会話できる。)
自信を失う軍田にモガベは(桜見世子の父親が陸上自衛隊の陸将であった事に好感を持った君は桜見世子とラブホテルに行った。)
反論しない軍田大元帥は事実を認めたようなものだ。モガベは(そこで行なった行為は後々、知られていくだろうが、それよりもオタクは日本紅党を支持する事に、したんだな。)無言の軍田大元帥にモガベは続ける。
(そのような事を非難する気は私には、ない。それよりもアンタには初恋の女性が、いた。婦人自衛官の。そうだろ?)軍田は無言で頷く。モガベは(アンタは防衛大学校の一年生、彼女は防衛大学校の近くの陸上自衛隊の駐屯地に入隊したばかりの18歳の女性だった。美人でモデル体型の彼女と交際を始めたアンタだったが彼女は一か月後に交通事故で亡くなった。そうだな、軍田君。)
軍田大元帥は驚愕で動揺する眼を上げた。そして思念で(どうして、そこまで分かるのですか)モガベは、
(すべてアンタの脳内に記録されているんだよ。私は、それを読むというか見ることが出来る。)
(そうなのですかーっ。どうか私の守護神になって戴けませんか)(それは無理だな。でもアンタを喜ばせる事は、してあげよう。それには金が必要だけどね。)(いくらでも出します。モガベ様。)(それでは見積もりなど出しておこう。湖水君に報告させる。)(ありがとうございます、モガベ様。)(おう、それでは後程(のちほど)にな。)それからモガベは湖水一佐にだけ聞こえるように(湖水君、帰るぞ。)湖水一佐はテーブルの上のアフリカ人形のモガベを手に取ると制服の上着のポケットに入れた。そして立ち上がると、
「それでは軍田大元帥。失礼します。」
と挨拶すると踵を返して大型すぎる部屋を出る。それから長い廊下を歩いて兵舎からジープの待つ駐車場へ行き、ロボット運転手にフレッシュアイランドの駐屯地に帰るよう指示する。明るい地下トンネルからフレッシュアイランドに戻ると湖水一佐は七谷一尉に自分の部屋に来るように連絡した。

sf小説・体験版・未来の出来事50

 ご機嫌よう。カーラル・ゴリオンだ。ビル前のロータリーに車を停めている。すぐに来て欲しいのは現役モデルだけで、空野星男君、君は来なくていいよ。
空野星男はスマートフォンを耳に当てたまま、
「はい、そのように致します。谷底喪出那(たにそこ・もでな)さんが、すぐに駆け付けますので、お待ち下さい。」
―ああ、待っている。
空野は通話を切ると、
「谷底さん、このビルのロータリーに車が来ているよ。カーラル・ゴリオンさんが、お待ちかねです。」
と話す。
谷底喪出那はモデルらしく立ち上がると、
「ありがとう、ございます。それでは。」
と部屋を出てエレベーターで一階に降りると玄関を出た。白い外国車が優雅に停車していた。左の運転席に座っているのはハンサムな三十代の外国人男性で、彼がカーラル・ゴリオンであろう。谷底に気づいたゴリオンは運転席から右手を振ると助手席のドアを開けた。膝より短いミニスカートの谷底喪出那はスカートの裾を揺らめかせて助手席に座る。ドアが閉まると車は発車した。喪出那の白い肌の膝から下は艶めかしい。白の上着に白のミニスカートの喪出那である。彼女の胸はロケットが発射しそうな態勢を取っているかのように突き出ている。カーラル・ゴリオンは運転席から右目で谷底喪出那の胸と股間の辺りを確認するとアクセルを踏んだ。
 ういういしい谷底喪出那の若い香気がカーラル・ゴリオンに振りかかって来る。ゴリオンは自動運転に切り替えたのでハンドルは握らない。右手で喪出那の左乳房を服の上から触って揉む。柔らかい弾力がして喪出那は、
「はっ、あん。」
と色気が充満した声を出した。喪出那は(運転中なのに)と思って運転席のハンドルを見た。するとゴリオンが握っていないのにハンドルは少しずつ動いていた。(自動運転なのね)自分の乳首が少し硬くなったのを覚えた喪出那は次にミニスカートの中へゴリオンの右手の指が入り、自分の股間に辿り着くと女のスジの上から下へ優しくスーッと撫でおろされたので、
「あうん!いいっ。」
と声を出してしまった。ゴリオンは右手を喪出那のミニスカートから抜き取ると、
「とてもいい体だ。この辺にしておいて別の場所で、もっと楽しもう。」
と話しかけた。喪出那は顔を赤くすると、黙って頷く。
北東に向かって車は走っている。福岡市東区を抜けると途端に侘しい風景となるものだ。そこから、しばらく行くとラブホテルなども見えてくる。車道から、すぐに入れるラブモーテルともいうべき建物が喪出那の目にも入り始めた。
喪出那は、どのラブホテルに連れ込まるのか期待で大きな胸を更に膨らませた。
カーラル・ゴリオンは、そもそも運転していないのでカーナビゲーションシステムがラブホテルへの入館まで決定しているはずだ。大きな車道を外れてゴリオンの車は海へ向かう小さな道へ進路変更した。
舗装されていない道に入る。そこから砂浜が見えて海が見える。十一月でも暑い日が続いているとはいえ平日であるし海岸には人は誰も居ない。晴天の空に雲が集まり始めて曇り空となった。車は砂浜に入り込むと停車したのである。ここがカーナビの目的地なのか。
雨が降りそうなほど暗い。と、その時、空に球形の物体が見え始めた。それは二人が乗った車に近づいてくる。あっという間に車から十メートルの高さに来ると、その空間に停止したUFOだ。銀色の外観で基底部から黄色の光線を車に発すると、その光はガッチリと車を捉えて上へ引き上げた。十秒以内に車は、そのUFO内に捕獲されたのである。
喪出那は広い空間に車が移動したのを知り、(ここは何処なのかしら?上空に異動していったのは分かるけど。)
ゴリオンは平然とした顔をしていたが、
「降りようか。谷底さん。」
と呼び掛けると自分は運転席を降りる。喪出那も助手席から降りた。ゴリオンは喪出那の方を向くと、
「ここは、いわゆる円盤内だ。地球の乗り物ではない。」
と説明した。
喪出那は驚いたが、
「それで、これから、どうなるのですか。ゴリオンさん、あなたは・・・。」
「そうだよ。もちろん私は地球外生命体だ。地球の人間の恰好をしているが本来の私の姿を見せよう。」
と話すとゴリオンの顔は蛇の顔になり、両手は左右に三本ずつになって合計六本の手になった。喪出那は気を失いそうになったが、爬虫類のゴリオンとは三メートルの距離がある。逃げ出そうと思っても床に瞬間強力接着剤で足が固定されたように動けなかった。
蛇の頭のゴリオンは二本の右手を伸ばして行くと、三メートルの距離を問題なく縮めて、三メートルも伸びた二本の手で喪出那の両胸を掴み、揉み始めたのだ。
「いやあんっ!ああっ、はああああっ。」
喪出那の動けない体の乳房をゴリオンの右手二本が巧みに揉むと、硬くなった喪出那の乳首を転がすように愛撫した。次にゴリオンは左手の二本を伸ばして行き、彼女の上着を掴むとスルリと脱がせていく。すぐに上着は剥ぎ取られて喪出那の白いブラジャー姿が露わになる。
そのブラジャーも薄手のモノで乳首などは透けて見えるのだ。少しの間、離れたゴリオンの右手二本は喪出那の白い透けたブラジャーの上から、こぼれそうな彼女の甘い果実のような大乳房を揉みまくった。
「あああああっ。気持ちいいですっ。わたし愛人なのですね。」
と目を薄く開けて喪出那は声を上げた。ゴリオンは蛇の頭で、
「ああ、そうだよ。お手当はタップリと上げるからな。私はドイツ人に、なりすませていたし、これから先も成りすます期間は短くないと思う。ドイツの対日工作課は私が大部分、動かしている。」
乳房を揉みしだかれてメロメロになっている喪出那は、少し股間も濡らしていた。その変異を見て取ったゴリオンは、
「オマンコも待っているようだな。よし、今すぐ行く。」
と声を掛けると二本の左手で彼女のミニスカートを剥ぎ取る。喪出那のショーツは薄いというより透明に近くて、桃色のスジと、その上の濃くて広い面積の黒毛恥毛がハッキリと見えたし、桃色スジの周りが薄く濡れている。
「やんっ、恥ずかしいわっ。」
と云いつつ顔を隠す喪出那の下着露出姿の乳房と股間を蛇頭のゴリオンの左手二本は股間の恥部、右手二本は豊乳二つを愛撫した。喪出那は立ったまま、両脚を広げて、
「早く来て。ゴリオンさん!」
と両手を前に突き出す。彼女の顔はピンク色になり、好色な目をして赤い唇を少し開けて赤い舌を少し出した。ゴリオンは伸ばしていない残った左右の二本の手で自分のズボンを降ろすと、パンツも下に下げた。すると、おお、見よ!ゴリオンの陰茎は太く長く伸びて、それが上下に一本ずつ、二本の勃起した陰茎があり、睾丸は四つの玉を内包している。
「いくぞっ、喪出那―っ。」
と叫ぶように声を出すと、ゴリオンの勃起竿は上下二本とも喪出那に向かって伸びていき、彼女の股間の近くで待ち構えるように静止した。
ゴリオンの四本の手は彼女の乳房を覆うブラジャーと透明に近いショーツを剥ぎ取り、白い肌の全裸を喪出那は露わにした。すぐに伸びてきたゴリオンの二本の怒勃起陰茎は、それぞれ彼女の女体桃色スジと肛門に同時に没入したのだ!三メートルも伸びた二本の怒勃起竿は充分に喪出那の二つの穴に埋没して緩やかに、そして段々と早く前後運動を開始した。喪出那は顔を後ろに反らせて、長い黒髪を揺らせながら、
「ああ。二つ同時に入ってるーっ、二か所同時の快感、気持ちいいーっ。あんあんあんっ。」
と快楽に溺れる声を出した。三メートルも離れて繋がっている男女。蛇頭のゴリオンは上着だけ着ているが、全裸の喪出那は隠すところもない。弓のように曲がったゴリオンの怒勃起陰茎に股間の両方の穴に挿入されているのだ。
これが愛人生活の初めなんて、と喪出那は思いながら、あまりの気持ちよさに失神しないようにしていた。それはゴリオンも同じで三十分は耐えていたが、たまらなくなって二本の怒勃起陰茎の先端の亀頭から同時に白い巨液を吐き出していた。萎えたモノを二本、喪出那の二女穴から引き出すと魔法の杖のように自分の股間に戻していったゴリオンは歩いて喪出那に近づくと抱きしめて唇を重ねた。ゴリオンの二本の手は喪出那の狭い細い両肩を、更に二本の手は喪出那の両方の乳房を、最後の二本は彼女の股間に伸びていた。
接吻をしながら舌を絡める二人、喪出那は肩、乳房、股間を同時に触られて、又しても味わったことのない極快感を覚えるのだった。
喪出那は横に抱きかかえられて廊下のような所を移動していき、ドアのある部屋の中に入ると、そこにはトリプルベッドとも呼べる大きな寝台があった。喪出那は、そこへ全裸のまま降ろされ仰向けになると自分で大きく両脚を広げた。
蛇の頭のゴリオンは赤い舌が二枚もあるのだ。その二枚舌で喪出那はクンニリングスされて又しても極快感を覚える。
こんな鮮烈な愛人生活が地球上にあるだろうか。
喪出那は気持ち良くなりすぎて遂に失神した。

次に目覚めた喪出那は寝室の窓から外の風景が見えた。地地球ではない!どこか知らぬ星に来ているのだ。なにせカーラル・ゴリオンは地球外生命体だ。このUFOは地球を飛び立っていったのだ。喪出那が目を覚ましたのに気付いたカーラル・ゴリオンは彼女の裸身の背中に舌を這わせると、
「おはよう。君の体に触れるとオレの二本の息子は元気づいているよ。朝から、するのなら、しよう。」
と喪出那の後ろから手を伸ばして彼女のおいしそうな乳房を軽く掴んだ。それだけで喪出那は股間を少し濡らしたのだ。まるで新婚夫婦のような二人で、愛人と呼べないような喪出那の裸身なのだ。喪出那は背中と乳房に快感を感じつつ、
「ここは何処なのですか?」
単純に聞いてみた。ゴリオンは、
「ここは私の星だ、と言いたいけれどもね。まだ途中の星なんだ。宇宙空間は信じられない程、広大で地球人は、それを実感できないだろう。今、いる星は動物がいない星で植物だけだから酸素が充満している。それを円盤内に補充しているんだよ。それだけでなく円盤内には観葉植物を植えているからね、長い旅も酸素は欠乏しない。それと、この星では野菜と果物は取り放題だ。君が目を覚ますまで私は、円盤から降りて背中に担ぐリュックと六本の手で持ったバッグの中に果物と野菜を詰めるだけ積み込んで持ってきたよ。」
と話して彼女の乳房から手を離した。

sf小説・体験版・未来の出来事49

 ソフトランディング、玉金玉男はプレミアム・ファーストクラスの客も服を身に着けただろうと想像していたら旅客機は停止した。国内線のゲートを出ると玉金玉男は息子の硬一郎の顔と、他には見知らぬ若い男女の顔が見えた。
玉金玉男は彼らに近づくと、
「やあ、歓迎してくれて有難う。硬一郎、あの人たちは新進民主党の福岡支部の人達だね?」
「ああ、そうだよ。支部長の砂下桃代さんと、新党員の成頭友見君。」
砂下桃代と成頭友見は玉金玉男に頭を下げた。玉金玉男は、
「よろしくね。玉金玉男です。ビデオの仕事をしています。成人向けですけどね。」
と話すと白い歯を見せた。玉金硬一郎は、
「父さん、フレッシュアイランドまでは市営地下鉄しかないんだ。」
「ああ、それなら地下鉄で行こう。」
四人は地下へ降りて地下鉄に乗った。車中で四人とも座席に座れたが玉金玉男は、
「福岡の地下鉄って清潔感があるね。なかなかな乗り心地だ。」
と感想を言う。ほどなくフレッシュアイランドの地下鉄の駅に到着した。四人は降りるとエスカレーターで地上に出て改札口を通ると八月の太陽が四人を眩しく迎えた。そこから歩いて遠くないのが新進民主党の福岡支部だ。そこへ四人は入る。玉金玉男は既に新進民主党の党員だ。四人が車座に座れるソファでアイスマンゴーティーを飲んだ玉金玉男は、
「AV出演特例法を国会に出してくれるよな、硬一郎。」
と話しかけた。玉金硬一郎は、
「うん、それでAVの撮影、公開が早くなるというものですね。法律の専門家に相談している所ですよ。デジタル署名だけで本人が希望すれば撮影の即配信も可能になるという。」
玉金玉男は苦笑いして、
「四か月も撮影の公開を遅らせられたんじゃ、手に入る出演料も先延ばしだからな。生活困窮者の支援ためにもAV出演特例法は必要だ。」
「民民党の平空党首も賛成しています。市民党も賛成多数らしいので、いけるみたいですよ。」
「そうか、市民党も賛成か。そいつは、いい。AV業界活性化のためにも、いい法案だから。」
と話すと又、玉金玉男はマンゴーアイスティーを、うまそうに飲む。格差社会は益々広がり生活困窮者も増えている日本だ。OLの風俗副業も増えている。玉金硬一郎は、
「困窮している人を救うのが優先です。AVで救われる人達がいるんですからね。」
と党首らしく宣言した。玉金玉男は、
「いや全く、その通りだ。それでだ、成頭友見君というのは君か?」
と成頭友見の方を向いて話しかけた。成頭は、
「ええ、そうです。」
と答える。玉金玉男は成頭友見をジックリと見ると、
「うん、合格だ。」
成頭は訳が分からずに、
「何の事でしょうか?」
「いや、私ともなればね、どの位の女性経験があるのかは一目見て分かるんだよ。それは、それとして硬一郎、私のプロダクションの福岡支社を借りるまで成頭君に研修とか、したいんだが、ここを使ってもいいか?」
「ええ、構いません。会議室など今のところ、使っていませんから、そこを使ってください。」
「おお、いいな。そこにしよう。案内してくれ、硬一郎。」
という事で玉金党首は会議室に父親の玉男と成頭を連れていった。
コの字型のテーブルの並びに座椅子が並んでいる。玉金党首は、「それでは。」と話すとドアを閉めた。
玉金玉男は中央に座ると、近くの席に成頭を座らせて、
「いや、ご苦労さんだ。私はAVプロダクションの社長をしている玉金玉男と言います。」
「新進民主党に入党したばかりの成頭と申します。」
「仕事は、なにをやってるの君。」
「市場調査の仕事とかです。」
「それでは金になるのかな。」
「まあ、満足しています。」
「副収入が欲しくはないかな。」
「それは欲しいですよ。」
「それではウチの仕事がある。それはAV男優の仕事なんて安いものだ。目線を隠せば、いいとはいえ・・・。もちろんAV女優より遥かに目立たないとはいえ画面の中には他にはAV男優しかいないからAV男優の体を見ずに済ませる事はできない。それなのに安い報酬で働いているのはAV女優の体を楽しんでいるからだよ。ぼくも、そうだったんだがね。AV制作会社は他にも仕事は、ある。だから君は男優以外の仕事をしてもらう。いいかな。」
「ええ、できる範囲で、やらせてもらいます。」
「よし、決まったよ。これ以上は、ここを使う訳には、いかない。外に出よう。」
会議室を出て玉金硬一郎や白俵金二郎、砂下桃代らの視線を浴びると玉金玉男は、
「成頭君を連れて外に出てくるよ。それでは。」
と右手を敬礼するように挙げると新進民主党の福岡支部を出て行った。玉金玉男は成頭友見と並んで歩きながら、
「福岡市の繁華街は天神と中洲なんだな?実は福岡には初めて来たんだけど。」
「ええ、買い物には天神、遊びは中洲ですよ。中州には酒を飲む店、風俗の店、ソープランドがありますからね。」
「そうなのか。中州、とか、すすき野とか聞いただけでね。歓楽街って処だね。」
夏も盆過ぎとなると少し涼しい風が二人を包む。成頭は、
「ええ。どんな不況でも中洲は消えません。それだけ風俗は強いって事ですね。」
タタタタタタタタ、上空に音がした。自衛隊のヘリタクシーだ。何しろフレッシュアイランドには陸、海、空の自衛隊の基地があるのでヘリコプターだけでなく護衛機も離着陸を繰り返している。F-2A/B支援戦闘機という古くからあるものも使われている。名称変更せずに改良は続けられたものである。玉金玉男は上空を見上げると、
「ここには自衛隊の基地まであるのか。」
「陸、海、空と基地があります。」
「珍しいね。何かの時には安心だ。まっすぐ歩くと何処へ出るの?」
「北天神の北ですね。北天神という地名はないですけど。そこから少し南へ行くと天神の北の方ですよ。」
二人は倉庫街のような所に来た。船からの荷物を一事的に保管するのに適した場所だ。博多港は少し東にあるが第二博多港が出来たので急速に発展している地域らしい。
少し南へ行くと巨大な商業ビルが立ち並んでいて、人の行き来も煩雑になった。若い女性も多く歩いている。玉金玉男は若い女性に視線を向けると、
「スカウトできそうな女性も見られるぞ。成頭君、スカウトしてきてくれ。」
「えっ、AV女優候補をですか?僕は、そんな事、した事ありませんから・・・。」
と弱気で固辞する成頭に玉金玉男はズボンのポケットから細長い機器を取り出すと成頭に手渡して、
「これはAV女優探知機だ。今はまだAV女優でなくても、そうなる可能性の女性を探り出す。探り当てると振動するので、すぐに分かるよ。さあ、行きなさい。これは仕事で報酬も出すからね。」
と玉金社長に励まされて成頭は一歩先へ出た。日傘を差して和服を着て歩く若い女性と成頭が擦れ違った時、手にした機器が振動した。その女性こそAV女優になる可能性のある事を機器が教えてくれた。日傘で顔は見えなかったが、首から下の動きは若い女性のものだったので、成頭は態勢を変えると日傘をさした女を追い始めた。着物を着た女性など滅多にいないのは昔からなだけに追うのは簡単だった。デパートの中に入った彼女は日傘を外した。日本髪に結っていない長髪の肩より下まである黒髪、横顔は清楚な美人。エスカレーターで上に行くので成頭は、そのすぐ後ろのエスカレーターに乗った。彼女が降りたのは食堂街。すべてのフロアは和食、洋食、中華、インド、メキシコ、イタリア、フランス料理店などだ。ゆっくりと歩いて飲食店を見ていった彼女は、あんみつなどを出す日本和菓子の店に入った。
服装だけでなく食べ物の好みも和風らしい。成頭も何気なく、その店に入る。和服美女は四人が座れるテーブルに一人で座った。成頭は彼女の席の斜め前に立ち、
「ご一緒しても、よろしいですか?よろしければ代金は僕が払います。」
と申し出たのだ。若妻風の顔の美女は、
「ええ、構いませんわ。わたしの食事代など気にしないでください。」
と爽やかに答えた。成頭は彼女の前の座椅子に座ると、
「初めまして。わたくし、市場調査の仕事をしております。この度は女性が使用する下着についてのアンケートです。簡単な質問ですが、お答えいただけた場合、少なからぬ謝礼を差し上げます。」
「というと、どの位の謝礼ですか?」
と答えつつ彼女はタブレットで黄金あんみつを注文していた。成頭は、
「大学新卒者の初任給ほどです。」
「いいわね。時間が、かかっても大丈夫そうよ。」
「有難うございます。時間は、そんなに、かかりません。この店の中ではアンケートをしにくいので、食事に専念されてください。私は抹茶など注文します。」
それから二人の注文したものがテーブルに運ばれてきた。
細長く盛り上がった黄金あんみつを美妻は半分ほど食べて、
「ここで出来るだけ、アンケートしてみてよ。」
と挑発するように話す。成頭は、
「それでは。下着を付けない方が、いいと思う時は、いつでしょうか?」
若美妻は微笑むと、
「暑い夏の日ね。外出すると日傘をさしても暑いし。という事で今日は下着を、つけていないのよ。着物だと分からないものよ。」
と大胆な発言をした。成頭の視線は若美妻の胸の辺りを彷徨った。彼女の股間はテーブルの下だ。成頭は右手を軽く上げると、
「ちょっと失礼します。」
と席を立つとトイレに向かう。誰も居ないトイレでスマートフォンを取り出すと電話を掛けた。
「あ、成頭です。アンケート調査に応じてくれました。アンケートをする場所を用意して貰えますか。」
―あ、いいよ。うまくいったね。場所を決めたら連絡するよ。
と玉金玉男は落ち着いて回答してくれた。
席に成頭が戻ると美若妻は黄金あんみつを全部、綺麗に平らげて消滅させていた。成頭は座ると、
「ここでのアンケートは限られたものになりますので、別の場所に移動しましょう。」
「そうね。もっと落ち着ける場所が、いいわ。」
二人は店を出てデパートを出た。
少し歩くと車道にマイクロバスが現れて、二人の横に停車した。最前部の席のドアが開いて、顔を出したのは玉金玉男、
「おーい、成頭君と御婦人さん。乗りなさいよ、この車に。」
と呼び掛けた。
黄色のマイクロバスの後部のドアが開いた。美若妻は成頭に、
「乗ってもいいのかしら?」
と日傘をさしたまま聞く。成頭は頷くと、
「ああ、あの人は社長さんですよ。乗りましょう。」
と促すと美若妻は日傘を畳んで車内に進んだ。成頭も乗り込むとマイクロバスのドアは閉じられた。玉金玉男は二人の方を向いて立ち、手招きして、
「近くに来て座ってね。若奥さん、初めまして。」
と声を掛ける。
美若妻と成頭は玉金玉男の近くの席に来て座る。美若妻は斜め前の玉金に、
「初めまして。よろしく、お願いします。」
と和服姿で応えた。玉金玉男は、
「こちらこそ、よろしく。」
と話すと前を向いて座る。玉金は運転手に、
「では例の場所に向かうんだ。」
若い男の運転手は、
「了解です。スタートします。」
と答えると運転ナビを操作して、マイクロバスは自動運転に切り替わって発車した。北九州市に向かって走り出したのだ。箱崎、香椎を通り過ぎ、和白を抜けて福岡市外に出ると段々と田舎の風景へと変貌するが高層マンションが並び立っているのは大昔と違い、福岡市に接する糟屋郡に郊外型建築物が現れている。それでも北九州市への国道を走っていくと開発の遅れたノンビリとした田舎の展望が目に見えてきた。若美妻は、
「随分と田舎に来ましたね。わたしは福岡市を出る事は、ほとんど無いですから。」
と感想を発言した。玉金玉男は、
「これからが楽しみですよ。」
若美妻は、
「北九州市に行くからですか?」
玉金玉男、
「いえいえ、そうではなくて・・・なあ、運転手君。」
運転手はハンドルを握らず、
「そうですね。楽しみです。」
マイクロバスの走行は突如、北へと向かった。国道よりも田舎の道を北へ進むと松林、それは古い大昔の元寇防塁の跡でもある横に長い松の景勝地が見えてきた。人影どころか幽霊さえ見当たらない砂浜へマイクロバスは突入した。美若妻は、
「海水浴地でも、ないみたいですけど。」
と自分の思いを口に出す。玉金玉男は、
「だから誰も居ないので、いいんですよ。運転手君、車を停めて。」
「はい、合点でサー。」
波打ち際近くで停車したマイクロバス。玉金は、
「奥さん、下着のアンケートです。よろしいですか?」
と助手席のような位置から顔を美若妻に向けて聞く。美若妻は、
「はい、いいですよ。わたし着物を着る時は下着をつけてない事が多いし、今も下着なしですわ。」
玉金玉男は両眼に炎を燃え上がらせ、
「それは、いい習慣です。暑い日には、特にその方がいいですよねー。」
と話しかけると美若妻は黙って、うなずく。「奥さん、撮影したいな。外に出ませんか?」と玉金が誘うと、
「ええ、」
と日傘を持った美若妻、運転手を残して三人はマイクロバスを降りた。
暑い日差しの中、日傘をさす美若妻に玉金玉男は、
「奥さん、ここで着物を脱いで全裸になったら、新卒大手銀行員のボーナス位だしますよ。」
美若妻は少し驚いて、
「えっ、撮影って・・・。もしかして貴方はAVの・・・。」
玉金玉男は優雅に身を屈めると、
「そうなんです。わたしAVプロダクションの社長をしています。貴女に声を掛けたのは私の会社の新人社員でスカウトマンを、させたんです。」
美若妻は不思議に微笑み、
「いいでしょう。前払いで貰いたいな。」
玉金玉男は砂浜を踏みしめて美若妻に近づくと、
「いいですよ。スマホ払いで送金します。」
美若妻は日傘をさしたままスマートフォンを取り出すと自分の銀行口座情報を玉金玉男に見せた。玉金は喜びの顔で、
「それじゃ、そこに振り込みますよ。」
と話すと自分のスマートフォンを取り出してネットバンキングで美若妻の口座に振り込んだ。
美若妻は即座に振り込まれた大金に大喜びで、
日傘をさしたまま着物を脱いでいく。はらり、はらりと和服が落ちると白い裸身は胸の果実と股間の黒闇を隠さずに露見した。腰のクビレと尻の大きさを前から見ても感じさせる。
玉金はスマートフォンのカメラで美若妻を動画撮影している。立って動かない全裸身の美若妻の周囲を動いて撮影する玉金玉男の視界に彼女の白い裸身の後ろ姿、尻の割れ目がクッキリと見えた。後ろから抱きしめて挿入したい思いにかられた玉金玉男だったが、やがて元の位置に戻ると正面から美若妻の裸身を撮影して彼女の乳房と股間をそれぞれズームアップして撮影すると、
「はい、大成功です。一度、着物を着てください。」
と声を投げた。
近くで成頭友見は美若妻の裸身を正面から見続けて股間の男棒は半立ちとなっている。美若妻は和服を着ながら成頭の膨らんだ股間をチラチラと見ていた。玉金玉男は、
「よし、マイクロバスに戻りましょう。半立ちの成頭君も。」
成頭としては股間の肉身を統禦できないままバスの座席に戻った。玉金玉男は二人が自分の後ろの席に戻ったのを見て
「それでは運転手君、出発だ。」
運転手はアクセルを踏んだ。マイクロバスは前進して海水に入って行く。すぐに海の中を走り出したマイクロバスに成頭と美若妻は驚きの声を上げる。成頭は、
「玉金さん、水中も走れるバスなんですね。」
玉金は得意げに、
「ああ、自社のバスなんだ。メーカーに特注した。海中セックスの撮影が出来るからね。」
と答える。
博多湾の海底を潜行するマイクロバスの窓の外に河豚のような小魚が泳いでいる。沖合一キロの海底でマイクロバスは停車した。玉金玉男は立ち上がって後ろを向くと、
「奥さん、ここで成頭と絡んでくれたら、さっきの十倍は払います。貴女の横の男が成頭です。」
美若妻は、
「それなら絡ませて下さい。わたし、彩代(あやよ)と言います。名前も知らない女性と交わるのも何ですわよね。ソープとかなら、それでもいいかもしれないけど。」
と話すと右隣の成頭を見てニッコリとした。女の色香が成頭に振りかけられた。それだけで成頭友見は少し勃起したほどだ。玉金玉男は満足げに、
「とりあえず脱いでくださいな、彩代さん。」
と呼び掛ける。
彩代は素直に和服を脱いでいった。ほどなく立ち姿の彩代の全裸が現れる。玉金玉男は彩代に近づいて本格的なカメラを始動させた。スマートフォンのカメラでは限界があるのだ。裸身の彩代の背景には海中が映った構図となっている。玉金は、
「よし、成頭君も脱いで。」
と気楽に指示、成頭が全裸になる時間は速かった。成頭の肉筒は全勃起に近い。彩代が片手で肉筒を握ると全勃起となった。玉金玉男は、
「後ろに移動しよう。」
三人でマイクロバスの後部に移動すると真っ赤なシーツのダブルベッドが据え付けてあった。玉金玉男は、
「それではダブルベッドに二人で入って、好きなようにしていい。カメラは私が撮る。」
と開始の支持をした。成頭と彩代は全裸で向き合うと抱き合い、口づけた。そのまま成頭は彩代を横抱きに抱いてダブルベッドに優しく寝かせる。
正常位→騎乗位⇒後背位と十分ごとに体位変換した。それも成頭の誘導ではなく、彩代が裸身を動かしての体位変更だった。熟れた乳房を震わせながら彩代はセックスに貪欲だった。物静かな和服姿とは違い、二十代前半の女性の動きに後背位で遂に成頭は耐えられなくなり装着したコントドームの中に欲望液を射出してしまった。彩代は頂点に昇り詰める途中だったので、
「ああっ・・・もう少し我慢してくれたらいいのに・・・。」
と不満を漏らした。
二人は接合を外してダブルベッドに仰向けに横たわる。
玉金玉男はニヤリと笑うと撮影を停めて、
「いい動きだったね。奥さん、三十路と思うけどセックスとなると二十代前半だ。旦那が年下とか?ですか?」
両脚を広げて横たわっている彩代の股間は未開地の緑地のような恥毛の密集で彼女は陰唇を震わせて、
「いやん、主人は八十歳で、もう八年はセックスしていません。」
と恥じらった。玉金玉男はニヤニヤして、
「八十歳でなくとも旦那とセックスレスな女性は、いますよ。御主人は財産家なのでしょうね?」
「ええ、世界中に別荘を持っています。今は暑いからカナダの別荘に行っていますわ。」
「奥さんを同伴せずに、ですか。」
「ええ。会社は専務に任せていますけど、何か非常事態が起こった場合は私が対処します。専務が私に電話かメールしますので。」
「ほう。それでは代理社長みたいですね。」
「そうなんですの。主人はカナダにも若い女を連れていっています。」
玉金玉男は好奇心のある目を全裸の彩代に向けて、
「奥さん以外の若い女には勃起するのですかね。」
「現場を見ていないから分かりませんけど、もしかしたら勃起しているのかもですわね。でも立たなくても女と遊べますわよね?」
「ええ、それは、そうです。はい。」
「十八歳の高校中退のモデルの女の子をカナダのモントリオールの別荘に連れていっているのですわ。福岡市天神にあるモデルの派遣会社は主人が経営しています。それも今、私が面倒を見てあげているのですけど。」
「ふうん、モデルクラブですね。若くて綺麗な子が一杯いるはずですねえ。」
「十八歳の女子高生を二十人位連れて貸し切りにした温泉の大浴場で一緒に入るんです。プールみたいな温泉で主人を取り囲んだ裸の若い女子高生の股間の陰唇を温泉に潜ってキスして回ったりします。私は、それを物陰から撮影させられましたものですわ。二十人位の温泉水の中に立っている女の子の股間にキスするには一人一人、もぐっては顔を上げないと息が持ちません。社長からオマンコにキスされると、いい仕事を貰えるからって、みんな楽しそうに全裸で温泉大浴場の大浴槽内で臍から上は温泉から出して形のいい乳房を揺らせて待っています。」